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ワクチン接種を最も迅速にする方法は、国が37万人の医師の内20万人に 病院医院が休みの日曜日に4週に1日ワクチン接種に協力してくれと呼び掛けて、毎週選挙をするように、2万5千か所のワクチン接種所で 一人の医師が200人ずつ、医師5万人で1千万人に接種する事。●ワクチン接種遅い自治体に「配送1クール飛ばす」 河野担当相


河野太郎ワクチン担当相は15日午前の記者会見で、新型コロナウイルスワクチンに関し、接種のスピードが遅い自治体には1クール(2週間)分のワクチンの配送を一時的に見送ることも検討する考えを示した。「在庫を積み増しても仕方がない。今後、あまりに接種が遅いところは、1回クール(ワクチンの配送を)飛ばすこともあり得る」と語った。  
河野氏は「VRS(ワクチン接種記録システム)を見ると、ほとんど打っていない自治体もある」と指摘。これまでは接種のスピードに関わらず箱単位(1箱1170回分)で配送していたが、「在庫がただただ積み上がっているだけでは意味がない」と述べ、配送の在り方を見直す考えを示した。
接種が行われていてもVRSへの入力が行われていないケースもあるとみられるため、「VRSへの入力漏れがないようにしっかり入力をお願いしたい」とも語った。
【引用終わり】
聞いた話ですが、「なぜ、ワクチン接種で自治体で早い遅いがあるのか?」といえば、自治体が自分で動いて地元医師と協力体制を築く所もあれば、コンサルに投げる自治体もあるからだそうです。
コンサルに投げるとは、「自治体の高齢者〇万人にワクチンを接種する業務を、○○円でこうやります」と見積もり提案書をコンサルに出させて、自治体で入札・発注してから、コンサルがワクチン接種の準備に入るので1~2ケ月は何にもしないで過ぎてしまうのだそうです。
河野大臣が言われる「ほとんど打っていない自治体」ワクチン接種をコンサルに投げた自治体ではないでしょうか?
これに対して、自分で動いた自治体か、優秀なコンサルに素早く発注した自治体は接種が進んでいるのだと思います。
尚、私が「自治体はコンサルに投げる事がある」と知人から聞いたのは、福岡県での医療者ワクチンが放置されているという5月16日の西日本新聞社の記事を読んで、「こんなことが世の中にあるのだろうか?」と、疑問を呈したからでした。知人によれば「いくらでもある」ということでした。
 
