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野草食日記

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身近な野草をどんな風にして食べているかの記録。 地域で採れた食材を使った保存食作りなども載せています。
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2022年8月の記事一覧

野草食日記 306 乾燥スベリヒユとイヌビユの白和え

先日、山形からこんなものを取り寄せてみました。 関東では馴染みがありませんが、これはスベリヒユを茹でて乾燥させたもので、ひょう干しと言います。 スベリヒユのことを山形では「ひょう」と呼ぶのだそうです。 冬場作物ができない時の食料にするために、夏の間、畑にいっぱい生えるスベリヒユを乾物にしておく、北国の知恵なのでしょうね。 これを水で戻してお正月のご馳走様にしたそうです。 「今年、ひょっとしたらいいことがあるかも。」なぁんて縁起を担ぎながら食べたとか。ユーモアに溢れている

北鎌倉野草部 34 夏の個別野草観察会

少し暑さが和らいだかな?!とはいえ、まだまだ外を歩くと汗が額を流れる夏の午後、個別野草観察会のお申し込みをいただき、緑地を散策してきました。 いらして下さったのは、東京や京都などでヴィーガンレストランを展開するアインソフの白井由紀さん御一行です。 基本的に暑さと湿気が苦手の私。 夏の観察会はいつもはお休みしています。 でも今年は、ホーリーバジルティーと自作の薬膳酒に助けられ、いつもより元気な夏を過ごしています。 今回は、普段の観察会ではなかなかご紹介できないクサギの花もご

野草食日記 305 スベリヒユの白さび病

今年はスベリヒユの株が立派でまとまった量が収穫でき、何度か夕食のテーブルに上がっていました。 ところが最近、葉の上に白い斑点が現れて、虫に食べられた跡だろうかと思っていたのです。 はじめは畑のスベリヒユだけで、家の横に生えているのには影響がなく、もっぱらそちらの方を摘んで食べていました。 ところが昨日、とうとう家の横のにも同じ斑点が! よくよく見ると、粉っぽい感じで少し盛り上がっています。 ネットで調べると、すぐにわかりました。 白さび病です。 この状態のものが食べれるの

野草食日記 306 イヌビユと豚肉の甘麹炒め

3年前、ご近所のチコさんちから分けてもらったイヌビユ。 年々、順調に種を飛ばし我が家の菜園のあちこちに生息するようになりました。 土も僅かづつ改良を重ねているためか、今年は特に株が立派に育っています。 穂先を摘んでも、数日後にはまた一食分に十分な量が採れる。 あぁ、何とも嬉しいサイクルではないですか。 今日イヌビユだったら明日はベニバナボロギク、と交互に食卓に登ったり、時には2つの青菜をミックスしてみたりとほぼ毎日、葉物を食べています。 この日は前日に採れたイヌビユの量が

野草食日記 305 アカメガシワの茎茶

1. パイオニア植物 昨秋、裏山の斜面が市によって大規模に伐採されました。 折角刈ってもらったのに文句を言うわけじゃないんですが、その伐採方法たるや景観とか全くお構いなし。 どの木も一定の高さで、まるでおかっぱ頭の前髪のようにパッツーンとカットするものだから、ワサワサだった笹はさっぱりしたものの、窓から外を眺める度に「なんだかねぇ・・・」とため息が出る始末。 年が明けて春になり再び笹や木の新芽が出て・・・今は夏。 再び一面の緑。 ところで、パイオニア植物という言葉を聞いた

野草食日記 304 薬草魔女の部屋

7月中旬に訪れたゆいの畑で、ハーブ会の先生をしているSさんの家を訪問することになりました。 Sさんが当日持参していた山椒パウダーのキメがとても細かいので、作り方を見せてほしいとお願いしたからです。 うちで使っている機械は、乾燥物をパウダー状にしたくても、なぜか荒い仕上がりになってしまうんです。 ゆいの畑で会ったのが初対面で、(多分)お互いが全く素性も知らない状態でのお宅訪問。門を入った途端、お庭の様子があまりに素敵すぎて、聞くとSさん、プロのガーデナーさんでした。 どおりで

野草食日記 303 野草の苗を届けた日

1. ゆいの畑と大寺さんのこと 7月中旬、ゆいの畑のハーブ会の皆さんにムコナの苗を届けに行きました。 ゆいの畑というのは、藤沢市にあるシェア畑です。 友人のTerukoさんがその畑を借りていて、その手伝いをしに初めて訪れたのが昨年、2021年の冬。 農作業をしている時、たまたまやってきた畑の管理人・大寺さんに、ここで野草の会をやりませんか?!とその日のうちにオファーがあり、約2ヶ月後の4月初旬に開催する運びとなりました。 その時の様子がこちらの記事です。 今年(2020年