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『透明な夜の香り』 香りの記憶 / 欠片手帖

森に囲まれた洋館で
オーダーメイドの香りを作る
天才調香師の物語

薔薇よりラベンダーが好きだったのに
最近は薔薇が甘美に感じて
苦手だったミモザの香りは多幸感に溢れてる。

歳を重ねると変わっていくものなのか
なんて思ったりしてます。

雨の日は香りが引きたつ

香りは、永遠に記憶される。きみの命が終わるまで。
新・直木賞作家が紡ぎだす、秘密の香り。
「言葉の意味を越えて、嗅覚が際立つという稀有な体験をさせてくれる小説である。」小川洋子(解説より)

発売日 2020年4月10日

出展 集英社



【欠片】

── 目に留まった言葉を掬い
ここに大切に置いておきます。

今回は香りを主に

  • 梔子(クチナシ)の白い花は甘く重い香り

  • 深く咲くイリスは華やかなのに土の温かみもある香り

  • 黄金色の金木犀はアプリコットに似たフルーティーフローラル系の香り

  • モンシロチョウの翅はレモンの香り

ブルーにシルバーの文字

「香りは脳の海馬に直接届いて、永遠に記憶されるから」

出展 透明な夜の香り | P49

海馬とは記憶をつかさどる脳の部位

紺色の部屋で紺色の声の朔さん
お話は軽やかハーブと
重みのある根や土の香りが漂ってました

イギリスに住んでいた頃に
会いに来てくれた両親や
観光で日本から来る方達の対応をすると
何となく出汁?の香りがした記憶が
気のせいかもしれないけど

今自分は出汁の香りしてるのかなあ

【BOOK】

── 作家、装丁

千早 茜 (ちはや・あかね)

2021年『透明な夜の香り』第6回渡辺淳一文学賞

1979年、北海道生まれ。幼少期をアフリカで過ごす。立命館大学文学部卒業。
2008年『魚神』で第21 回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。翌年、同作にて第37 回泉鏡花文学賞を受賞。13年『あとかた』で第20回島清恋愛文学賞、23年『しろがねの葉』で第168回直木賞を受賞。
その他の著書に、『わるい食べもの』『神様の暇つぶし』『ひきなみ』など多数。

ガラス作品 松本裕子
写真 中村早
装丁 大久保伸子

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