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パフェレポ カフェクーポラ・メジロ『『フレグラントな柑橘パフェ~ハーブ&スパイス・オーケストラ~』2024年2月

 またもや懲りずにアンソロの主催をして、先週イベントで売ってきたのですが、このパフェは先週、そのアンソロの準備がようやっと終わった後にパフェ班員と一緒に食べに行きました。

 クーポラは昨年コンプしたのですが、今年は度重なる体調不良といちごはいいかな……という気持ちでしばらく伺っていなかったので今年初めて。しばらく来ていなかったので、お店の方からご心配いただきありがたいことこの上ないです。
 女性の店員さんから「このパフェ食べて、癒されて~~~」と言われながら拝まれたのでそれにもうすでに癒やされました(勿論パフェでもすごく癒されました)。
 同行者が私と同じくパフェレポする類のパフェ班員なので(そのパフェ班員のレポは下記)、パフェが運ばれてきた時の説明もマスターから「はい、始めますよー」の掛け声で手厚い説明をして頂き感謝しかありません。説明を受けながらひたすらメモするパフェ班員。パフェの情報はあればあるほど嬉しい……!


パフェレポはじめます↓↓↓


柑橘・お酒・スパイスの華やかな香りはまさにオーケストラ。さまざまな香りが波状に感じられるこのパフェはまさに癒し効果抜群です。

オレンジのくるくるが映え

 まずトップのフレッシュな柑橘から。目を引く赤さでらせん状にカットされた愛媛県産ブラッドオレンジは「ハムハムしてください」とお店の方から言われたのでその通り皮を残してその通り頂く。凝縮された味を感じる。続いてその横、くし切りにされているのは奄美大島のタンカン。口に含むと適度な酸味と甘味、華やかな柑橘の香りが口に広がる。そして愛媛県産せとかのベルモットビアンコマリネ。せとかの爽やかな香りと共にベルモット特有の香りがしっかり感じられて、前二つのフレッシュな柑橘との違いがはっきりあってその対比が面白い。

 その横にはルイボスオレンジ&チョコレートティージェラート。ルイボスチョコティーとオレンジティーを混ぜて作っているそう。ルイボスのすーっとした独特の風味がベースに、チョコとオレンジが香る複雑な味わいだが、ミルク感でまろやかに包み込んでくれる。


 その下からはどっしりまったりゾーン。まったり爽やかマスカルポーネムースの後はパリパリ、ぽりぽりとした食感が楽しいミックスナッツプラリネ。ただのナッツではなく、プラリネなのが香ばしく、重厚感を足している。

 続いてカフェノチェッロパンナコッタ。これがコーヒーの香りとナッツ感、ミルキーさがどっしり濃厚で美味しい! ノチェッロとはくるみのリキュールだそうで、そこにエスプレッソを加えているそう。昨年の桃のパフェの時も思いましたが、今回の柑橘といい、爽やかめな果物にナッツのどっしり濃厚感を合わせてくるの、とても良いアクセントになって私はとっても好きです。


 その下からはまた爽やかゾーン。まずコリアンダーとタンカンピールのジェラート、細かくしたコリアンダーシードが入っているそうで、この香りとタンカンの香りがとても良い。

 柑橘のコンポートで爽やかで甘い柑橘を楽しみつつ、次のパンデピス。これはライ麦ベースで作られたスパイスとはちみつたっぷり(はちみつたっぷりはお店の方が仰っていたのですが夢のある言葉だと思う)なスポンジとのこと。この下はジンジャーハーブティーとタンカンのソルベなので、ジェラートとソルベに丁度挟まれているのですが、何が起きるかというと、ジェラートやソルベが溶けた水分をこのスポンジが吸い込んで、しみしみになるわけです。なんと素晴らしいことか。ジェラートもソルベも柑橘・スパイス・ハーブがきいているので、それらが染み込んだ、スパイシーで柑橘の香りがするじゅわじゅわしみしみなスポンジ、勿論幸せ以外の何物でもなくって……。私も同行者のパフェ班員も美味しさにしみじみしてしまいました。


 爽やかゾーンから一転、アーモンドムースで重たくなり、まったり感で気分転換。その下、カルダモン・ココアクランブルはサクサク感がありながらしっかりとカルダモンを感じる。

 下層へ。いつものジュレゾーン、上はフルーツティーを使ったスイートキッスティージュレ。甘くて色々なフルーツを感じる、童心に帰れるようなメルヘンなお味。その下はきりっとした苦味を感じるノンアルヒューガルデンのジュレ。ここまできたら、お店の方から伺った通りにジュレ2つとその下の甘い柑橘ジャムを混ぜて頂く。ティージュレと柑橘ジャムの甘さとヒューガルデンジュレの苦味の調和がとても心地良くなりながら〆。

 副題に『香りのオーケストラ』とあるだけあって、様々な香りがかわるがわる感じられるのが印象的だった。メインの柑橘自体、香りが強い果物であり、それに負けない位のスパイス・紅茶・お酒の香りが絶えず感じられて、とてもリラックス効果の高いパフェだと思う。クーポラはいつも紅茶やお酒をよく使っているが、今回はさらにこれでもかと使われており、クーポラらしいパフェだなあと振り返る。

 今回、とても印象的だったのが、意識的に複数の重めパーツで構成されていることだった。柑橘パーツの合間にナッツ感のあるパーツが配置されており、これによってさっぱりし過ぎない所が私はとても好きでした。パフェはクリームやチョコ等重たいパーツに果物やジュレやソルベ等のさっぱりパーツを組合せる事により『引き算して』考えられる事が多々あるが、桃や柑橘は爽やかなので、そこで引き算すると物足りない印象になりがち(桃が跋扈する夏場のパフェは特に)。しかし、クーポラはそこに『足し算して』考えることにより、ナッツの重厚感ある風味を足すことによって、物足りなさを解消し非常にバランスの良いパフェになっている(これは桃の時にもナッツのパンナコッタが入っていて感動した所だ)。
 クリーム重ためが好き、あるいはフルーツのさっぱりが好きというように食べる人によっての好みもあるので何が良いとは一概には言えない。たが、パフェは複数のパーツから成り立つので、バランスの良さというのは非常に大事な所であり、どの方向の味覚にも引っ張られすぎない、これこそ『バランスの取れた』パフェなのではないかと考えさせられた。


以下蛇足↓↓↓


 私が食べなかった一つ前に提供されていた苺パフェに、カンパリが使われていたという噂を聞きつけ、一時期家にカンパリを置いてカンパリソーダを作って飲んでたくらいにカンパリが大好きな私はたまらず「カンパリを使ったお酒、下さい!」とオーダー。
 最近亡くなったある有名人がよく飲まれていたというカンパリを使ったカクテル、ネグローニを作って頂きました。ずっと飲んでみたかったのでありがたいかぎり!
 ジン、ベルモット、カンパリという酒に酒と酒を合わせるカクテルなので、「結構強いですよ、大丈夫ですか?」というマスターの問いに「お酒強いんで大丈夫です!」と力強く同行者が主張する。実際はそんなでもないです……。(最近失敗したし)

カンパリは赤いのでとてもきれい

 確かに酒を感じる。が、作業に追われ酒を飲む余裕もなかった体に染み渡る美味しさ。カンパリの苦味とベルモットの甘味とハーブ感がとても好きな味でした。
 クーポラは美味しいパフェに加えて美味しいお酒も頂けるので、酒飲みにも優しいお店で私は大好きです。いつもは美味しいロンネフェルトの紅茶を頂くことが多いけれど、またお酒も頂きたいなあ。


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