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読まず嫌いが小説にハマるまで

 元々、小説が嫌いだった。
『教養』って言葉が、大っ嫌いだった。
「本を読んだら偉いんだ!」とする風潮には辟易していて、「偉くなんかなっていらんわっ」と反発してた、小学生。

 と、こうして文章にしてみるとなんかマセてましたね。
 でも、他の娯楽(漫画、アニメ、ゲームとか)を下に見て、『小説だけ偉い』みたいな構図には未だに馴染めませんのです。
 そんな訳で読書感想文なんか滅べはいいと義務教育を送りつつ、反抗的先輩方のおかげで中学では「漫画でもええからしおり作れ」とラッキーに過ごして勉強大っ嫌いで内申点下がりまくるアホとなりました。
 さすがに思いました。このままやとなんもない空っぽのまま、大人になってまう。
 そんな自分がなにかしようとして手に取ったのが、小説。なんでやねん、ってなりますが、たぶんみんなが読まないから逆に読んだろ的なカウンターカルチャー好きが出たのだと思います。

 でも、当時は漱石も芥川も太宰も馴染めなかった。

 そんななか、ドラマで面白かったのが、ユースケ・サンタマリアさん主演の『アルジャーノンに花束を』。夢中になって毎週観ては、菅野美穂さんの如く「ハルくん……」となってました。
 そして、本屋に足をぶらっとさせたら、そこにはユースケさんと菅野さんのお二人が写った帯が巻かれた『アルジャーノンに花束を』の文庫本が平積みされていて、
「え! 元は小説やったん!? 読んでみよ」
 と買って読んだら、おもろいことおもろいこと。挙げ句、ハルくん(チャーリィ)にキツいことを言うドラマオリジナルキャラクターに、「原作にはお前おらんからな」と口にするくらいチャーリィ派になったのです。ちなみにユースケさんのドラマ版、めっさおもろいのでオススメです。カットがニクい! もう俺はあの足もとのシーンで泣きます。

 そこから、「小説って実はおもろいんや!」となってから、ドハマリして、書いて、セルフデビューするに至るのですから、ダニエル・キイスさまさまでございます。学生時代に心理学を専攻したのも、『アルジャーノンに花束を』の影響が無意識にあったのかもしれません。
 ぜひ、人の興味を削ぐことなく、興味を惹く、そんな人でありたいと思う、おもいででした。
 また、本とかのことや他の娯楽のこともゆっくり書いていこうかな。
 ではまた!

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