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【戦評】トヨタ自動車vsENEOS game1【Wリーグ】

Wリーグ楽しいね

Wリーグ開幕戦、トヨタ自動車vsENEOS、理屈抜きでとても面白かったですね!!!日本女子バスケファンはワールドカップでモヤモヤしてた気持ちが今日で多少晴れたのではないでしょうか?
これがワクワクするバスケットボールですね。

さて、現地で観戦した感じをお伝えするためにさらっと戦評のようなものを書いていきたいと思います。(映像をしっかり見直してるわけではないので間違いなどありましたらご指摘ください)

開幕戦の見所をまとめた記事が上記になります。


試合結果

トヨタ自動車70-59ENEOS
1Q 20-8
2Q 19-12
3Q 21-14
4Q 10-23

大方の予想に反してトヨタ自動車の圧勝。。。
11点差ではありますが内容としては30点差くらいのインパクトがありました。
試合前の自分の考えをまとめたものが下記になります。

スタメン

トヨタ自動車
PG 山本
SG 川井
SF ステファニー
PF 宮下
C 梅沢

ENEOS
PG 宮崎
SG 佐藤(!?)
SF 藤本
PF 長岡
C 渡嘉敷

トヨタ自動車のスタメンは2人外しました。日本代表として一皮むけた平下と昨シーズンファイナルで大活躍したソハナはスタメンだろうと予想してたのですが宮下と梅沢がスタメンでした。スタメン梅沢なのは、「ソハナのコンディションが心配」、「ENEOSのことをよく知っている」という理由からなのかなと感じました。

一方ENEOSのスタメンGには佐藤選手というルーキーの選手が入ってきました。予想外すぎて自分は佐藤選手がスタメンに入ってくること少しも想定していませんでした。。。勉強します


想像以上に強かったトヨタ自動車

自分のトヨタ自動車の今シーズンの予想としては…

昨シーズン優勝したコアメンバーである山本ステソハナが残っていて更に平下が成長しているので今シーズンも優勝する可能性があるが、いなくなった選手の存在が大きいこと、ロスターが11名と少ないこと、が理由でレギュラーシーズンは苦戦する」と予想していました。

結果としては"大外れ"です。「トヨタ自動車、最強か???」とさえ思ってしまいました。何がそんなに強かったのかを記していきたいと思います。

【良】最強ソハナ爆誕

自分が今シーズンのMVPを与えられる権利を持っているとしたら、今の段階でシラ・ソハナ・ファトージャ選手にあげたいと思います。
見所をまとめたnoteで注目選手として自分はソハナをあげたのですが、試合を見終わった今、今シーズンのトヨタ自動車はソハナにかかっているのではないかと思うようになりました。

今日の試合、ベンチから出場したソハナは攻守において絶大なインパクトを残しました。スタッツ的には21分出場9得点7リバウンドとそこまでぱっとしたものではありませんが、(試合を見ていた方ならわかると思いますが)ソハナがいる時間帯、ENEOSが気持ちよく得点をすることができませんでした。
バスケではただのデカい人もそこそこ活躍できてしまい、高校バスケなんかではそんなに上手くない留学生が無双することも珍しくありません。昨シーズンのプレーオフからのソハナはただデカいだけではなく、"上手さ"も兼ね備えた理不尽な強さがあります。

・機動力が半端ない。185cm以上でディフェンスであんなに動けるビッグマンは日本人にはいない
・正しい位置でディフェンスしてるからそもそも大きなズレを作らせない
・ヘルプディフェンスが鬼速い&タイミングが絶妙
・渡嘉敷、長岡という日本屈指のインサイドプレイヤー相手に当たり前のように当たり負けしないフィジカル
・泥臭くボックスアウトを徹底
・リバウンドうまい
・バスケIQが高い

