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保健所が「入院を許可してくれて、数十人の医師・看護師に助けられ、200日のエクモの治療で命が助かる人もいる」。一方保健所に「病院に行く事を禁じられて、自宅で死ぬ人もいる」。「見捨てられて死ぬ事を納得しろ」とは無理です。【引用開始】●自宅で死亡した新型コロナ感染者 半年間で84人

国際医療福祉大学の和田耕治教授
厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染者の情報を全国の自治体や医療機関から集約するシステムを使って、亡くなった場所が「自宅」と登録されているケースを集計しています。今年1月から6月末までの半年間で感染が報告された人のうち、自宅で亡くなった人は全国で84人でした。
年齢別では、
▽20代が1人 ▽30代が3人 ▽40代が1人
▽50代が7人
▽60代が11人 ▽70代が24人 ▽80代が36人
▽年代不明が1人でした。
これとは別に、大阪府は、医療体制が危機的な状態となった、ことし3月から6月にかけての感染の「第4波」では、自宅や宿泊施設などで医療を受けずに亡くなった患者が19人いたと発表しています。
年齢別にみると、
▽30代が2人 ▽50代が3人 ▽60代が6人
▽70代が3人 ▽80代が5人と、
比較的若い世代でも亡くなっていました。
国際医療福祉大学の和田耕治教授は「感染の拡大で医療体制がひっ迫し、自宅での療養を余儀なくされるケースが多い状況では、容体が悪化した場合に対応できる体制を整えることが欠かせない」と指摘しています。
【引用終わり】
自宅での療養者が10万人を超えた今、容体が悪化したのかどうかの把握すら難しいのではないでしょうか?
ですから、日本のコロナ対策はマクロ視点で進んでいますが、2類を5類にすればミクロ (国民一人一人) の不安に対処できるので、変更すべきだと思います。尚この主張は、昨日のブログのを別の切り口から整理整頓したものです。
★ 日本のコロナ対策はマクロ視点
FNNプライムオンラインの【「0.12%」…数字が語る世界の中の日本のコロナ…8/20】によれば、G7諸国のワクチン接種率(8月18日時点)は以下の通りです
G7=主要7カ国          接種率  
アメリカ           51.45%  
イギリス           60.90%  
フランス           52.97%  
イタリア           57.39%
ドイツ            57.53%
カナダ            64.47%
日本             37.87%
G7の中で、日本は一国だけワクチン接種率が低いです。
一方で、G7とG20(一部)諸国の「新規感染者数(直近1週間)における新規死亡者数(直近1週間)の割合 」は以下の通りです。
アメリカ         0.49%
イギリス         0.32%
フランス         0.33%
イタリア         0.55%
ドイツ          0.29%
カナダ          0.25%
日本           0.12%
 
ロシア          3.77%
インド          1.35%
韓国           0.35%
インドネシア       5.41%
トルコ          0.72%
即ち、日本はワクチン接種率が(G7の中では)極端に低いのに、感染者の死亡率が低い事になります。
これは、不思議な事です。ワクチン接種者が感染しづらく重症化しづらい事を考慮すれば、ワクチン接種が上がれば感染者の死亡率も下がるはずなので、接種率が低い日本で死亡率が低いとすれば、何か別の原因があるはずです。
また、インドネシアやロシアで死亡率が極端に高くなっているのは、医療崩壊が起きて、感染者が医療を受けられなくなっているからだと思います。
つまり、医療崩壊が起きていないだろう先進国では、軒並み死亡率は0.5%程度以下で、日本は0.12%なので、数字上では医療崩壊は起きていません。
しかし、医療を受ける事を禁じられて、自宅に押し込められているコロナ陽性者が10万人を超えている状態ですので、日本国民の体感では医療崩壊しています。
この日本の数字上の世界一の成功と、国民の実感の隔離は、以下の理由によります。
① ワクチン接種率が低くても、重症化して死亡する確率の高い65歳以上の高齢者だけは先に接種して、接種率が8割を超えているので、デルタ株によって感染者が爆発的に増加しても死亡者は増えづらい状況になっていた。
⓶ 殆どの医師がコロナ陽性者の診療に関わろうとせず、つまりは「医療を受けられるコロナ患者の数が限られる」中で、保健所が重症化しやすい人達だけに医療を優先的に提供するトリアージを行っている為に、治療できるコロナ患者が少なくても数字上では医療崩壊は起きていない。
③ NHK調べからも解りますが、現在では自宅で死亡する確率が高い高齢者や基礎疾患がある人だけは、優先的に医療が受けられるようになっています。この保健所のトリアージによって、「医療を受ける事を禁じられて、自宅に押し込められている」コロナ陽性者の殆どは、自分の免疫力だけでコロナウィルスに打つ勝つことができるので、医療を受ける事を禁じられる事が増えても死亡者の顕著な増加は見られない。
➃ 保健所のトリアージによって、一旦は「医療を受ける事を禁じられて、自宅に押し込められる」事になっても、症状が悪化した場合には、保健所の判断が「医療が必要」に変わるので、現在、医療が受けられずに自宅で死亡する人達は、保健所に連絡する間がないほどに急激に症状が悪化した人か、保健所の判断の変更が間に合わなかった人に限られるので、医療無しで死亡する人がいても死亡者の顕著な増加は見られない。
このように、他のG7諸国よりもワクチンも足りない・コロナ患者を治療する医師・看護師も足りない中で、日本政府はその少ない資源を有効に使って、死亡者数を抑え込んでいます。
これは、マクロ政策での成功ではあります。
★ マクロ政策のみでは、ミクロをカバーする事は出来ない。
しかし、保健所が「入院を許可してくれて、数十人の医師・看護師に助けられ、200日のエクモの治療で命が助かる人もいる」一方で、保健所に「病院に行く事を禁じられて、自宅で死ぬ人もいる」のが現状です。
いくら死ぬ確率が低いといっても、0%ではありません。
それでも、保健所の権限で医療無しでほっとく事に決められるわけです。これを言葉に直せば「あなたは死ぬ確率が低いので、あなたには治療する医師を割り当てませんが、他の人に感染させないように自宅から出ないで下さい。万が一死んでしまったら、運が悪いとあきらめて下さい」になります。早い話が「見捨てられて死ぬことを納得しろ」です。
つまり、「数十人の医師看護師に最先端の治療をしてもらえる人もいるのに、自分は一人の医師にも診察も治療もしてもらえない」訳です。
ちょっと待ってくれです。
マクロの視点では、国民の命は数字かもしれませんが、ミクロの視点では世界です。一つしかない自分の命は何よりも大事なのです。ですから、「見捨てられて、運が悪ければ死んでしまう」事を、納得できる人はいません。
しかも、自宅に留め置かれる人が10万人ともなれば、医者にみてもらう事も出来ずに、死んでしまう人も増えるはずです。
ですから私は、コロナの指定を5類にして誰でも病院に行けるようにすべきだと考えます。
勿論、コロナ患者が自由に病院に行くようになった時に、診療を拒否するのか診療するのかは、医師・病院の判断によります。しかし、仕方がないので診療を始める病院も増えるだろうと、私は考えます。
具体的に言えば、普通の病院医院が発熱外来を始めて、PCR検査の他に、すぐ結果が出る抗原検査・CT・イベルメクチンなどの投薬をしてくれさえすれば、日本のコロナ危機は収束に向かうと思います。

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