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ビトゥイーンザシーツ

1‘

眞衣「ここもハズレね…」

私は怪盗…と呼ばれているがただの泥棒

善人だろうが、悪人だろうが

金持ちから宝石を盗む。

2‘

?「そりゃそうでしょ…ここの主人は宝石の見る目なんてないんだから」

テラス側から声がする。

眞衣「っ!だれ!!」

?「どうも、初めまして、魅惑の女怪盗…キャットさん」

眞衣「私の疑問に答えてくれないかしら」

3‘

アモル「おっと、そうでしたね、僕は…んー、アモルとお呼びください」

眞衣「で、そのアモルさんがなんの用かしら?」

アモル「用ってほどでもないんですが…強いていうなら…僕はあなたのファンですね」

眞衣「は?…冗談ならやめてちょうだい」

ファンってなによ…

4‘

アモル「冗談じゃないんですけどね…」

眞衣「私は失礼させてもらうわ」

アモル「はい、ではまたお会いましょう」

眞衣「お断りするわ」

そう言った…そう言ったのに

5‘

〜〜〜〜〜

6‘

眞衣「また、あなた?」

アモル「またお会いしましょうって言ったじゃないですか」

眞衣「断ったはずよ」

アモル「はて?なんのことでしょうか?ククッ…」

ことある事に私の前に現れるアモル。

7‘

〜〜〜〜〜

8‘

眞衣「はぁ…」

店員「あれ?新内さんがお昼からいるの、珍しいですね?」

眞衣「いや、最近変な奴に絡まれてまして…」

店員「ストーカーですか?」

眞衣「ん…そうなのかな?」

9‘

店員「警察には?」

眞衣「相談してないです(心:てか…言えないわよね…)」

店員「しないんですか?」

眞衣「特に何してくるわけじゃないので…なんとも…」

10‘

店員「そうなんですね」

眞衣「はぁ…どうしたものかな…」

店員「ふふっ…これは俺の奢りです」

カクテル『キャロル』を出す。

眞衣「え…ありがとう」

11‘

〜〜〜〜〜

12‘

眞衣「はぁはぁ!しくった!」

盗むのに失敗した私は、警察に追われていた。

警察「いたぞ!!」

眞衣「やばい!」

警察「動くな!!」

13‘

とうとう追い詰められた眞衣。

警察「動いたら撃つぞ!キャット!」

覚悟を決めた眞衣…すると…

“パン!”

警察と眞衣の間が閃光を放つ。

14‘

警察「何事だ!」

眞衣「なっ!」

アモル「落ち着いて…逃げますよ」

閃光で周りが見えなくなった瞬間、

耳元でアモルの声がした。

15‘

その直後、1発の銃声が聞こえる。

“バン!”

私はアモルに手を引かれて走っていた。

眞衣「はぁはぁ…」

アモル「無事ですか?」

16‘

眞衣「私はね…でもあなた…」

アモル「かすり傷です」

腕を銃弾が掠った。

眞衣「…ありがとう」

アモル「いえいえ…あなたを守れたなら…」

17‘

眞衣「なんでそこまで…」

アモル「ククっ…なんででしょうね?」

眞衣「もう…ふざけないで」

アモル「“キャロル”は美味しかったですか?」

18‘

眞衣「え…」

アモル「では、またお会いしましょう」

そう言って、煙幕を張って消える。

眞衣「アモル…もしかして…」

19‘

〜〜〜〜〜

20‘

“チリンチリン”

店員「お久しぶりです、新内さん」

眞衣「お久しぶりね」

店員「最近どうしてたんですか?」

眞衣「仕事でヘマしちゃってね」

21‘

店員「そうでしたか」

眞衣「あなたはどうかしら?」

店員「俺はちょっと休んでました」

眞衣「どうして?」

店員「少し怪我してしまって」

22‘

眞衣「…いつまで探り合いするつもり?」

店員「はて?なんの事でしょうか?」

眞衣「アモル…」

店員「…アモル?」

眞衣「ラテン語で、愛…キャロル、カクテル言葉で愛しさ」

23‘

店員「…それで?」

眞衣「偶然かしら?それにあなたのその腕…」

店員「ククッ…」

眞衣「で、名前を教えてくれるかしら?」

24’

⚪︎「そうですね…生田〇〇です」

眞衣「〇〇…おすすめのカクテルは?」

⚪︎「ククッ…あなたも物好きですね」

そう言って、シェイカーに色々なお酒を入れて、

カクテルを作る〇〇。

25‘

⚪︎「ビトゥイーンザシーツです…」

眞衣「ゴクッ…美味しい…このカクテルの意味は?」

⚪︎「ククッ…意味を言ってしまっては風情がないというものです」

眞衣「意地悪なのね…」

このカクテルの意味は…『あなたと夜を過ごしたい』

まぁ…楽しんだあとにでも…ククッ

26‘

To be continued

27‘

この作品はフィクションです。

実在の人物や団体などとは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品内での表現・行動なので実際に行っても、

一切の責任は取りかねますのでご了承ください。

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