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『赤と青とエスキース』 青いカワセミに惹かれる / 欠片手帖

1枚の絵画をめぐる物語
カワセミがとても綺麗なブルーの
小鳥だってことを初めて知る。

いつかメルボルンに行ってみたい。
ずんぐりむっくりなワライカワセミに
会えるのだろうか。

“メルボルン”と”日本”
“繊細さ”と”おおらかさ” 行ったり来たり
その世界観に漂いながら
はあ、よかった。
今回もそんな感じで本を閉じました。

1枚の「絵画(エスキース)」をめぐる、5つの「愛」の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。著者新境地の傑作連作短編集。2022年本屋大賞第2位作品

発売日 2021年11月

出展 : PHP研究所



【欠片】

── 目に留まった言葉を掬い
ここに大切に置いておきます。

いつか読み返したとき
点と点を繋いでその時々の線を
感じられたらいいな。

  • カワセミ

  • メルボルン

  • 桜の木の額

  • Red and Blue

  • 青い羽


「…… どこにいても何をしていても、いつの世でも、人のやることは同じよ。食べて眠って起きて、好きになったり嫌いになったりするのよ」

出展 : 赤と青とエスキース | P40


 …… 私たちは色を失くしたりしない。色のない世界に私たちはいない。そのときの自分が持つ色で、人生を描いて行くのだ。

出展 : 赤と青とエスキース | P207


Oops の件はあるあるで
ちょっと笑ってしまったけど
ユリさんの言葉は都度、深い。
どこにいてもユリさんはユリさん。

ブーはチャーミングで
繊細な青いカワセミ。

つい最近、体調を崩すまでの私も
「早く、早く早く早く」
時間を無駄にしないようにと
いつも急いでいた気がする。

額縁の章もめいいっぱい共感しました。

この本に会えてよかったです。


【BOOK】

── 作家、装丁

文字の箔押し、いいなあ

青山美智子(あおやま みちこ)
1970年生まれ、愛知県出身。横浜市在住。
大学卒業後、シドニーの日系新聞社で記者として勤務。2年間のオーストラリア生活ののち帰国、上京。出版社で雑誌編集者を経て執筆活動に入る。

他の著書
『木曜日にはココアを』『お探し物は図書室まで』『猫のお告げは樹の下で』『鎌倉うずまき案内所』『ただいま神様当番』『月曜日の抹茶カフェ』など。

出展 : 赤と青とエスキース


岡本さんの装丁素敵です

写真 加藤新作
装丁 岡本歌織(next door design)
絵(カバー表1) U-ku
絵(カバー表4) 山口大介
額縁制作・装丁 Marukatsu-Art-Studio

出展 : 赤と青とエスキース


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