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人生初手術が尻12 〜入院10日目・退院、そして寿司とプリン〜

※本記事では筆者実体験の痔の手術について出来る限りおもしろおかしくレポをしておりますが、経験者の方やこれから経験する方を貶める目的のものでは決してありません。また、上記のような目的としての記事の流用は決して容認致しません。




退院前夜のことである。
すんごい早く寝てしまった。

どんだけ早いかと言うと、消灯が22時なのに対し多分21:00になるかどうかくらい。最後の夜だというのに惜しむ間もなく、土砂崩れのように襲いくる睡魔にただ身を委ねた。


結果、4:30に起床。


あーやったな、と思いながらも、焦ることなく枕元を手繰る。もしすんごい早く目が醒めちゃったらしようと思っていたことがあったのだ。



Nintendo Switch〜!!!!



世間ではイカのやつとか電気ネズミのやつとかが流行ってはいるが、私のブームはもっばらこいつだ

UNDERTALE

なんかこう…言葉で表現するよりとりあえずリンク先を見てほしいゲーム。雰囲気がとにかくいいんだよ曲もいいシナリオもいい…。

こちらの一作目は邪道にも実況動画で全て見てしまっていて、今回Switchには続編のDELTARUNEというゲームを入れてきていた。6時までこれをやって過ごす。この10日間の入院生活で、まじで初めてのSwitch起動の瞬間である。

夢中でやっちゃった。もっと早くやっておけばよかった…って絶対言うことになるってわかっていたのに…。


6:00にお風呂を促され、すんなりと入浴。うん、今度こそ多分最後のお風呂だろうな…。

7:00頃検温。初回さんでした。

「昨日は◯◯ありがとうございました!」と急遽いただいたもののお礼をお伝えしたところ、

「あ、いいんですあれはね、先生が悪いので。本当に先生が悪いので」
と、まだ先生が悪かった。すき。

今日の退院スケジュールを再度確認するものの、亀ちゃんが非常に多忙なようで何時になるかわからないとのこと。父が迎えにきてくれるので時間帯をうっすら伝えたかったんだけどな…まぁ概算で12時〜13時とLINEしておく。



さて、こちらも最後の晩餐。朝食です。



あったかいんだから…


朝食:食パン1枚、ブルーベリージャム、ミートボール入りクリームシチュー、カボチャといんげんの煮物、低脂肪牛乳、お茶


クリームシチューってすごく好物です…。ただただ優しい味で、ミートボールもやわからくて、一口一口噛み締めた。食パンにつけて食べてもいいし、ジャムもおいしいし、あとカボチャ、今回はちゃんと食べられたからね…本当にこの入院期間でびっくりするほどカボチャ食べたな。


ああ、考えてみれば、ほとんどこのnoteも病院食の食レポみたいになってしまっていたけれど、ごはんは本当に毎回の楽しみだったな。趣向凝らしてあって、10日間一回も同じメニューが出ることはなかった。とてもすごい…。


ちなみに棚卸的ベストごはんは昨日の昼食です。やはり肉しか勝たん…。

これ。デザートがパイナップルだったのも良かった


ともあれ、本当に食事には毎回脱帽でした。


ごちそうさまでした。



食事後、8:45。催し。

あーーーーすごくリズムよくこなす体になってしまった!!さっき最後と思ってお風呂入ったばかりなのに!!!!

個室を出て初めての催し。ちょっと緊張しましたが、なんとかクリアー。そして激痛。

キャラメル噛み締めながらストップウォッチつけて悶絶。これももう慣れました。死ぬほど痛いけど。


うーーーーん最後も5分は切れず。


結局、お風呂にももう一回入りました。今日はもう髪は洗わずに入るけれども、お風呂にも何度も救われた…入りたいと思ったら誰かが都度綺麗な湯船にお湯貯めて呼びにきてくれる生活最高すぎて、本当に家に帰ったらどうしたらいいのかがわからない。Siriの痛みを抱えながら風呂掃除するのか…つらいな…。本当にありがたい生活をさせていただきました…。


部屋に戻ってかなり荷造りを進め、ここから一気に暇になる。髪洗っちゃってもよかったかな…と思うレベルには暇。友人とLINEをしつつ、少し眠くなったりなどしていたらようやくお声がかかった。11:00頃、入院期間では最後の診察である。


「こにちは〜!!」

フィリピーナちゃんとは、すでに待合室で目が合うと手を振り交わす仲となった。


あとすっごいすっごい今更ですが、多分フィリピーナちゃんはフィリピーナじゃなくチャイニーズでした。本当に申し訳ございませんでした。(スマホの動画音声がチャイニーズだった)

