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月収100万円を夢見た思い出の節約ブログ

子育てで少し一人時間が増えてそろそろ働かないと。と思っていた矢先にパニック障害を発症した私。なんとか家で稼ぐことはできないだろうかとネットを見ているとある素敵な言葉が目に飛び込んできた。

「ブログを書いて月収100万円です🎶」SUGEEEEEE!賢くて自分の身をしっかり弁える私、当然この怪しげな話にすぐ飛び乗った。これで私も月収100万円🎶

脱線だが投資という名のギャンブルで夢見たり仮想通貨買ってみたり、夢見ることには常に事欠かないのがこの賢い私である。いつも私から夢いっぱいの話を聞かされる夫からは定期的に「最近楽しい話ないの?」と聞かれる始末である。

さてさて月収100万円になるためにはどうやらブログを書いてコメント周りというものをしないとならないらしい。というわけで即行動。その「コメント周り」でブログにコメントを残しているうちにあるコミュニティに入ることができた。まあ今で言うオープンチャットみたいなところかな?

ここがすごく楽しくて肝心なブログ書くのを忘れそうになったりもしながら(?)コメントたくさん残せばいいと聞けばコメントばかりしに行き、TwitterでRTすればいいと聞けば仲間と組んでRTしあったり。そんなこんなで沢山の時間を使ったにもかかわらずせいぜい月1万円程度がやっと。という状態が続いた。

このテーマじゃだめだ。結婚当初からやってきた節約で勝負しよう。と決めた。なにせ当時結婚10年目ですからネタは途切れない自信はあった。なんなら節約の本なんてほとんど制覇してるしね。

今まで培った「コメント周り」や「Twitter」やらあれこれを総動員して節約ブログに集中した。ブログ書いてるのは本当に楽しくて全く苦にならなかった。そして需要のあるテーマだったこともありアクセスは今まで見たことのない数字になるまで数ヶ月とかからなかった。

こうなってくるとさらに楽しい。一日1000人単位の人が読んでくれている。せっかく読んでくれた人が「このブログ読んでよかった」って思うようなものを書かなきゃ。わからないことは徹底的に調べ上げ時には電話して情報を確認したりもした。

まあこのあとは完全に運だったんですけども、いろんなサイトに載せていただいたりもして最高では月で40万PV(40万回ページが読まれた)まで行った。

この間に雑誌の取材をお受けしたり、帯のテレビ番組への出演依頼も受けた。初めての雑誌の取材の連絡が来た時夫に「雑誌から取材したいって連絡来た〜〜(ビビりすぎて震え)」と電話したのを今でも覚えている。

パニック障害もあってテレビ出演はお断りせざるを得ませんでしたが雑誌取材はほぼお受けして運営中に10を超える雑誌に載せていただいた。

へー、そりゃ良かったっすね。って思うでしょ?
ところがね、有名になるに従って今までの仲間とはうまく交流できなくなってきた。まあ時間経過に伴い自然消滅。みたいな感じもあったものの、自分自身でも完全に「自分のキャパシティを超えてしまった」と感じていた。

ただの田舎のニート主婦なのに、みんなと「今で言うオープンチャット」でワイワイしていたいのに、時には「ななさん有名なんだからネット上の付き合い方考えた方がいい」みたいなことを言ってくる人もあった。

雑誌などに載るとYahooニュースにも出るようになり、ヤフコメでハエ叩きのごとく叩かれるザマはもはや見ていて爽快なくらいだった。

それでも立ち止まれない。読んでくれている人がいる。ブログ運営でこんなことがあったと共有出来る人はいなくなり、有名になるのと反比例して戦う孤独。人は見た目では幸せそうに見えていても何かしら抱えてるのよね。

その間に念願のブログ書籍化を果たすこともでき、時間が経つにつれ栄枯盛衰でアクセスもブログへの情熱も緩やかに落ちていき、今そのブログはひっそりとしています。

ここで気になる月収だがこれだけ有名?になったにもかかわらず月収100万円には全く及ばなかったものの、田舎の主婦としては十二分とも言える収入を得ることができた。そしてこの節約ブログで成功したことは大きな自信にもつながった。

今もブログ書きたいと思うことはたまにある。というか「ブログを通して誰かとつながりたい」んだと思う。節約ブログは大成功だったし本当にいい夢を見させてもらった。それでも私が一番楽しかったのは「今で言うオープンチャット」でワイワイしながらあれもこれもやってみて時には悩み相談なんかしながら「あれ?月収2000円じゃね?」の頃だったように思う。

確かそれが2012年あたりだと思うのであれから9年、あの時の「オープンチャットの仲間」とは誰とも連絡を取らなくなってしまった。これから連絡を取ることもないだろう。こうしてみると私の中での一つの時代が完全に終わってしまった。
でも乳がんになって自分らしさを表現するためにまた新しいコミュニティでワイワイしながらブログ書けたらいいな。なんて夢見るこの頃です。





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