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褒められたら、ありがとうと言おう
学生時代、私は自分に自信が持てなかったから、周りから承認される経験を、大切にしていました。今でも思い出すと心がほっとします。
クラスメイトはスポーツ、生徒会、音楽だったり、それぞれ個性や特技があったけど、私はシャイで大人しいマイペースの生徒。勉強は真面目に頑張ったけど、成績はそこそこ。ジャズバンドに入ってたけど、大した凄技の持ち主でもなかった。学生生活はそれなりに楽しく過ごせたけど、「これが自分だ」と言えるアイデンティティがなくて、いまいち自分に自信がなかった。
自分を常に周りと比べて、自分を責めるクセが付いちゃってました。
高3のある日、ジャズバンドの先生は私をグループのリーダーに指名しました。みんなで選曲、練習、最後は発表会で披露するグループのリーダーだった。私は正直優れた音楽の才能なんて無いてことは知っていたから、そんな重要な役割を私に任せて大丈夫なの?と不安でした。でも、メンバーの意見を聞いてまとめたり、練習のタイムキープとか、役割分担をすることはできるかな、と思えた。とりあえず、自分ができることをやった。
そうすると、「チームを引っ張るななみ、格好良いね」とトランボーンの男子メンバーが言ってくれました。
きっと、ずっと前から色んな人が私をそうやって褒めてくれていたはずだけれども、その子の言葉を聞いて、久しぶりに心が満たされたような気持になったことを覚えてます。恥ずかしかったけれど、彼の優しさを受け入れる勇気が湧きました。
そうか。それで充分だったんだ。ありがとう。
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