神様リストラ

「大丈夫、心配しないでいいって。あなたは、あれだけ頑張ってきたじゃない。寝る間も惜しんで勉強したし、風邪を引かないように体調管理を気をつけてきた。そんなあなたを神様が見放すわけないでしょ? 大丈夫、合格できる。合格できるから」

「……でも、神様が味方してくれなかったら?」

「その時は、私が神様をリストラするから。そんな見る目のないやつをいつまでも神様においておくわけにはいかない」

「えっ? そんな力、お母さんにあるの?」

「そりゃあるわよ。私は神様よりも、偉いし、あなたの幸せを願っている。母親ってそういうものよ」

 その後、私は見事合格することができた。
 本当は、試験終了後、手応えはあった。
 問題はスラスラ解けたし、面接の受け答えもバッチリだったから。それに、私には、神様よりも偉い人が、ずっとそばについていてくれたんだもの。

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