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セクハラ その一「犯罪」と「気味悪い」は区別するべきだ。セクハラで一番問題だと思うのは、「口説かれて、気味悪い」もセクハラと認定されがちな事です。これは「素敵」タイプ男性と、「気味悪い」タイプ男性との間との差別のような…。●米NY州のクオモ知事にセクハラ疑惑、元側近2人が被害を告白



米ニューヨーク州のクオモ知事からセクハラを受けたと、元側近の女性2人が相次いで声を上げた。いずれも本人は強く否定している。

クオモ氏に対しては、元顧問のリンゼイ・ボイラン氏が24日、投稿サイト「ミディアム」への書き込みで、2018年にクオモ氏とニューヨーク市内の事務所で打ち合わせをした後、唇にキスされたと主張した。 クオモ氏は行為を否定したが、州上院のスチュワートカズンズ民主党院内総務が懸念を示し、ホワイトハウスのサキ報道官や政敵のデブラシオ・ニューヨーク市長が調査の必要性を指摘するなど、同じ民主党の内部から批判的な声が上がっていた。

さらに米紙ニューヨーク・タイムズによると、昨年11月までクオモ氏の補佐官として保健政策顧問を務めていたシャーロット・ベネット氏(25)が昨年6月、州都オールバニにある同氏の事務所で2人だけになった時に個人的な質問を受けたと告白した。

性交渉の相手は1人か、年上の男性と性的関係を持ったことがあるかなどと聞かれたという。クオモ氏はまた、自分は20代の女性と関係を持つ気があると語ったとされ、ベネット氏はこれを明らかに性的関係への誘いと解釈した。

同紙の報道に対して、クオモ氏は27日、相談相手になっただけでベネット氏に迫ったことはなく、不適切な行動に出ようしたこともないとの声明を発表。この問題に関する「外部調査」を要請したと述べ、「調査が完了するまではこれ以上コメントしない」と言明した。

クオモ氏は昨年、新型コロナウイルス感染拡大への対応で支持を集めたが、最近は高齢者施設での死者などをめぐり、与野党から追及を受けている。

【引用終わり】

 正直申しまして、米ニューヨーク州のクオモ知事は政治的な面では擁護したいところはないのですが、かのヴォルテールも「私はあなたの意見には反対だ。しかし、あなたか意見を主張する権利は命を懸けて守る」と申しておりますので、知事が女性を言葉で口説く権利については、全面的に擁護したいと思います。

 尚、本日のブログでは「唇にキスした・しない」の点には触れません。キスという行動が伴えば、それは準強姦だと、私は考えます。あくまでも、はっきりとした強制・脅しを含まない言葉の誘い(=口説き)についての、論考です。

 論点は、2点です。その一「犯罪」と「気味悪い」を区別するべきだ。その二 権力者がセクハラが出来るのは、周りが許しているからだ。

その一「犯罪」と「気味悪い」を区別するべきだ。

今回のシャーロット・ベネット氏(25)の告発は、昨年6月、事務所で2人だけの時に、クオモ氏に「性的関係への誘い」を受けたというモノです。解りやすく言えば、ベネット氏は『口説かれて、気分を害した』と告発している訳です。言葉を変えれば『気味悪かった』です。

個人が個人に対して「性的関係への誘い」をしても、法律に違反しません。ですから、私などは『(気味悪い)口説き文句を、言われた』と公然と訴えて、しかも皆が耳を貸すのは、ゴシップの世界の事のように思います。

