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1場面物語:彼女の物語『物語と踊る』

世界が物語のように捲られていくのを眺めている。

過ぎたページに戻ることは出来ず、先を見つめるしかない。

確かに刻まれたページが積まれ重みを感じる。



音から、一言から、広がっていく物語達。

それは幻想の世界。

しかし私の感じるものは時に

誰かの世界。

私の森に辿り着く物語と

ひととき踊りましょう。

そして風が連れていくでしょう。

見たこともないあなたの頬を撫で

私達は旅に出ます。 

私は此処にいます。

私達は旅に出ます。


其処は何時も此処になる。

私がいる場所。

在るのは何時も此処だけ。

居るのはいつも私達。

それは

私と私達の物語。

そして

あなた達の物語。


流れ星

砂の島

通り過ぎるところ。


きっと

必要になったら

その時は

其処は此処になる

此処が其処になる。



積み重なるページを開く。

白紙が埋まっていく。


おやすみ。

そして

おはよう。


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