トレンドラインの落とし穴、という件
この記事を読み進めるにあたって以下のことに留意してください。
まず私はトレンドラインが無意味だとか無駄であると言いたい訳ではありません。
この日本語が読めない人は読み進めずにブラウザバックしてください。
切り上げ線や切り下げ線を含むこのトレンドラインというオブジェクト。
これは初心者の段階では有効な環境認識の手段ですし、チャート分析の手段としても機能します。
トレンドラインを引く目的は
①チャートパターンのシェイプを明確にする。
②建値足の建値の足掛かりにする。
③意識された高値や安値に引けばそれなりの効果が期待できる。(SNS上でこれについて語っているトレーダーは見たことないですがw目立った高値や安値に引いてるだけw)
さて、SNS上にはトレンドラインだけで勝てるという人がいますね。
このラインが効いた!このラインを引いていたから勝てた!
極論でいえばFXは上がるか下がるかの2択です。
適当にエントリーしても理論上50%は勝てるということです。
どんなにゴミのような手法でも、分析方法でも100%外すということはあり得ません。
勿論、トレーダーによってはラインの引き方にエッジを見つけ優位に立ち回っているトレーダーもいるでしょう。
しかし、私の知っている限りプロと呼ばれるトレーダーの多くはトレンドラインを使いません。
その理由は私と直接話をしたことがある方であればご存知でしょう。
話が逸れましたね。
次の画像をご覧ください。
AUD/JPYの4時間足チャートにトレンドラインを引いてあります。
切り下げラインではなくトレンドラインです。
切り上げ線や切り下げ線とトレンドラインは明確な違いがあるのですが、ライントレーダーでそれを語ってる人は見たことがありませんね、、、w
さてチャートにトレンドラインを引く理由というのは、トレンドラインのブレイクをトレンド転換と判断しエントリーの足掛かりにすること。
もしくは、そのラインでの反発を狙ってエントリーするために引かれているのが殆どではないでしょうか。
しかしここで留意してほしいことが、いつブレイクするのかというところです。
上の画像を見ても分かるように、斜めのラインである以上時間の経過とともにブレイクポイントが変わるという致命的な欠陥があるのです。
事実AとBではブレイクの価格が違いますね。
FXでは多数こそ正義です。
それは取引高でという意味です。
オブジェクトやインジケーターは多数のトレーダーに使われていて初めて有効性があると言えます。
大口が使わないという点でトレンドライン使いは相場では超絶マイノリティーな存在です。
だからこそトレンドラインのブレイクにはしょっちゅう「ダマし」が発生します。
こういう事を書くと、こういう反論が出ます。
いやいや、価格がブレイクしていった方向に伸びていったけど?
私はこういう主張を見るたびに、何を当たり前のこと言っているのかと顔を塞ぎたくなります。
そもそも永久の下降トレンドも上昇トレンドも存在しませんから。
トレンドラインがあろうがなかろうが、トレンドはいつか転換するし、そのときにトレンドラインが引かれていたら必ずブレイクされます。
トレンドラインがあったからトレンドが転換したのではない。
トレンド転換したところに、たまたまラインが引かれてただけ。
我々が普段見ている取引ツール(MT5など)は価格の動きを電子的に再現したものです。
そこに物理的な力など発生してるわけもありません。
紙に書かれた地図と同じだとも言えます。
地図の上に線を引いたら、走ってきた車がそこで止まる。
誰かが真顔でこう言っていたらあなたはどう思いますか?
頭は大丈夫かと言いたくなりますよね。
チャート上に所狭しと引かれたトレンドラインをひけらかし、トレンドラインの有用性を声高々に主張していることは、こう言っているのと大差ありません。
だから欧米では、トレンドラインはこう呼ばれています。
オカルトラインと。
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