今日のソハナは最高&最強でした。

【良】世界のマイ・ヤマモト

31分出場
23得点
3pt5本
3アシスト
3スティール

みんなが好きな山本麻衣ちゃんが帰ってきた!!!
自分はディフェンスが上手い選手見ていてワクワクする選手が好きなのですが、山本麻衣さんは非常にワクワクするので東藤なな子さんの次に大好きな選手です。
ワールドカップでは思うようなプレーができずに本人もファンもモヤモヤしてましたが、今日はそんなうっ憤を晴らすような大活躍を見せてくれました。
ありがとう山本麻衣。ありがとう世界のマイ・ヤマモト。

【良】安定のステファニーと平下

日本代表選手はワールドカップから時間が経っていないため、コンディションが心配でしたが、ステファニーと平下あねあねはそんな心配を余裕ではねのけるくらい1ランク上のプレーを見せてくれました。
怪我せずにこのままの活躍を継続してもらいたいですね。
あと平下さんはなんでベンチなんですかね。。。ステファニーをどうしてもSFとして使いたいからなのか、なんなのか。。。

【良】フィジカル・フィジカル・フィジカル

”バスケットボールはボールを使った格闘技である”
どこかの誰かが言ったようにバスケは接触を良しとしないルールのはずが、ものすごく接触の多いスポーツです。そんなバスケットボールにおいて特に女子バスケにおいては”上手さよりもまずフィジカルに戦えるかどうか”がとても大事なことだと思っています。それは代表でもWリーグでも学生バスケでも同じことです。
トヨタ自動車は昨シーズン同様、体の接触をいとわないフィジカルなゲームをしてきました。ENEOSはバスケが上手い選手が揃っているのですが、その上手さを出す前にフィジカルでやられてしまったなという印象です。バスケ対バスケをする前に負けてしまったというか…

トヨタ自動車のフィジカルさを物語ったスタッツとして、
FTのアテンプトがENEOS8本に対してトヨタ自動車は17本。ファウルをもらうプレーを自然とできていたからこそこの本数の差に繋がったのかなと思っています。

ステファニー、エブリン、ソハナ(控えには長岡、宮下、河村)というフロントコートが揃ってたからこそ昨シーズン同様はフィジカルなゲームが可能になっていたと思っていたのですが、今シーズンも昨シーズン同様とてもフィジカルなトヨタ自動車でした。

【心配】タイムシェア…?

ステファニー 38分
山本麻衣 31分
佐藤、小笠原、平野 0分

プレータイムに関してはTwitterでも疑問の声を上げている人を何人か拝見しました。日本代表としてつい数週間前までトップレベルで活動していた山本が30分以上。ここまではまだいいとしてステファニーは38分以上。いや流石に長すぎるでしょ、、、。プレーオフならまだしも、レギュラーシーズンの圧勝した試合で38分出場する選手がいるのはちょっと考えられないです。

一方、代表選手が不在の時にチームを支えてくれていた佐藤、小笠原、平野のプレータイムは0分。
昨シーズンから何人かの重要な選手が移籍してしまった理由の一つにチームでの役割の少なさやモチベーションの低下も多少あるのではないかと思っているのですが、これで果たして大丈夫なのか?と心配になってしまいました。
更にトヨタ自動車はロスター11人とWリーグで一番少ない人数で今シーズン挑んでいるのですが、もし主力の選手が怪我などにより長期離脱したら控え選手がより一層重要になってくる。そんな時のためにも今のうちから試合に出して育てていく必要があるのでは?と感じました。

大神HCも2連覇してるトヨタ自動車を率いるプレッシャーがあるし、シーズンを占う最初の試合でこけられないという考えもあったのかもしれないですね。

【心配】ソハナ不在時のインサイド

Wリーグのゴベア(3シーズン連続最優秀守備選手賞をとったNBA選手)ことソハナがいる時のトヨタ自動車は、ディフェンスにスキがないように感じました。一方でソハナがいなくなった時にディフェンスの強度が下がるのが問題かなと感じました。
後半ENEOSにまくられた時もソハナはベンチにいました。

