食事準備

 さぁ、いよいよ昼だ。1階から食事が上がってくる。それを盛り付けをして、配膳する仕事に取り掛かる。
9名の食事だが、「常食」と「刻み」に分かれる。常食とは、我々と同じご飯に、普通の大きさに切られた食材。
一方刻みとは、食材を細かく刻んだり、ご飯をおかゆにしたものをいうのである。
盛り付けでの注意点をここでは述べたいと思う。
 特別仕様で出さないといけない入居者さんの準備は最初にやってしまう。
ある人はご家族から専用の醤油セットが届けられ、いかなる食事でも醤油をかけて食べる方がいる。おそらくどこの施設でもこだわりの強い入居者さんはいるだろう。ご飯の量も体重管理で少なめに減らす方もいれば、大盛りを希望される方もいる。
たかが白いご飯を茶碗に盛り付けるだけだ。簡単だ、そう思うだろう。
しかし、白ご飯の盛り付けでさえ、センスが問われるのだ。最初に盛り付けたご飯など、
「齋藤さん、盛り付けが綺麗じゃない・・・」
そう言われると、結構凹む。
 ご飯がしゃもじにくっついてそれを落とそうと、お茶碗のヘリに擦り付けると、ご飯がヘリから外側にかけて
へばりついてしまう。コツは、しゃもじを水で濡らした上で、ご飯をジャーの中で切り込みを入れて混ぜる。
混ぜたご飯をふんわりしゃもじに乗せて、若干上目からお茶碗に落とすイメージだ。ご参考までに。

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