見出し画像

作家のための展示デビュー指南書ー必ず知っておこう編ー

こんにちは、大山菜々子です。
普段はひたすら欲望に忠実に、美少年やら美青年の絵を日本画画材を使って描いてる人です。
展示歴は7年目で、現在は年間平均10回以上の個展やグループ展で作品を発表して作家活動をしています。

画像2

画像3

これは昨年3月に銀座で開かれた個展の様子!
こんな感じで描いた作品をギャラリーで展示、販売しています。

Twitterにて質問箱を設置しているのですが、実は頂くご質問の中に、展示に関する物が結構多いんですね。
「どうやって展示デビューしましたか?」
「初期はどれくらいの頻度で展示に参加していましたか?」
「展示の際の注意点は?」
などなど…それはもう本当にいろいろなことをご質問頂いています。

というわけで今回は
「わたしがはじめて展示に参加した時のお話」
「活動初期にいろいろな展示に参加するに至った経緯」
「現在はどうやって展示に参加しているのか」
そんなようなことを頂いたご質問に絡めて書いていこうかなと思っています。
わたしは百貨店で個展をやるタイプの作家ではないので、そういう方向の話が知りたい!という方にはあまり参考にならないお話かもしれません。
あくまでも
「展示したいけど初心者だからよくわからない」
「どんなギャラリーで展示したらいいのか迷う」
「そもそも展示ってどういう仕組みなのよ?」
などなど、展示デビューするぞ!という方の疑問を解決するお手伝いnoteになっているかと思います。
詳しくは下にある内容概要や目次をみて確認してみてくださいね。

・展示する人としない人の話
・大学在学中にやっていた活動
・初めての展示はいつ?どこで?どうやって?
・どのくらいの頻度で初期は活動していた?
・企画?貸し?公募?それぞれの違いは?
・出展料って?
・販売額まるまる自分の手元に入ってこない?売り上げ取り分の比率って?
・ギャラリーの選び方
・いきなり個展はきつい!他人の知名度にあやかろう
・作品の値段の決め方は?号単価ってなに?

・展示する人としない人の話
わたしは昨年の3月に東京藝術大学の日本画の修士課程を卒業しました。
大学院ってやつですね。
ちなみにコロナのおかげで卒業式がなくなり、卒業した実感のないまま社会に放り出されました。
で、実はね、わたしのいた藝大日本画というところでは、学外での展示に積極的に参加している人って結構少なかったんですよ。
自分が思ってたより少なかった、と言った方がいいのかな。
中には卒業まで外で展示したことないっていう人や、やっても数回だったなーという人もいました。
別に展示をたくさんしたからえらい!とかっていうのは微塵もないですし、人にはそれぞれの目指す目標やそこに至るまでの道筋というのがあるのであれなんですけどね。
魅力的な作品を描いているのに人にみせないのはもったいないなあと、素敵な絵を描いているまわりの人をみてひっそり思っていました。
わたし自身は学部1年の時からいろいろと展示に参加しはじめたのですが、そういう「展示しない人」に、なんで〜?と純粋に疑問として聞いてみたことがあります。
返ってきた言葉は「恥ずかしい」「自信がない」「機会がない」「準備とかどうすればいいかわかんない」「なんかこわい」「めんどくさい」「人にみせることに興味がない」というようなものでした。
後半は2つともかく、展示したいと思ってはいるけど踏み切れずにいる人がいるのか…!
わたし自身は、自分の絵サイコー♥自分の絵だいしゅき♥とにかくいろんな人に観て欲しい♥考えるより先に行動しちゃう♥っていうような人間なので、なるほど…考えたこともなかった…と衝撃を受けたことを覚えています。
(別にめっちゃポジティブな人間とかじゃないですよ。深夜に自分の描いた絵を眺めて1人でニヤニヤしてるタイプのアレです。)
ギャラリーで展示していて、美大目指してます!美大入ったばっかりです!っていうお客様にもよくお越し頂くのですが、そういう方々にも同じ質問をしてみると「やりたいとは思ってるんですけど…」という感じで結構似たような言葉が返ってくるんですよね。
こんな経験から「展示する人」「展示しない人」だけではなく「展示したいけどしない人」がいることがわかりました。
そんな「展示したいけどしない人」向けの記事を書けたらいいなあと思って今回このnoteを書いています。

ここから先は

7,517字 / 2画像

¥ 600

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?