映画『ベイビーわるきゅーれ　ナイスデイズ』

こういう映画、日本映画でも撮れるんだ、という新鮮な喜びと驚き。しかも若い女の子二人の殺し屋。
ものすごいハイレベルなアクションで敵が男であろうとどんなに凶暴であろうと、ターゲットに堂々立ち向かっていく。
『ベイビーわるきゅーれ』との出会いは、ちょっとした衝撃だった。
そして今日、シリーズ3作目にして、初めてスクリーンで鑑賞できた。席はほとんど満席。パンフレットはなんと売り切れで、とても残念。
監督・脚本は同じく、坂元裕吾さん。
アクション監督も変わらず園村健介さん。
そして主演の二人はもちろん、伊澤彩織と高石あかり。

今回の敵は、「協会」に所属していない野良の最強の殺し屋。演じるのは、池松壮亮。
彼がアクションをしている役を見たことがないけど、本作のために相当トレーニングをしたと思われる。ものすごいキレのアクションをこなしていた。

まひろとちさとは、平気な顔で人殺しをしているように見せていたが、いつも生死の境目を感じながら仕事(殺し)をしてきたことを、シリーズ3作目にして思わせる緊張感のある作品になっている。
しょっぱなから、池松壮亮演じる冬村との激闘。血まみれになったまひろの姿は、その後の展開に不穏な予感を漂わせる。
もちろん、得意の緩い笑いのはさみ方もうまい。嫌味しか言えないけど、実は「コミュ症」の先輩役を、前田敦子が好演し、いちいち笑いを誘う。
お馴染みの死体処理班も登場し、緩急の付け方、軽い会話と殺しの境目のシームレス感がますますいい感じ。

集団での銃撃戦は、スピード感と迫力がすごかったし、格闘シーンも工夫が凝らしてあり、見たことのない動きが次々と出てきて息を呑む。
まひろとちさとのタッグはやっぱり最強でかっこよかったし、前田敦子と筋肉隆々の七瀬のアクションも素晴らしくてチーム戦の気持ちよさを見せてくれた。

池松壮亮が殺し屋だと、映画全体の迫力や怖さも増して、子どもたち連れてきて大丈夫だったのかなと思ってしまった。

でも、映画観ても気持ちが晴れない…。
そんな日もある。仕方ない。

夕飯つくるかな。