ふたりはミチナナ 〜Girl Be Ambitious〜

ピンポーン

「ミチルちゃんあーそぼ!」
「あらナナちゃんおはよう。今日も早いのね。」
「おばさんおはよう!ミチルちゃんは?」
「ミチルなら今朝ご飯食べてるわよ。ナナちゃんはもう朝ご飯食べた?」
「うん!まだたべてない!」
「あらどっちなのかしら。ウチで食べていかない?」
「うん!たべる!」
「じゃあ今鍵を開けてあげるから待っててね。」
「わかった!」

ガチャ

「どうぞ、上がって。」
「おじゃまします!」
「靴をちゃんと揃えられてナナちゃんは偉いね。」
「ママがね、ちゃんとおくつはそろえなさいっていつもゆってるの。」

ガチャ

「おじゃましまーす!」
「おぉ、おはようナナちゃん。朝から元気だね。」
「うん!ナナげんき!!」
「ナナしゃんおはよう。」
「おはようミチルちゃん!なにたべてるの?」
「あのね、ごはんになっとうをかけてたべてるんだよ。」
「ナナもそれたべる!」
「じゃあ今ご飯をよそってあげるわね。」
「うん!おばさんありがとー!」
「どういたしまして。椅子に座って良い子で待っててね。」
「はーい!」
「ナナちゃんは朝ご飯食べてないのかい?」
「うん!だってあさパンだったから!」
「あははは!あのね、ナナちゃん?」
「うん?」
「朝ご飯っていうのはこの白いご飯の事じゃなくて、朝に何かを食べたらそれが朝ご飯なんだよ。」
「んー?」
「ナナちゃんは朝にパンを食べたんだよね?」
「たべたー!」
「じゃあそれが朝ご飯だよ。」
「パンなのにごはんなのおもしろいね!」

「はい。ナナちゃんのご飯よ。朝にパンを食べたみたいだから少なめにしたわよ。」
「ありがとー!いただきます!」
「ナナしゃんおつけものどうぞ。」
「ミチルちゃんありがとー。でもナナきゅうりきらいだからいらない。」
「ナナちゃん、好き嫌いをしてると大きくなれないよ?」
「ほんとぉ?」
「ああ、本当さ。おじさんは好き嫌いをしなかったからこれだけ大きくなれたんだよ。」
「うーん。じゃあナナきゅうりたべる!」
「はっはっは!ナナちゃんは素直でかわいいなぁ!」
「ミチルは?」
「そりゃあミチルもかわいいに決まってるだろう。」
「もう、パパぁ。あたまそんなにつよくなでないでよぉ。」
「おじさん!ナナもなでて!」
「よーし!こうか?」
「あはははは!」
「アナタ、食事中でしょ?」
「すまん、つい。」
「ご飯を食べ終えるまではお行儀良くするのよ、ミチル、ナナちゃん。」
「「はぁーい。」」

「ハンカチとティッシュはあるでしょ。水筒と帽子もオッケー。公園以外の場所には立ち寄らない事。それと知らない人に話しかけられても付いて行かないのよ?」
「うん。わかってるよママ。」
「ナナがついてるからだいじょうぶ!」
「あら、ナナちゃんはたのもしいわね。ミチルのお姉ちゃんになってもらおうかしら。」
「え?ナナしゃんがおねえちゃん!?あのね!ミチルね!ナナしゃんにおねえちゃんになってほしい!」
「うん!いいよ!」
「やったぁ!」
「あなた達ホント仲良しよね。」
「うん!だってナナね、ミチルちゃんとけっこんするもん!」
「ママ、いいでしょ?」
「そうねぇ、10年経っても考えが変わらなかったらその時はパパと話し合ってみようかしら。」
「やったー!ママだいすき!」
「私もミチルが好きよ。もちろんナナちゃんもね。」
「ナナもおばさんだいすき!」
「まだ本当はそんな歳じゃないんだけどね。」

つづく?

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