人生初手術が尻③ ~前日から入院1日目・やる事が多い~
※本記事では筆者実体験の痔の手術について出来る限りおもしろおかしくレポをしておりますが、経験者の方やこれから経験する方を貶める目的のものでは決してありません。また、上記のような目的としての記事の流用は決して容認致しません。
おしりのエキスパート、亀ちゃん先生には、入院前に飲む下剤を二種渡されていた。
これは、要するにおしりの中を空っぽにして、手術の時に茶色い事故を防ぐために飲むらしい。
下剤というものを飲んだ事は人生の内にない。なんとなく苦いもののような気がしているが実際どうなのか。
渡された二つの薬の内、一つは目薬のような小ささ。一つはなんか週刊少年誌くらいの大きさの袋になっている。
ネットで調べたら、目薬下剤の方はあまり体験談を見かけなかったが、週刊誌下剤の方、モビプレップに関しては結構レビューが出てきた。
ていうか検索の予測で「モビプレップ」と入力すると「まずい」「便意こない」「気持ち悪い」と出てくるので猛烈に不安になる。
下剤として大丈夫なのか。まずいなら便意きてもらわないと困るし、便意こないならせめて美味く心地よく飲めてくれよ。
さて、入院前日。
入院前日は、食べられるものにも制限がある。
食べていいもの:
ごはん・麺類・パン類・肉・魚介類・たまご料理・豆腐・ジャガイモ・かぼちゃ(皮なし)・水・お茶・スポーツドリンク・紅茶(ミルク・レモンはNG)
食べてはいけないもの:
ゴマ・果物・野菜・こんにゃく・豆類・きのこ・海藻・牛乳など乳製品・実の入ったジュース・果汁100%ジュース・アルコール・コーヒー
なんとなく腸壁にこびりつきそうなものがNGなんだなと理解。
そんなわけで、前日は以下のメニューを摂取した。
朝:スクランブルエッグを乗せたトースト
昼:セブンイレブンの塩むすびと和風ハンバーグ
和風ハンバーグはよく考えたら玉ねぎ入っちゃってたな……。
夜は仕事の引継ぎが終わらず3時間くらい残業してしまった…。帰ったのは20時。21時までに最後の晩餐を済ませなければならない。
これが済んだらなんとほぼ2日間絶食である。慎重に選ばなければ……慎重に………。
夕食:チキンマックナゲット・シャカチキ・マックフライポテト
うめぇ~~~~~~~~。
さて、食後の目薬型下剤の出番だ。
こいつは全量を水200mlで溶かして飲むらしい。
お気に入りのイチゴのマグカップに目薬下剤を全部投入。なんかほんとに目薬注いでるみたいで変な気分になるな。
液体は無色透明。匂いもないな。水で溶いてももちろん透明でにおいなし。
さ、めちゃくちゃ苦いのかな。いざ実食。
ん?
あれ、
ほぼ水だこれ。
一瞬で飲み干せた。ほぼクセもない。砂糖を小さじ半分くらい入れたかな?ってくらいの若干甘いただの水だった。
よく漫画や映画である、下剤を気づかれずに飲み物に入れてウッってなってる間に侵入とかするやつは、どうやら実現可能らしい。まあ即効性はないみたいだけど……。
ちなみに飲んでから一時間後に普通のお通じがきた。
でもなんかいつもより細くてすごい直線の茶色様で驚いた。
さらに4時間半後くらいに、腹の痛みで目が覚めて、トイレにいったら土砂が出た。
さらにさらに翌朝、8時半くらいにまた腹が痛くなって目が覚め、トイレに駆け込んだら血の混ざった土砂が出た。血まめつぶれちゃったんだね……慣れてるのでこれくらいはどうという事もない。
しかし目薬大の下剤なのに、結構おなか痛いタイミング多かったな……。痛みとしてはそこまでひどくなくて、普通にトイレ行きたい時の痛みって感じだった。
さて、本番はここから、週刊少年誌大のモビプレップの登場である。
水を2杯飲み、モビプレップに水を入れてA薬とB薬を混ぜる、と……。おそるおそるやったけど、Aの袋の底をぎゅっと押すとBの袋が中でぱんっと弾けるのは結構おもしろかった。さらに水を加えてひたすら振ってまぜる。
すんごい量。
パッケージを見ると、モビプレップは下剤じゃなくて腸内洗浄薬というらしい。うんちが黄色の透明なお小水みたいな状態になるまで、この大量の液体をゆっくり飲み続けなければならない。
コップ一杯を10~15分くらいかけて飲むらしい。一気にぐいっといった方が楽そうだけどなぁ。
イチゴマグに注いだら、なんかちょっとクセのあるポカリみたいな匂いがする。これは味がありそうだな。まずいって予測検索に出てきたし……。
さ、ではいざ実食。
ん
これは
クセのあるポカリだ!!!!!!!!!!!!
