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障害者が自立することの難しさ

障害者が自立することは難しいです。特に、精神・知的障害を持つ人の収入は非常に低いのです。身体障害者の月収の平均は21 万5千円、精神障害者は12 万5千円、知的障害者は11 万7千円となっています(厚生労働省「平成 30 年度障害者雇用実態調査結果」より)。

都心であれば、一ヶ月11~12万で暮らすことは到底不可能です。なぜここまで精神・知的の障害者は収入が低いのでしょうか。

原因

  1. 事業所の矛盾

就労継続支援事業所---いわゆるA型やB型と呼ばれる作業所のことです。一般就労が難しい人々は、主にこれらの事業所で働くわけですが・・・問題はその賃金。A型は最低賃金が保証されますが、フルタイムで働くことが難しい人はB型を選ぶしかありません。しかし、B型作業所では高くても時給300円程度の工賃しか出ません。私が前働いていたところは100円切っていました。これがフルタイムで働けない障害者の現実です。自立などは出来ず、家族や障害年金、生活保護に頼るしかありません。

2.手帳や年金取得の難しさ

障害者手帳を得るには医師からの診断書が必要です。それ自体は大した難しさではありませんが、手帳申請には審査が必要です。年々審査は厳しくなっており、重度の障害でなければ2級以上を取得するのはほぼ不可能でしょう。3級が取れても、多少便利なくらいで、収入にはほぼ直結しません。
障害者年金は申請したことがありませんが、こちらも年々厳しくなっているようです。

3.オープン就労の現実

オープン就労は職種がかなり限られます。単純作業・清掃・事務仕事などです。収入も一般就労よりは低めです。職種に拘りがないならオープン就労ですが、クローズにせざるをえない人も多いでしょう。

4.障害に対する無理解

障害を明かせば面接で落とされる、病気になれば退職を迫られる・・・こうした障害に対する理解の無さから、仕事に就けない人も居ます。

で、どうすればいいの?

ここまで書いておいて現実的な解決策は思いつきません。生活保護だって世間の偏見があり、手続きも複雑で受給するのは難しいです。障害者が明るく輝く未来などと表向きは綺麗なことを言っても、これが現状です。

とりあえあず一言アドバイスするなら、取れるものは取っておくことです。遠慮なんてしてる場合ではありませんし、使える制度はとことん利用する、そんな心構えでいいのだと思います。