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古紙からできた紙粘土で作る理由

私は、2016年から創作人形を作っていました。
(途中から絵画の方へ行きましたが)
その頃は、樹脂粘土や球体関節人形で使われるような石粉粘土、そこに木粉粘土などを混ぜるなど、様々な粘土を試して創作活動をしていました。
リアルで肌もスベスベしていて、日本でよく見る美しい人形を目指して沢山の様々な人形を作りました。
ん?なんか違うぞ?と思い始めたのは“完璧“を追い求めるのに疲れてしまったのと私自身癒しを必要としていたのに抱きしめても驚くほどに冷たい人形しかそこにはいなかったことに気がついてしまった時からです。
また私生活でも色々あり、一度挫折して、心身ともに安静をとることに。
その時期はずっと絵を描いていました。
今思うとそれが良い方向に向かえたのではないかと。

紙に書いていると紙の質感が気になるようになり、今度は木の板に描きはじめました。
オイルパステルをぼかす過程で直接板を触る感触がその頃の私の癒しに。
それ以来さらさらよりザラザラの本来の物の質感が欲しくなり、いらなくなったワンピースを切ってその上に描くこともありました。

ワンピースを切って描いたマナティ。

そこからリサイクルアートが気になるようになり、まずは再生紙で絵を描くことに。これがまたボコボコしててはちゃめちゃに描きにくい!
それでも紙の質感をフルに味わえるし満足していました。
YouTubeで再生紙の作り方を見ていたからかおススメに
‘’Papermache‘’が出るようになり海外の方の再生紙紙粘土の作り方を聞き取れる英語だけでなんとなく作ってみました。
有難いことに職場で不要な古紙は沢山ありました。

置物からランプシェード?ミラーなど作ってみました。
今まで作ってきた作品はこちら↓

そして今現在、作り続けているデペソズ

今現在うさぎ、くま、ねずみ、ひつじができた。


見て分かるようにザラザラの質感、扱いにくさから同じものが出来ず完成するまでに変形しやすく細かいディテールの再現は不可能に近く完璧を求めていた7年前とはかなり大きな違いのある作品ができました。
けれど、あの頃より確実に本来私が求めていた人形ができとてもとても満足しています。
その頃の苦悩や修行、挫折した意味がここにあったのかと本当に人は生き続けなければわからない事が沢山ありますね。

今後もこのデペソズを作り続けながら新たな作品も生み出していきます。
その先に何があるのかワクワクしながら

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