『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を金ローで初めて観て思った事
手紙を書くと言うことは、人相手に心を震わせるということで、
手紙を書きたい相手がいるという事は、心震えるような人が存在しているということ。
私はそう、『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』を観て思った。
今回のものしか観ていないので、浅い感想かもしれないが、とてもよい物語だと思う。心というのは、植物に似ている。水を得て、太陽を浴び、蜂や蝶に助けられ、伸びていく。ヴァイオレットの瞳に光が入るのがとても良い。人らしく、伸びていく彼女は美しい。
でも、それは、周りの人間が心豊かであるからこそだ。一人の人に宛てて、手紙を書こうと思う、その心の豊かさが、ヴァイオレットに光を灯していく。
自分の手で手紙を書かず、書いてもらうという代筆というのは、本当にあるのだろうか?私は知らないけれど、もし、あるなら、それは、原石を磨くような仕事だろうと思う。
そのままでは無骨で、中の輝きが見えないから、職人の手で美しくカットする。そして、誰かに贈られる。
手紙の代筆とは、そのように、人の想いの輝きを一番美しく届けるためにあるのだろう。
言葉という宝石を形にして、入れておく箱が手紙なのだ。だから、大切に封をする。手紙を開ける相手を想いながら。
キラキラと輝く想いの裏側に、辛いことや悲しいことがある。しかし、それも、人生の厚み。きっと、それを持っていても、くすんでしまわない光が日々の中に、人々の中に、少しずつ住んでいる。
私は…
私は作中の人達のように、誰か一人に宛てて、手紙を書くことが出来るだろうか。心を震わせるほど、想いを伝えたいほどの誰か…………
何時も、物語の中には素敵な心が詰まっている。私は、それを拾い集めて大切に持っている。沢山の心をみせてくれる物語に心が震える。人々の素晴らしさを知っている。
けれど、それは、フィルター越しで、心が物語に震えた後は必ず、自分にはそれ等が無い事を感じる。無いわけではないのかもしれない。けれど、そう感じる心がある。
私には、今、手紙を書きたい人はいなかった。
便利な現代だ。繋がろうと思えば直ぐに繋がれて、磨いていない言葉でもやりとりして、楽しく過ごすことも可能だ。それも、また、素敵なことだと思う。
けれど、素敵な物語のように、言葉を磨いてキラキラと輝く形にするというのは、なんとも魅力的。何時か、もっと先で、手紙を書くようなそんな人になれるといい。
この先、関わるものすべてが私の世界に蓄積されていく。
今日は素敵な作品を観れて良かった。
あの、町並みもヴァイオレットのきている服も、犬のぬいぐるみも、とても可愛くて、凄く胸キュン。
さぁ、お風呂に入って、今日は眠ろう。
ここまで読んでくれたあなたへ。
どうもありがとう。
あなたの日々が、あなたらしいものでありますように。
サポート設定出来てるのかしら?出来ていたとして、サポートしてもらえたら、明日も生きていけると思います。その明日に何かをつくりたいなぁ。