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野草食日記

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身近な野草をどんな風にして食べているかの記録。 地域で採れた食材を使った保存食作りなども載せています。
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2019年12月の記事一覧

野草食日記 163 とろみが美味しい ギシギシの新芽で酢の物

ギシギシは別名「オカジュンサイ」と呼ばれるそうです。 ジュンサイとは水面に葉を浮かべる水生植物で、新芽がゼリー状の滑りで覆われています。 摘み取るのも、選別するのも手間がかかるジュンサイは高級食材。 スーパーなどでは小さな瓶に入って大切に売られています。 ギシギシの大きくてざっくりした葉っぱからは想像できない「オカジュンサイ」のネーミング。なぜ?!と思い調べてみると、ジュンサイ同様、新芽の部分にぬめりがあるというのです。 先日ギシギシ畑か!というくらい一面に生えている場

野草食日記 162 スイバと青いミニトマトのミックスジャム

摘んできたスイバを刻んで、この前作った青いミニトマトのジャムの半量と一緒に煮詰めミックスジャムにしました。 香り付けに国産レモンの皮を刻んで加えてあります。 ミニトマトだけの時はさらりとしたフルーティーさですが、スイバを加えると濃厚な味になります。 ちょっと残念なのは、スイバは加熱すると鈍い緑色に変わってあまり美味しそうに見えないこと。 味は良いのにねぇ。 先日野で見たスイバの中には鮮やかな赤に紅葉したものもありました。もう少し寒くなれば、ルビー色のスイバジャムが作れるか

野草食日記 161 スイバとギシギシの見分け方

今年の春、地元の植物好きKさんからはじめてスイバの葉を教えてもらいました。 噛み締めると爽やかな酸味。 ジャムにしたら美味しかったのですが、いかんせん、自分1人ではどれがスイバの葉なのか見分けがつきません。 それはスイバと似ているギシギシという植物があるから。 教えてもらったスポット以外に似たような葉を見つけても、噛むと味が違う。 Kさんはいったい何を見てスイバを見分けていたのでしょうか?! スイバとギシギシを味見をせずに見分けられるようになること、これがこの冬のミッション

野草食日記 160 12月の青いミニトマトジャム

「寒くなったので、赤くならないミニトマトが庭に鈴なりなの!」 そんなメッセージと共に、ザルに山盛りの青いミニトマトが我が家に持ち込まれました。 私が以前こんな投稿をしたのを知ってのことです。 実はこのミニトマトのピクルスには後日談がありまして。 熟していないミニトマトにはアクがあるのです。 それも小さければ小さいほどアク味が強いようで。 学生の頃、父が育てた普通の大きさの青トマトを収穫したときに、そのままカットしてピクルスにしたのですが、カレーの付け合わせにぴったりで美味

野草食日記 159 鴨肉の桂花醬ウイスキーソース

秋に作った金木犀のシロップは、中国語で桂花醬と呼ばれるそうです。 私にとってはスイーツの材料や紅茶の香り付けのイメージしかありませんでしたが、ある方から鴨肉に合うとの情報をいただきました。 でも、鴨肉は私的には料理のハードルが高い気がして、なかなか取りかかれず。 そんなこんなで重い腰を上げ、昨日ようやくチャレンジしました。 塩少々で下味をつけた肉をソテーして一旦バットに上げ、フライパンの脂を拭いたところに、醤油、ウイスキー、みりんを入れ、少々煮詰めたら桂花醬をスプーン一杯

野草食日記 158 とらふぐの皮と赤玉ねぎの酢の物 セリ添え

里山保全作業の後の歓談のために、チコさんから分けていただいたトラフグの皮で一品。 玉ねぎを甘酢につけておいたのと合わせ、作り置きの合わせ酢で和えてみます。 今までは普通の玉ねぎで作っていました。 でも皮の黒と玉ねぎの白ではあまり美味しそうに見えない。 いつもはニラなどの青味を加えていたのですが、今回はもっと鮮やかにしたくて赤玉ねぎを使います。 酢につけると玉ねぎの赤は更に鮮やかに発色するんです。 うっとりするような赤紫は大好きな色。 少し添えるだけでも料理が美味しそうに見

野草食日記 157  一足早く六草粥

ワークショップが終わり久々にお茶室の庭へ行ってみると、秋から冬の景色へと季節が様変わりしていました。 建物の深い影、シルエットになった枝と枯葉、終わりに近づきつつあるモミジの黄葉、ヤブコウジの艶々とした赤い実、サザンカのマゼンダ色、白い侘助の花。 けれども日当たりの良い前庭には、瑞々しく柔らかな春の葉がカーペットのように広がっています。 それらを少し摘んできて、葉っぱ入りのお粥を炊きました。 ひとまずナズナ以外の春の七草で作ったので六草粥 セリ ナズナ オギョウ

野草食日記 156   山菜の会@鎌倉 11月

少し前の話になりますが、11月下旬に由比ヶ浜で行われた山菜の会に参加してきました。 料理を作って下さったのは、以前「山菜オイル漬け」の回でご紹介した稲葉さんと、レストラン「ブランコ」オーナーの吉村さん。 大島から取り寄せた明日葉や山菜オイル漬けを使った料理の数々は、前日に試作してメニューを決めたのだそう。 以前こちらでご紹介した「明日葉とツナの混ぜご飯」も、おいしいと言っていただけてひとまずはホッとしました。 記事のトップより、山菜のオイル漬けをトッピングした焼きなすのサ