めちゃくちゃ匂いのまんまだった。ちょっと甘苦くして駄菓子みとおっさんのつまみみを帯びたポカリって感じ。飲めなくは全然ないけど、美味しくは決してない。
ここからはスマホに書いていった時系列。
9:15 モビプレップ飲み始め
甘みと苦味を加えてもったりした感じに仕上げたポカリ
9:25 一杯目飲み終わり 特に便意なし
9:38 二杯目飲み終わり まだ便意なし
9:53 三杯目飲み終わり おなかがもわっとしてきた、あとおなかいっぱい
10:08 急な便意。ほぼ尻が蛇口。
10:10 四杯目飲み終わり すごいもう飲みたくない。猛烈に飲みたくない。
10:25 五杯目中に肛門があーもー出ますよ!て感じの蠢き。トイレいったら本当にもう蛇口。ザバーーッ。一度出し切って立ったら2秒後にまた催した。ザバーーッ。
10:35 五杯目飲み終わったらザバザバのザバ。止まらないザバ。もう完全におしっこみたいな黄色い水になってる。すごい効果だな…
10:44 ひえ〜止まらないよ〜…どうしてもお風呂に入りたくなってしまって風呂掃除してる間にも2回くらい催す。もはや無臭の黄色い液体が出てくるだけなので汚いとかすら思えなくなってきた。ただ尻が結構痛い。腫れてる…指示通り水を飲むが、飲むとくる。
10:47 多分7〜8回めくらいの催し。いっぺんにザーッじゃなくて、数度に分けてザバッ、ザバッとくるね。
11:02 結構疲れちゃっておふとん入っちゃった。15分くらい波がきてないから少し落ち着いてきたのかな。と書いた瞬間にきたんよ。波が。ジャッバーーーーーッ。うう。しんどいな。おなかが痛いとかではないんだけど、いきなり肛門が限界を迎えて出るよ!
3.2.1…て急にカウントダウン始めるので猛ダッシュでトイレ駆け込む緊張感と尻の痛みでひたすら疲れる。理不尽デスゲームみたいなのやめろ。だめだもう体冷えて無理。風呂はいる。
11:15 風呂きもちよかった…なんかわからないけど本当に体冷えてたらしい。風呂入ってる時に催したら絶対間に合わないし終わるなって思ってたんだけど無事だった。よかった。そろそろ完全に出し切ったんじゃないの?どうでもいいけど、一時間くらい前に摂取したものが尻からドシャーッと出てくるって、すごく人間がダクトの生き物なんだって感じがしていいね。わたし管でできている。
11:22 また催す。ジャバーッ。あと一時間したら出なきゃいけないんだけどこれいけるか?
後半のジャバ――――は本当に前触れが3秒前くらいにしかなくて恐ろしかった。ひたすらに疲れるし、レビュー通りこの工程は結構大変だった。人生で経験したことないことするのってやっぱり疲れるよね。
ちなみにこの後ピタッと止まって普通に病院いけた。なんだったんだ?