ENEOSやデンソーなど、インサイドが強いチーム相手にはソハナを32分くらい使ってもいいかなというのが自分の意見です。そんなにインサイドが強くない相手には梅沢選手の高さとフィジカルの強さは発揮できるので、ソハナと梅沢選手を27分13分くらいにタイムシェアすればいいんじゃないかなと思っています。


何が起こったENEOS

【心配】選手のコンディション

ワールドカップで活躍した宮崎選手、オータムカップで活躍した藤本選手、期待の若手の奥山選手、この3人のコンディションが心配になりました。

【心配】大きく響いたリーダー岡本の不在

ENEOSが負けた要因を大きくくくるとしたら
・フィジカルで圧倒された
・リーダー不在
自分はこの2つをあげたいと思います。
渡嘉敷選手が孤軍奮闘でプレーで引っ張り、チームメイトを鼓舞する姿が見受けられましたが、「チームを引っ張るためにもう一人リーダーがほしい」というのが自分の印象です。

【良】いま、星杏璃が熱い

星選手、ヤバいです。昨シーズンから上手いな~とはなんとなく思っていましたが今日はっきりとわかりました。星杏璃、ヤバいです(2度目)。

23分出場10得点(5/9)4リバウンド3スティール

ハンドリングの上手い山本選手が、星選手がディフェンスについている時にボールをうまく運ぶことができていなかった場面を見て驚きました。
ディフェンスはヘルプディフェンス、ローテーションディフェンス、対人ディフェンスの3つに分けることができるのですが、対人ディフェンスではPGの中で一番上手いのではとさえ思ってしまいました。
星杏璃の衝撃はディフェンスだけではありません。オフェンスにおいてボールのもらい方、レイアップのフィニッシュ、飛び込むタイミングなどとてもセンスを感じました。元富士通の篠崎さんぽい…?違いますかね

ENEOSは林さんくらいしか推し選手がいませんでしたが、今シーズン星選手にも注目していきたいと思います。

【良】天才シューター林咲希

今日の試合、最も拍手が起こったのは林選手がコートinした時
今日の試合、最も歓声が沸き起こったのは林選手が最初に3ptを決めた時

多くの日本人を虜にする林さんのプレーは健在でした。
怪我明けで万全じゃないはずなのにレベルの違いを見せてくれました。

少しずつコンディションを上げていってほしいです。
ENEOSは林さんに無理をさせないでください。


明日のgame2へ向けて

ENEOSとしては…

ENEOSは大きな改善を起こさなければ明日もトヨタ自動車に大敗します。まずはチーム全体として気持ちで負けないことフィジカルに当たることが鍵になってくるかなと思っています。
単純にいい試合をしたいなら林さんをスタメンにして30分くらい使った方が強いですが、怪我明けの林さんを酷使してほしくないです。
自分がHCとして戦い方を変えるとしたら、渡嘉敷選手のプレータイムを30分くらいにして、渡嘉敷選手がいる時間帯といない時間帯で全く違う選手、違う戦い方をするようにします。
渡嘉敷選手は責任感が強く自分が勝たせるんだという気持ちがとても強いのが伝わってくるのですが、昨シーズンからいまいち若手と息が合ってないな~と感じる場面がしばしばあります。どちらが悪いとかいう話ではありません。
渡嘉敷選手が指示を出す
→上手く動けない若手
うまく動けないからオフェンスが混乱
→タフショットまたはTOVで締めくくる
という場面が今日も何度かありました。
日本の宝と言われる選手と一緒に戦うプレッシャーのようなものがあるのかなとなんとなく感じております。
そのためそれを解消するために、奥山、藤本、中田あたりがある程度好き勝手できる時間帯を作ってみてもいいのではと思っています。

トヨタ自動車としては…

・チーム全員の出場で今日のような勝利をすること

以上。


Wリーグ最高ですね

色々書いて書いていきましたがWリーグとても楽しいですね。

Wリーグの試合がとても楽しかっただけに推しの東藤なな子さんのプレーを早く見たくなりました。

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