ギャル、勇者になる 2

ウチ、真奈!なんとなんとお友達のセレちゃんが「傭兵」だったらしいの!
冗談で冒険に誘われたのかと思ったら割とマジっぽくて…
これからウチどうなっちゃうの~~~~!!!!????


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「セレナエーカトール・・・」
 ウチが聞き取れなかった言語。それがセレちゃんの本来のお名前で、日本語でウチにわかるように、耳元でささやきながら教えてくれた。

「っていうか顔近いし!なんか変な感じだし!!!」
「アハハ!ごめんごめん!ちょっといたずらしたくなっちゃった!」

 セレちゃんそういうところあるんだよなぁ…たまにドキッとするというか…そこが彼女の魅力でもあるんだけども。

「で、本題に入るんだけども…」
 そうだった。そもそもなんでこんな格好させたんだろう。っていうかなんでゲームの冒険ごっこみたいなことやってるんだろう。

「真奈は『創破の儀式』って知ってる?」
「そーは?なにそれ」
 服装以上にゲームっぽい単語が出てきた。設定も凝っているのかな…
「う~ん…まあわからないよね~…簡単に言うと日本で言うところの「堅いお祭り」みたいな感じ。私の地元だったらよく知られている歴史的な儀式の名前なの」
 なるほど。本当にある催しの名前なんだ。
「でもそれとウチがこんな格好することの関係ってある?」
「それがね…実はその儀式が『ヤバい事』になってるの」
「ヤバい事・・・?」
 気付けばウチの体はセレちゃんに対して前のめりになっていた。ヤバいことってなんだろう。
「実はね、本来『創破の儀式』っていうのは大昔に起こった戦争【創破戦争】を基に、それをかなり崩した表現で伝えていく儀式だったの。だんだんただの年一のお祭りみたいになっていったんだけども…っていうか今は完全にお祭りなの」
「お祭りかぁ~。でも…」

 もしかして、また戦いが始まった…とか?
「でも最近、その戦いが起きそうなの…」

 残念ながらこういう時、ウチの予想は大抵当たる。
「で、その内容なんだけれども・・・」

「元々『願いを叶える儀式』で、創造と破壊を司ってる神様に選ばれた人が何かしらの願いを叶える儀式だった」

 え、ウチ何言ってんだろう。

「え・・・真奈、知ってるの?」

 ウチが知ってるわけがない。ただ、『ウチがこれから言われるであろうことを予想した』のが口に出ちゃっただけに過ぎなかった。
「いや…ウチ、昔からなんだけど…その、『次にウチに来る何か』に対してなんとなく先に予測できちゃうというか…ハハハ!ごめんごめん!びっくりしちゃうよね」

 そう。なぜかわかっちゃう。だからこそ、セレちゃんがこれからいう事も大方予想できる。おそらくセレちゃんはこう言うんじゃないかな。

「「それってすごい能力だよ!?」」

 ビンゴ。

「これも読めちゃうの!?やっぱ真奈を誘って正解だったよ!!」
 セレちゃんの目はめちゃくちゃ輝いている。
「いやぁ、碌なもんじゃないよ。というか能力じゃないし。癖というかそういう奴。…1手先を読めるって、なんか苦痛なもんだよ」
 1つ先のことが予想できてしまうのは小さい頃からウチが意識せずともできてしまっていたもので、決していい思いはない。むしろ「これから何をされるか」を予想できてしまうのでみんなの暗い部分が予想できてしまうのだ。
「それがウチは嫌だから今みたいに頭によぎってもスルー出来るように明るくふるまってたんだ。でも…」
 今はその能力を借りたい。創破戦争が再び、しかも対象を現世に拡大しようとしている何者かを止めるために協力してほしい。セレちゃんはそう言おうとしてるはずだ。
「…そういう事なら…わかった。やるよ、ウチ」
「ホント!?」
 セレちゃんの顔がパッと明るくなる。
「そうと決まれば早速いこう!」
「えっ、どこに?」
 セレちゃん、おそらく何か隠してる。と思った刹那、ふいに彼女が地面に円を描いたその場所に奇妙な大穴が。ウチにはわかる・・・どっかにつながった・・・そしておそらくセレちゃんは後ろから突き飛ばすようにウチの背中オ゛ッ・・・!
「やりやがったなぁぁぁぁ!!!」
「どーせ同じところにすっ飛ぶだけだから大丈夫だって!!」


 空間を移動する彼女と1手先を視る武闘家のちょっと変わった話はここから始まる・・・らしい。


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・2話です。

・おもしろいね~~~~~~~~~君もそう思わんかね。

・面白いよね!!!!!!!!!

・なあ!!!今後も続けていくからさ!!!気長にゆるゆる読んでくれって!!!!
・な!!!!!ありがとう!!!!!!!!!!!!!

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