さて、病院へ。父が送ってくれるというのでお言葉に甘えた。大量の荷物をかかえ受付へ。手術セットを売店で購入して待たれよ、とのことだったので購入して待つ。2400円。まあまあする。
父とはここで分かれ、受付の方に言われるまま、尿検査・心電図・レントゲンを済ませる。ちなみにこの時、尿検査すると思ってなくて受付前にすませてきてしまって、おしっこコップ2ミリしか出なかった。だけどそれで足りたらしい。いつも健康診断で出す試験管一本分、絶対ほぼいらないんだろうな。
検査も終わり、いざ病室へ
追加料金を払って個室にしていただいたんですが、広くて快適そうで最高でした。無駄に床が広い。ピクニックできちゃいそう。
ちょっと疲れたしゆっくりしたいなと思ったがしかしそれは甘かった。今日は内視鏡検査で腸内を見てもらってポリープとかがないか確認してもらい、手術は明日だ。
なんかもう本当に忙しかった。書類を提出し、持ってきた薬について聞かれ、着替えを求められ、いくつか説明を受けて、尻の毛を剃られ、シャワーを浴びて、点滴を打たれ、内視鏡検査へ。やることが多い…!
流れるように書いたけど、看護師さんがめちゃくちゃ丁寧に説明してくれて本当に安心できた。ポーズつきで麻酔の説明をしてくれ、背骨の間にうまく入るようにとにかく体を丸めるようアドバイスをもらう。
「担当の先生はうちでも一番麻酔うまいです!神です!」
という言葉ににっこりしてしまった。すき。
地味に術後の尿菅刺して過ごすっていう情報にも怯えていたんだけど、実際は下半身麻酔が効いていて痛みもなにもないそうでまた安心。それよか手術中に下半身だけ痛覚が消失するっていうのが本当に不思議だからね、と話される。感覚はあるけど痛みだけなくて会話もできるんだって。その状況まじでなに?
あと、そんな丁寧に説明してもらった初対面の人に尻の毛を剃られるってすごい体験だね。めちゃくちゃ笑顔でかわいい看護師さんにケツを剃らせてしまった……申し訳ないのでこのタイミングで根治を再度決意しました。俺絶対治すから……もう尻の毛を人に剃らせたりしないから……。
内視鏡検査も初めてまみれ。
初めてストレッチャーに寝かされ、動く視界が「映画とかで見たことあるぅ!」とはしゃいでしまった。
「病人!て感じしますよねwww」
と看護師さんが言ってくれてうれしかった。ノリがよくて助かる…。
恐らく内視鏡検査を受けてきたであろう男性のストレッチャーとすれ違いざま「一瞬でした」と彼が言っているのを耳にしたが、いやそんなわけねーだろと思った。腸カメラって事でしょ?正直めちゃくちゃ怖い。
内視鏡検査の部屋にあっというまに連れていかれ、点滴の管に何かを注入される。
「これ、鎮静剤です。お薬入る時に少しひんやりしますよ~」
そう言われ、いや血管でそんなの感じるの?と思った、その瞬間、腕に刺さっている針がじわーーーーと冷たくなる感触。
と同時に、ふわーーーーーーーと視界が狭くなって黒目がひっくりかえるような感覚があって、
気づいたら終わってた。
「かいてないですよぉ」と看護師さん。
多分私が「え、私いびきかいてました?」と寝起き第一声で言ったらしい。
「それは嫌でしたねwww」と看護師さん。
どうやら私が「職場で揉める夢みました」と言ったらしい。
なんか、反射で言った言葉を後から認識するみたいな感覚ですごいぽやぽやだった。
行きのようにストレッチャーを愉しむ余裕もなく、運んでもらえるって便利だなとおもう。病室につくなりベッドに崩れ落ちて、そのままなにか説明があった気がするが寝落ちした。すさまじい熟睡だった。
まぁ夜に目が覚めてnote書いたんだけど。
あと換気扇の音がうるさくて眠れねーーー!!!
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