見出し画像

企業主導型の保育園を会社に導入するメリット・デメリット

こんにちは。
園長です。

法人様、事業所様、人事・総務担当者様向けに、今回は記事を書かせていただきます。
保育園を福利厚生に入れられるのはかなり魅力的ではないかなと思います。
しかも、運営時間や開所曜日もある程度自由に変更できますからね。
ただ、やはりメリット・デメリットはあります。

大きく分けて2タイプ

そんなメリット・デメリットを説明する前に…
すでにご存じかもしれませんが、実は企業主導型保育所にはいくつかの種類があります。
ざっくり大きく分けると2つのタイプに分かれます。
厳密に説明し始めると、「ややこしや~」になってしまう可能性がなさそうでありそうなので、簡単にご説明させていただきます。

①自社設置

自分の会社の敷地内や近隣にて、自社で保育園を作り運営するものです。働いてくれている従業員さん(のお子さん)たちが利用することになりますね。近くの企業さんと提携して利用できるようにすることもできます。一般の方も利用できるようにしてもOKです。

②保育園運営会社設置

保育園を運営する(社業・事業として保育を行っている)会社が設置・運営するものになります。数社の企業さんと(多いと数十社ということも。)提携し、共同で利用していただく場合が多いです。こちらも一般の方が利用できるようにしてOKです。

ちなみに

私たち「なないろつむぎ保育園」は、後者になります。現在は数社様と提携をさせていただき、お子さんをお預かりさせていただいております。

いよいよメリット・デメリットの話

さて、本題に入ります。
箇条書きで一気に行きますね!

自社運営のメリット

・子育て世代が働きやすい環境を作ることが出来る
・特に女性のキャリアを支援できる(採用力アップ)
・出産育児により離職リスクを低減できる
・会社として力を入れていることをアピールできる
・保育園運営のノウハウを貯めることが出来、保育事業の足かけが出来る
(運営を委託する場合はその限りではない)
など

自社運営のデメリット

・設置及び運営のための申請手続きが複雑で煩雑である
・許可が下りるまでに時間がかかる
・創設費及び運営費が大きく掛かる
・園児を常に募集し続けなければならない
・労務整備や人事考課などを新たに保育園用として作成しなければならない
・保育の質の向上の為、教育や研修・採用に力を入れなければならない
・ケガや事故のリスクマネジメントが必須
・法改正や方針変更に対応しなければならない
など

保育園運営会社設置の保育園を共同利用するメリット

(タイトル長くてすみません。)
・子育て世代が働きやすい環境を作ることが出来る
・特に女性のキャリアを支援できる(採用力アップ)
・出産育児により離職リスクを低減できる
・会社として力を入れていることをアピールできる
・運営コストがかからない
・ケガや事故のリスクを直接的に負担しなくてよい
・複雑で煩雑な設置及び運営の為の申請手続きが不要
など

保育園運営会社設置の保育園を共同利用するデメリット

・提携するにあたって契約料や手数料がかかる(場合がある)
・定員が空いていないと利用できない
など

まとめ

いかがでしょうか?
何となくお分かりいただけましたでしょうか?

私が言うと「自分の保育園使ってもらいたいだけじゃん」なんて言われてしまいそうですが、自社設置はお勧めしないです。
理由は3つです。

  1. 申請が本当に大変
    実際に私は創設から運営まで全ての申請を自分で行ってきました。現在も自社で行っています。ですので何かご不明な点や「作るのを検討してみたいんだけど」という法人様などいらっしゃいましたら、色々とお話はできます。
    ただ、一つ言えることは「めちゃくちゃ大変」です…笑

  2. 運営コストが膨大
    新しく1から保育園を作るのはもちろんですが、会社の空きスペースを改装して作ったとしても当然コストはかかります。その他に、人件費・賃料・保険料・水道光熱費・備品・遊具などなど。当然「良いものを」と思ったら掛かるものは掛かります。それだけではなく教育や研修も行いますので「マネジメントコスト」「工数」という意味でもかなりの目に見えないコストが発生することが見込まれます。

  3. 少子化
    これは、以前から言われてきたことですが、ご存じの通り少子化がかなり進んでいます。自治体によっては統廃合の話も進んでいます。競争が発生したり、園児募集に苦労する可能性が高いです。


企業主導型保育所の申請募集は、「もうそろそろ終わるだろう」と言われています。実際に募集件数はかなり減っていますからね。

私が企業の社長なら、「提携」かお金があれば「M&A」を検討するかなぁ…なんて思っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?