昨日少しお話ししたマダムもそばにいるのでなかなかリラックス体制。

マダムも学生時代から患っていたとおっしゃっていたので、私と同じく10年以上の選手である。多分これ、珍しいことではないんだと思う。恥ずかしかったり、目を背けたりしがちな部位と症状なので、手術まで踏み切るのにはすごく勇気と労力と休暇が必要である…。

まだ分からないけど、やってよかった、て結果に繋がるといいなぁ。


さて、診察です。

「棚卸さん、それじゃ傷見せてもらいますね」

亀ちゃん先生にSiriを見られるのももう何度目になるんだろうねぇ…遠い目になりながらSiriを晒す。

「うん、綺麗じゃない!」

とは言え、本当に治っているかどうか不安な時、明確に経過良好を口にしてくれたこの執刀医の言葉には何度も心救われました。

「もう傷の処置の仕方も分かってると思うから、これで退院となります。でも診察は必要だから、4日後には病院来てね」
「イエッサー」

まだしばらくは通院が続く。

そして亀ちゃんからの座薬のコーナー。

もう昨日10段階6を記録したあなたなら信頼置いてるから…とリラックスしていたところ。


「ふギィッ………!!!!」


10段階14マークされた。なんなんまじで。



その後、退院する患者さん向けに亀ちゃんの退院説明とやらがございました。


めちゃくちゃ話が長かったのでSiriがつらかった。
要約すると。


●傷の腫れがおさまるのが術後2週間。ナカの傷が塞がるのが術後4週間。完治までは術後6週間。遅くても8週間。

●術後2週間くらいすると痛みはピーク時の半分くらいになるし、さらに2週間するとその半分くらいになるはずだよ。

●今まだ便意をただしく認識できない状態なのも術後2週間くらいで落ち着くよ。

●だから催した時、あんまりがんばりすぎないで!でもがんばらないとでないから!塩梅を見極めて!

●整腸剤は続けてもらうので、一日1.5リットルの水分摂取は続けて。とにかく便をやわらかにして。

●痛い時はとにかく風呂。家でも最低一回は湯船に入って!!お尻についた水滴は、今までも言ったと思うけどしっかりとって。(これまじで初耳でうそだろって思った。まぁ拭いてましたけれども)

●今までパッドに軟膏を塗って押し当ててもらってたけど、患部に直接塗ってオッケーです。(まじかよ)あと、血や浸出液は出るので、女性はパッドではなくて生理用ナプキンを代用していいです。(まじかよ!!!買っちゃったよパッド!!!!)

●辛いものは食べてもいいし別に悪化するわけではないけど、排便時にすげーーーーー痛いと思うから覚悟して食えよ。アルコールは出血しやすくなるし便がゆるくなりすぎるから4週間はやめとけ。

●運動は4週間やめとけ。

●自転車は4週間やめとけ。

●とにかく4週間は油断するな。りきむな。パン!と傷がはじけたりしたら引くほど出血するから、そしたら速攻でまた手術して入院だ。大変なことになるぞ。覚悟しろ。



以上です。肝に銘じて生きます。


というわけで亀ちゃんのSiri教習所、とりあえず仮免で卒業といったところです。




部屋に戻って、さぁあとは退院の声かけまで待つのみ…となったところで、予想外の出来事が起きた。

なんと、隣のベッドが埋まっているのである。急患が来ない限り埋まることはないと言われていたあのベッドである。えっまじで急患!?Siriの急患てどういうことなん!?

「いや〜…どうしよ、明日、仕事絶対…」
「いやいやそれは…連絡は?……だめでしょ…」

急患さんと看護師さんの話を聞くに、まじで急患だこれ。看護師さんが一度離れたタイミングがあり、迷ったが、ちょっとカーテン越しに声をかけてみることにした。


「あの〜お隣さん…」

「あっ、え!?どうも!?」

「あ、どうも。こちらのベッドの者です。あと数時間で退院ですが…」

「あ、それはそれは…よかったですね…」

「すいませんお話し聞こえちゃって…急に症状出ちゃった感じなんですか…?」

「あ、私、数日前までここに入院してたんですよ。それで今日仕事復帰したんですけど、仕事中にそのぉ………」

「はい…?」


「血が流れ出してきちゃって」


「え」
「立ち仕事なんですけど、どばーーーー、って…それで、急遽またここに…ヘヘッ」
「(ヘヘッじゃねぇ)えっじゃあこれから手術ですか?」
「あ、もう、運ばれてすぐに縫われました」
「あまりにも早い……」

