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オオカミ少女

“仮命日”を作っては生きてしまった。
何歳になったら居なくなるなんて口だけの言葉で、私は何年も生きてしまった。

ある時、嫌でも考えるようになった。
「私はいつになったら死ぬんだろうか」
聞こえないはずの声が聞こえる。いつになったら死ぬんだと責めるような声。

逃げたい現実から逃げ切れないで、自殺未遂ばかりを繰り返した少女の歌です。


生きることはこんなに難しいものかとつくづく思う。
普通の幸せで良かった、普通に愛されるだけで良かった。それはこんなにも難しいことなのだろうか。
大事なものばかり失って、「もういいだろ」と言って首にかけた縄。二度と目を覚ましたくなくて飲もうとした何百もの処方薬。身体に作った傷も、そこから流れる赤も、何もかもが苦しくて堪らなかった。
普通の生活が送れないことがこんなにも辛くて、悲しいことなのかと思う。今もずっと。

何もかもを諦めて、一匹狼のフリをして生きていました。誰の力も借りない、一人で生きていくと差し伸べられた手を振り払ってきました。
自分の価値を自らの手で下げて、狼少年のようになってしまった。

きっと私だけじゃない。
苦しいのも悲しいのも、死を望むのもきっと私だけじゃない。

私が一人ぼっちだと思い込んで苦しんだあの何年もの時間。誰かにわかって欲しくてもがいていたあの時間。1人でも多くの人に「私」を知って欲しくて描きました。

生きることにきっと価値はあった。それだけでもう十分だった。真面目に考えすぎたから、正直だったから生きるのに疲れてしまった、何も悪くなんて無い。
死にたいを肯定することは出来ない。私は誰も失いたくないし、生きてて欲しいと思ってしまう。なんて我儘なんだろう。
1人でもいい、誰かからの共感が欲しくて歌っています。
私だけじゃない、似たような考え方だってだけで救われる人がいるなら、私は手を差し伸べていたい。

きっとそれは私が救えなかった過去の私を救うことになるんだと思う。

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