ここで私が驚いた記事を抜粋で引用します。
●放置”された医療者ワクチン 配送手配役の業者さばけず 五月十六日【株式会社西日本新聞社】
新型コロナウイルスワクチンの医療従事者への接種が福岡県で滞っている。県の委託業者がパンクしたためだ。
拠点病院では大量のワクチンが眠ったままになっている。感染が拡大する中、医療従事者の四分の三が打てていない状況に、関係者から「接種計画が甘かったのではないか」との声も上がっている。
医療従事者の接種は二月十七日に全国でスタートした。福岡県は五十六病院を基本型に、六百十八病院などを連携型に指定。県が業務委託した福岡市の広告代理店が地域の医療従事者の接種希望をまとめ、連携型と接種日程を調整し、基本型からの移送を手配する段取りだった。ところが二回目まで終えたのは(五月)七日現在、約五万二千人で、希望者約二十一万人の二十五%にすぎない。
県によると、委託を受けた広告代理店の情報集約、手配業務が追い付かずワクチンの行き場が決まらないままになっているのが原因という。
「みんな首を長くして待っているのに、大量のワクチンが放置されたまま『第四波』に入ってしまった。歯がゆく、情けない」。コロナ患者を受け入れている福岡市の拠点病院の医師が本紙「あなたの特命取材班」に訴えた。
自身や同僚の接種は終えた。地元の中小病院やクリニックの医師や看護師、薬局の薬剤師、消防署の救急隊員用のワクチン約四千回分は、四月中旬から冷凍庫に保管されたまま。委託業者から一向に連絡がないため業を煮やし、電話をかけてもつながらないという。
同市の別の拠点病院でも、四月上旬から中小病院向けの約七千回分を保管。連絡待ちの状態という。「医療機関のクラスター(感染者集団)を防ぐためにも一刻も早く打つ必要があるのだが」
こうした状況を受けて県は(五月)十日、急きょ段取りを変更。委託業者ではなく連携型施設が、それぞれ地元の医療従事者の接種希望をまとめ、必要なワクチン量や接種日を委託業者にファクスで連絡し、移送してもらう手順に変えた。
対応に追われているのは連携型施設だ。
同県久留米市の中規模病院は十三日、クリニックや薬局など約八十カ所に片っ端から電話して希望を聞き取り、週末の二十二・二十三日に約四百人に接種することに決めた。「ぎりぎりになって丸投げされた印象だ」と院長は憤る。
平田泰彦福岡市医師会長は、高齢者の集団接種に携わるのに自身の接種ができていない医師もいるとして「今打っても抗体ができるのは五週間先。接種開始から三カ月たつのに今まで何をやっていたのか、県は検証してほしい」と求める。
県の担当者は「接種希望の把握に想定以上に手間取り、業務が滞ったと業者から聞いている。こちらの事前準備が不足していたと言われても仕方がない。何とか五月末までに1回目を打てるようにしたい」と釈明している。 (下崎千加)
【引用終わり】
まあ、このような事が日本中のあちらこちらで発生していれば、ワクチン接種が進んでいる所もあれば、遅々として進まない所もあるのも当然です。
日本のお役所は、いつもやっている事や前例がある事をその通りにやることにはたけているのですが、やり方が解らない事をやるのは苦手です。だから、コンサルに投げて、予算をとって支払うという、いつもやっている事と同じやり方をしようと思う自治体もあるのでありましょう。
ですから、今回は、もっと国が主導するべきであったと思います。
一般国民である私などは、日本の医師37万人が一日200人、3~4週間後にまた1日200人にワクチン接種をしてくれれば、(つまり医師が2日の有償ボランティアをしてくれれば)7400万人に接種できると計算すると、「一体なんでまた日本でワクチン接種が出来ないのだろうか?」と不思議でしょうがないのでありますが、これは、即ち、「医師たちがワクチン接種に協力しずらいシステムになっている」からだったのです。
なぜこのように考えるかと言いますと、実は私は仲間の企業さんと職域接種が出来ないかと考えて地元の開業医の先生の所に相談に行きましたら、市の方のワクチン接種に借り出されていてとても出来ないと断られました。
なんでも、市は「曜日に関係なく協力してくれ」なので、開業医の先生方は自分の医院の診察の合間を縫って、週に一日が二日程度の午前中は診察、午後からは自宅で過ごす高齢者の患者さんを往診していた時間にもワクチン接種に出かけて、高齢者の患者さんの往診は夜や昼休みに食事時間を削って往診しているそうなのです。 
また週二で休診日を設けていた医院の先生は、平日の休診日はワクチン接種に出かける。そして、日曜日も交代でワクチン接種に行くという、殆ど休みなしの状態でとても大変なのだと聞きました。
最も、市役所のやり方は的確です。開業医の先生方に協力して貰えば、各医院には看護師さんもいるので、医療従事者の確保が出来るからです。そして、開業医さん達が出来ない時間は、地元の大病院から医師・看護師を派遣してもらっているようです。
わが市は比較的早く順調に接種が進んでいると市民は安心しているのですが、その裏には地元医師の先生方と看護師さん達の身をけずるような努力があったのだと頭が下がる思いでした。
ただ、このやり方では、協力してくれる医師・看護師の皆さんには負担が大きすぎるとも思いました。負担が大きすぎるから、「とてもできない」と協力を躊躇するお医者さんも出てしまうのです。
ですから、医師の皆さんの日頃の診療の邪魔をしないワクチン接種のシステムにすべきだったのだと、お話を聞いて本当に思いました。つまり、病院医院が外来を休む、日曜日にワクチン接種をすればよかったのです。
ファイザーから届くワクチンは週に一千万人分なのだと聞きました。とするならば、選挙をするときと同じように、毎週日曜日に、2万5千か所のワクチン接種所(人口3~5千人に一か所)で 一人の医師が200人ずつ、医師5万人で1千万人に接種して貰えば、良いわけです。
日本の医師は37万人です。うち開業医は10万人余り、勤務医が27万人として、日曜日は外来が休みなので、半分以上のお医者さんは休んでいるはずです。
ですから、医師20万人に「病院・医院が休みの日曜日に4週に1日ワクチン接種に協力してくれ」と呼び掛けて、自治体が手分けをして2万5千ケ所の日曜ワクチン接種場所を用意すれば、2ケ月後には4千万人。4ケ月後には8千万人に無理なく2回ずつワクチン接種が出来るはずなのであります。
つまり、私はお役所が自分の思い込みだけで机上で計画を立てて、お医者さんと看護師さんが協力できる体制がうまく作らなかったから、ワクチン接種が進んでいないと思います。
尚、人口がすくない町や村や島しょ部では、開業医の先生方に1ケ月冷蔵保存ができて希釈も必要ないモデルナワクチンを配分して、接種をお願いすれば自然に接種が進むと思います。

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