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トライポフォビアにとってパイナップルは、どの様な存在なのだろう。

パイナップルには色々な逸話があり、海外の富裕層の家の玄関やブランドロゴ等にはパイナップルのモチーフが多くみられる。

これは1600年代に描かれたチャールズ2世がパイナップルを献上される絵画。
今回はパイナップルの凄さや込められた意味、
そして海外の人たちにとってのパイナップルについて話していこうというわけではなく、
仕込みでパイナップルを沢山切ったよ、という話です。

パイナップルを切る場合、我々のような仕事をしている者にとってはなるべく廃棄を少なくしたい、使える部分は使いたい!と思うのが常なのですが、
そこで邪魔になってくるのがこの窪み。
この黒い穴が無くなるまで切るのが一般的なのですが、その穴の周りはちゃんとパイナップルしているので勿体ない!

その場合、この2択になります。

掘るか摘むか。
どちらもAliexpressで¥150くらいで売ってます。買いましょう。
上の方の掘る方は、包丁使いが上手い人なら包丁で再現できます。

下の方はこの道具がないと再現できないのでそっちを僕は買いました。


かれこれ4年は使い続けてますが買った時は¥85くらいだったので十分元は取れてるでしょう。
難点は錆びやすいので使い終わった時の保管方法に気を使うくらいです。

ちゃんとした刃物なのでなるべく指に刺さらないように気をつけながら

刺して抜く。
結構これが楽しくてガシガシやってしまう。
ただ、これをやったからといって黒い種を完全に除去出来るのかと言われると、出来ません。
最悪、さらに深くに種が入り組んでしまう場合もあります。
体内で発芽することはないと思うので余り考えずにそのままガシガシやっていきます。

一つ終わるとなかなかの達成感が得られ、「ああ、この窪みの周りは今まで捨ててた部分だったんだな」と認識できます。
得してないんだけど得した気分になる。¥85で。

これは6個分の窪み。
作業効率化を考えると
刺す→掴む→抜く→水の中で抜いた窪みを外す→また刺す→
になるので上の写真のようなことになります。

ここまでくると達成感とかではなく作業感が勝ってきます。
スズメバチの巣でも作ってんのか?

最終的に自分はこれを細かく切り、ソースを作る。

話は戻るがハワイの師匠から店を出したときに
「お店にパイナップルを飾りなさい」
と教えられた。
パイナップルはALOHAの精神が宿っている、と教えられたのだが、当時の自分は盲信的に師匠を尊敬していたので「なるほど!了解!」と店に生のパイナップルを飾っていた。
後々にGoogleで色々調べてみるとパイナップルは15世紀頃のイギリスでコロンブスが南国から持ち帰り王に献上されてから富の象徴になったと。
その後16世紀には家の玄関にパイナップルのモチーフを飾り、富やおもてなしの象徴としてパイナップルが使われるようになったと。
ロスチャイルドの豪邸には宝石があしらわれたパイナップルのオブジェもあります。

パイナップルは上と下で糖度が全然違うので、食べる前日に逆さまにして置くと水分より重い糖分が徐々に下に降りてきて甘味が均一になると言われるが、そんな事をしていたら完熟を過ぎて腐敗が始まると思う。