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野草研究 7 カワラケツメイについて深掘りしてみる

夏にオーガニック野菜のみつばちはっぴさんで購入したカワラケツメイ。
名前は聞いたことがあったものの、その味や歴史、薬効などについては全く無知でした。

とても飲みやすいお茶です。
また乾燥させた他の野草と混ぜてお茶にすると適度に旨味が加わるので、ブレンドの素材としてもいい立ち位置にいてくれる印象があるのです。
来年は種を手に入れて菜園でも育ててみたいと思っています。

後日改めてご案内しますが、近々あるイベントで野草茶をお出しすることになり、それに先駆けてカワラケツメイについて調べてみることにしました。

1. カワラケツメイとはどんな植物なのか?

河原決明 
学名 Chamaecrista nomame
マメ科ジャケツイバラ亜科カワラケツメイ属の一年草。
草丈40〜50cm。
本州〜九州、朝鮮、中国東北部に分布。
日当たりの良い原野や川原に群生する。
和名は「河原・決明」で河原に生える決明という意味。
決明とは中国経由で渡来した緩下・利尿などの薬効がある生薬として用いられるエビスグサ(北アメリカ原産)の漢名。
エビスグサは眼病に薬効があるとされ「明」を切り開く(決)ことが名前の由来とされる。
カワラケツメイにも利尿や整腸の効果があり、決明と同じような薬効があることから、河原に生える決明の仲間ということに由来している。

2.  カワラケツメイの利用のしかた

8〜9月頃花と果実をつけた全草を採取して干し、長さ1cm程度に刻む。
根本の部分は泥臭くなるので使わない方が良い。
刻んだ葉を、箸でかき混ぜながら弱火で焙じる。
香ばしい香りがして、パチパチと音がし始めたら火から下ろす。
時間が経つと香りが薄れるので、2〜3日で飲み切れる分だけ焙じるようにする。

3. 薬効

利尿、通便、消化不良に効果がある健康茶として利用される。また目ヤニや充血、疲れ目などに煎液を洗眼剤として用いる。中国では夜盲症、片頭痛、浮腫などに用いる。

野辺地町観光協会によるカワラケツメイの薬効についての記述

◎アルコール摂取に起因する肝機能障害の軽減、肝臓への脂肪蓄積の抑制
◎8月〜9月に採取したカワラケツメイに含まれるフラボノイドは、腸の分解酵素の働きにより、体に吸収しやすいF2a (フラボノイド2アグリコン)となる。
これには骨の細胞を強化する働きがあることから骨粗鬆症の予防に効果がるのではないかと期待されている。
また、カワラケツメイに含まれるフラボノイドは水に溶けないため、生のままスムージーにするか、粉末加工して食品に混ぜる工夫が必要となる。

4. カワラケツメイの色々な呼び方

ネムチャ(合歓茶)、ノマメ(野豆)、コウボウチャ(弘法茶)、カワラマメ、ハマチャ(浜茶)、キシチャ(岸茶)

5. 飲む時に気をつけること

大量に飲むと体質によっては下痢や腹痛を起こすことがある。
(飲んで下痢になる場合はゲンノショウコをブレンドすると良いかもしれない)

6. まとめ

私自身が体感した薬効としては利尿作用で、夜寝る前に飲むと度々起きる羽目になるので気をつけた方がいいなと思っていました。
緩下作用があるということから、便秘の方にも良いのではと思います。
また、野辺地町観光協会のサイトによれば、骨を強化する働きが期待できそうだけれど、お茶利用ではその効果は望めないとのことです。
今後パウダー状にして料理に利用する手も考えてみたいと思いました。
ちなみに野辺地町ではカワラケツメイパウダーを混ぜたカワラケツメイアイスが販売されています。
また郷土料理としてカワラケツメイの茶粥もあるらしく、これもとても美味しそうです。パウダーにしたものを茶粥にすれば骨強化にもつながるのではないかと思います。

野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。