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残念な日に残念な犬のことが描かれた漫画に出会う


2022年6月某日。


ひょんなことから、とある老舗の京懐石をいただけるチャンスに恵まれ娘と一緒に銀座へ赴いた。

生まれて初めてのことに親子でそわそわとしていた2ヶ月間。
(お食事チケットがあり2ヶ月前に予約をしたのだ)

神奈川ののどかな街から、電車をいくつも乗り継いではるばるやってきた。
(普段ほとんど都心にでることはない)



「予約が入っていないようですが…?」

「へ?」

耳を疑った。

携帯の履歴を急いで調べる。

………

これは……

……………………


……………………

京都店の方を予約していた。

ここは銀座店だ。

へなへなと全身の力が抜ける。

はるか遠くの地で 今私たちを待っている

新鮮で魅力的な食材と料理のことを思った。

娘はその後一言も口を聞いてくれなかった。



喫茶店で季節のフラペチーノとケーキ、ラップサンドを2つお腹いっぱい食した娘…のご機嫌がやや回復されたあとのこと。

何か本が欲しい言うので蔦屋に向かう。


煌めく銀座のツタヤ。
カテゴリーごとに選び抜かれた書籍が
魅力的にレイアウトされている。

だが、残念なことに
小5の娘の好みに合うような本は置かれていないようだった。

ふと耳元を触ると、お気に入りのバロックパールのピアスが一つなくなっていた。

いつ落としたのか全くわからない。



色々諦めて帰ろうとしていた中

娘がやっぱり本が欲しいというので

選びに選んだ2冊の本を買った。

そのうちの一つがこれだ。


残念かわいい「小さい犬」が繰り広げる
ちょっと(だいぶ)不思議な物語。(漫画)

偶然鞄の中から見つけたアイスの無料券で
先輩に特別に奢ってあげようとしたら、使用期限切れで
先輩に逆に奢ってもらったり(ショックを受けすぎている子犬を見て)

緑色のあやしい汁を売る店から健康になると言われ、それを信じて真面目に飲み続けたが15日目に緑色に変わってしまったり…

セリフや間合いが渋可愛く、どちらかというと大人向けかなという印象のユニークな本。

もう一冊の方もとても良い本だった。
これはまた別の機会に書きたいと思う。


残念な日にしか出会うことが
なかったかもしれない残念な犬の本。

楽しみにしていた食事のほうは
幸い、別日に予約が可能になるよう
お店が取り計らってくれたので
またの機会に改めて来れることに感謝しつつ

電車での長い帰路を楽しんだ。

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