ところが、今では政治家の政治生命を左右する政治問題になってしまっています。

一体なんでまた?
それは恐らく、政治家が「自分は善なる人間です」と訴えて票を入れてもらうので、実は「品性下劣だった」と知れ渡ると、「嘘じゃないか」と選挙民の怒りを呼び起こすのだろうとは思います。
まあ、これはこれで良い一面もあります。
しかし、何事も行き過ぎると、別の問題を発生させます。
ベネット氏がクオモ氏に言われて気分を害した言葉は「性交渉の相手は1人か?」「年上の男性と性的関係を持ったことがあるか?」「自分は20代の女性と関係を持つ気がある」です。
この口説き文句は、はっきり言えば下手です。ロマンチックのロの字もありません。もっとこう、ムードを盛り上げてから、瞳で語り・心に響く言葉を使わないとダメですよ。
事務所の中で「性交渉の相手は1人か?」などと聞くなんて、事務的な愛人関係の面接じゃあるまいし…。ベネット氏が「不愉快極まりない」と感じた事は当然です。
しかし、それでもですね、「口説き文句の言い方が下手で、相手の女性の気分を悪くすると、失脚する社会になる」のは、問題だと思います。
もしそんな社会になったら、女性は気に入らない男性を誰でも失脚させることができるようになってしまいます。
女性がちょっと粉かけて誘って、相手の男性が言わない方がよい言葉を言ったところを録音しておけば、気に入らない男性を失脚させることができるのです。
また、同じ言葉でも好みの男性から言われたらOKで、嫌いな男性から言われたらNGです。
例えば「君がステキすぎるから、僕は罪を犯してしまいそうだ」と、トム・クルーズに言われたら「幸せ」と感じて、クオモ知事に言われたら「気味悪い」と感じる女性は沢山いると思います。
ですから「口説き文句の言い方が下手で、相手の女性の気分を悪くすると、失脚する社会になる」と、男性の中で不公平な社会になるような気がします。
そこで思うのですが、社会的に「及びじゃないのよ」という合図を決めておいたら良いと思います。
女性では初の厚労省事務次官になった村木厚子さんは、お子さんたちとの会話の中で、子供達が村木さんの言葉を、親としての権力をかさに着て理不尽な事を言っていると感じた時には「ポチ」と言ってもらっていたそうです。すると村木さんは「ワンワン」と応じる事にしていたそうです。
これは良い方法ですよね。
権力をかさに着て理不尽な事を言われていると《感じる》という事を相手に、言葉でうまく説明してやめてもらうのはのは難しいのです。
特に、こちらが「論理で言った事に対して、相手が感情で批判するので理不尽だ」と感じて反論しても、相手が感情論・こちらが論理なので、議論がかみ合わずに口論になってしまう事はよくあります。
親「宿題やったの?」
子供「後でやる。今 ○○しないと…」
親「宿題先にやりなさい」
子供「後でやると言っただろう」
子供にとっては○○は重要で、子供は論理で話しています。一方で、親は「宿題をやって欲しい」という自分の感情・願望で話していますので、子供の論理を受け付けないのです。結果、論理と感情なので、話し合いは困難になってしまいます。
そこで、話の内容と全く関係ない『ポチ』『ワンワン』に登場してもらうことで、親の感情をリセットするのです。
こう考えると『ポチ・ワンワン』方式ならば、「この男性からの誘いを、受けるべきか否か」と論理で考える女性と、「この女性は好ましい」と感情で押してくる男性との会話をリセットする事もできるのではないかと思うのであります。
女性にしたところで「あなたの顔は好みじゃない」とか、「ふとった(痩せた)はどうも…」とか、はっきり言うのははばかられます。
そこで、女性『ポチ』→男性『ワンワン』→女性『ごめんね』→男性『ウインク』みたいに、明るくそれまでの知人関係を壊さずに、前に進んでいければよいなと思うのであります。
というか、私は「男性諸氏が、ただ好みの女性を口説いているだけ(=自分と同じ事をやってるだけ)の、同類の仲間が袋叩きに会っているのを、なぜ見捨てているのか?」不思議でなりません。
また、それは女性にも言えます。(全員ではありませんが)男性から賞賛されたり、口説かれるのを楽しんでいる女性もいるのに…。
以上。

「その二 権力者がセクハラが出来るのは、周りが許しているからだ」は次にアップさせて頂きます。

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