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また会えたことは運命かもしれないね

1‘

私は橋本奈々未、28歳

現在、私の目の前でありえないことが起きている

○『あのー?』

それは2年前に死んだ

恋人の白石〇〇、27歳(当時)が目の前にいる

2‘

奈々未「本当に〇〇?」

○「うん、まぁ僕だね」

奈々未「どういう状況?」

○「それは僕が聞きたい、気がついたらここにいた」

3‘

あぁ!

もうなんだか嬉しいはずなのに

変に冷静になってしまう。

奈々未「それより、なんか覚えてないの?」

4‘

○「うーん…トラックに跳ねられそうになった女の子を助けて自分が跳ねられた瞬間は覚えているけどそれからの事は覚えてない」

奈々未「そっか…」

〇〇は2年前、会社からの帰宅途中に信号無視のトラックに

跳ねられそうになっている女の子を助けて死んだ。

5‘

○「でも、奈々未にまた会えて嬉しい」

奈々未「〇〇…私も嬉しい」

○「奈々未の顔を見ると僕は安心する」

奈々未「そっか…」

6‘

○「なんか、ごめんね?」

奈々未「えっ?」

○「だって今は他の人がいるんでしょ?」

そう言った〇〇は棚の上の写真を指差す。

そこには旦那さんとの結婚写真が飾ってある。

7‘

奈々未「うん…」

○「そんな顔しないで?僕は嬉しいんだよ?」

奈々未「え…どうして?」

○「僕の為に立ち止まらずに奈々未がちゃんと前を向いて歩いていることが嬉しい」

8‘

奈々未「〇〇…」

○まぁ、少しは寂しい気持ちはあるけどさ、奈々未の事だから僕の事を忘れないだろ?』

奈々未「当たり前でしょ!!〇〇の事を忘れることなんて出来ないよ!!」

私が大きい声で言うと少し驚いた顔をしたすぐに微笑む〇〇。

9‘

〇「嬉しいな…これは運命かもね……ねぇ奈々未?」

奈々未「なに?」

○「最後にワガママを言ってもいい?……やっぱりいいや!」

奈々未「言って!お願い!」

10‘

○「うん…最後に…抱きしめさせて」

そう言った〇〇の体が光に包まれてくる・

私は抱きしめてと言った〇〇の顔を見て言葉より先に抱きついていた。

11‘

〇「っ…奈々未っ…」

奈々未「そんな顔しないで!〇〇は悪くないよ!」

○「奈々未っ…ごめんっ…ごめん…でもっ…ありがとう…(涙)」

12‘

〇〇は光に包まれて消えてしまった

最後は泣きながら笑っていた

奈々未「〇〇…愛していたよ」

13‘

_______

14‘

〇「呼んだ?」

奈々未「成仏してないんかーい!!」

○「ふふっ」

奈々未「ふふっ」

15‘

〇&奈々未「「あはははっ」」

奈々未「キャラじゃないんだからやらせないでよね」

○「うん、ごめん(笑)」

16‘

○「今度こそ、本当にお別れだね」

奈々未「うん、ばいばい」

〇「ありがとう、僕も愛していたよ」

そう言った〇〇は今度こそ光に包まれて消えた。

奈々未「最後にずるいよっ…(涙)」

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