なんということだ。さっき亀ちゃんの説明で脅された内容のまんまの方が今目の前、カーテンの向こうにいる。




とにかく4週間は油断するな。りきむな。パン!と傷がはじけたりしたら引くほど出血するから、そしたら速攻でまた手術して入院だ。大変なことになるぞ。覚悟しろ。
亀ちゃん最後の講義


まじで怖すぎる。

「明日…仕事パンパンに詰まってて…どうにか出勤したいんですよね…へへ…無理かなぁ…ワンチャンないかなぁ……」

「休んで!!!!まじで!!!!休んで!!!!!」



ワーカホリックの方、まじでSiriこじらせます。
ご注意ください。



さて、退院です。

看護師さんたちにお礼を言いつつ、大量の荷物をごっそり持ってロビーに行ったところ、父が待っていてくれました。まぁでも割と仲はいいもののドライな父娘だと思うので特に事務的な会話以外なし。

さて恐怖のお会計。

限度額ナンチャラは結局書類が間に合わず、それっっっなりの額を支払いました。(書類届き次第もう一度行けば精算し直してくれるようです)

まぁ…ぶっちゃけると…控除なしだと30万超えました…。

ただこの内、20万強は個室代の徴収かと思われますので、追加料金なしの部屋をチョイスすればおそらく格段に安く済みます。

自分は思っていたよりかなり重症だったこともありましたし、お通じ後の痛みがひどくベッドでうなったり悶絶したりがあったので、トイレがついている個室だったのはよかったなとは思ってます。人寂しかったのはあったから、コミュ力普通以上の方は四人部屋とかでもいいかもね。

あと、二人部屋が一番人気ないそうですが、多分そこまで苦ではない気がしました。基本会話しなくてもやっていける。少し追加料金とられるけど案外ありかも。

多分、四人部屋なら10万ちょい。さらに限度額ナンチャラでお金戻ってくるので、月給にもよりますが6〜7万程度が治療・入院費の最低額かな。

また、ドリンク代や諸々の消耗品代が結構入院中にかかった…。これは基本ニコニコ現金払いなので、現金多めに持っていった方がいいです。

総額8,320円也


とにかく飲み物は大量に飲まないといけなくて、看護師さんの話だと段ボールで持ち込みしてる人とかもいるらしいのでその辺もやってもよかったかもしんないな〜とすら思います。毎回買うのは結構面倒だし出費してるなぁって感じが少し嫌だった。売店いくのはめちゃくちゃ気分転換によかったですけれどもね。



「お大事に」


お決まりの言葉を背中に、人生初入院&初手術、これにて満了です。



退院一発目、父に頼んでスシローにつれていってもらいました。


アジからは必須


生魚は肉以上に食べられないものでしたので本当に本当に美味しかったですし、


神。


なぜか分かりませんがプリン食べた瞬間号泣しました。




上唇の裏には、大きな口内炎ができていて、少しプリンのカラメルが沁みました。

入院中、栄養バランスのよい食事を三食食べ、早寝早起き、規則正しい生活をしておりましたが、やはりストレスはそれなりにあったようです。


自宅に帰った瞬間、泥のように眠りました。




そんなわけで、入院&尻手術レポ、これにて終了となります。

この後は総括的なもってきてよかったもの、いらんかったものみたいな記事ですとか、退院後の経過などを少しずつ上げていきたいと思っております。でも毎日は更新しないかも。

もしご質問などありましたらぜひお答えしたいと思いますので、コメントやTwitterにお寄せください。専門的な事は答えられませんがこの方が楽だよ!とかの話はできると思います。

また、当初の目的の一つとして、これを読んでくださった方に治療に前向きになってほしい〜!というのがありましたので、根治までの過程は更新させていただきたいと思います。よろしければお付き合いくださいませ。



ひとまずのしめくくりとして、ここまでお付き合いくださった方、本当にありがとうございました。

「笑っちゃいけないことだけど楽しく読みました!」とお声をいただくたびに、病室でひとり、私の方がずいぶん救われておりました。

この記事をきっかけに、ちょっときになるな…という体の症状がある方、ぜひ病院へ……

自分の体の異変に気付けるの、まじで自分だけです。そしてそれを治せるの、まじでお医者さまだけです。

記事途中でも申し上げましたが、少しでも若い内に行っておいた方が治すの楽だぞまじで!!!!!!!!!明日の自分より今日の自分の方が一日若いからな!!!!!これまじで!!!!!!



それでは月並みではございますが、ここまでお付き合いくださいましてありがとうございました。

Siriを大事に!!!



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