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冬生まれの僕、夏生まれの君

1‘

麻衣「早くー!!」

○「わかってるよ」

あんなにはしゃいで暑くないのかね…

まぁ今日は誕生日だからしょうがないか…それにしてもだけど

俺は2月、彼女は8月ってのが関係してるのかもしれない。

2‘

○「そんなに急がなくても俺は逃げないよ」

麻衣「そう言ってこの前はデートすっぽかしたじゃん…」

○「それは麻衣の仕事が急に入ったからだろ?」

麻衣「マネージャーなんやから断ってくれてもいいじゃん…」

3‘

○「そんなことできるわけないだろ!それにどっかの誰かさんが『私が稼ぐから旦那さんになって!』って」

麻衣「そうだけどぉー…」

○「そんなかっこいい麻衣にキュンってしてOKしたのになぁ」

麻衣「っ!頑張るっ!私、頑張るから!」

4‘

○「ふふっ…ほらついたよ、今超絶人気のアイス屋さん」

麻衣「うわぁー!美味しそう!」

麻衣は嬉しそうにアイスを選んでる。

俺はそれをカメラに収める。

5‘

"カシャっ"

麻衣「あ、今撮ったでしょー?」

○「うん、可愛いかったから」

麻衣「…急になんなの?もぅ///」

少し照れくさそうに目線を下げる麻衣。

6‘

○「ほら、アイス溶けちゃうよ」

麻衣「そうだ!パクっ!うまぁ!」

○「俺にも頂戴」

麻衣「いいよ!はい!」

麻衣は俺にアイスを向ける。

俺は麻衣を見つめる。

7‘

麻衣「ん?食べないの?」

○「食べるよ」ちゅっ💕

麻衣「んっ!?んっ💕…あんっふぅっ…💕」

○「ん…甘いなぁ…ご馳走様」

麻衣「ちょっ!///なにするの!?///」

8‘

○「何ってアイスをもらっただけだよ?」

麻衣「だからなんでキスなんか」

○「直接食べると甘すぎるから麻衣にキスしたんだけど…こっちの方が甘かったかな?」

麻衣「っ…//////」

9‘

顔を赤くして目を潤ませる麻衣を抱きしめて、耳元で

○「大好き…愛してる」

麻衣「んっ💕…ずるぃ💕…こんな時に言うなんて…///」

○「こんな時だから言うんだよ」

麻衣「もう一回言って…」

10‘

俺は麻衣を路地裏に連れて行く。

○「愛してる」

麻衣「もう一回💕」

○「愛してるよ」

麻衣「もういっ…んっ!」

何度も何度も愛を確認する麻衣にわかって欲しくてキスをする。

11‘

○「何度でも愛してるを言うよ…麻衣…こんな時にしかいえなくて悪いけど…世界で一番愛してる」

麻衣「っ…私…も…愛してる💕」

麻衣は嬉しそうに微笑んでいた。

その顔は幼い子供のような…

大人の女性のような、なんとも言えない美しい笑顔だった…

12‘

麻衣「もう…アイス溶けちゃったじゃん」

○「もう一回買う?」

麻衣「ううん…デートの続きしよ」

○「喜んで」

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