気づいたら神に祈っていた話③/3
これは、大学生の私が、とあるカルト団体に勧誘されてから抜け出すまでのお話です。
前回の話↓
ーーーー!Attention!ーーーー
この記事は、聖書やキリスト教を批判するものではありません。
宗教観は人それぞれ、聖書は素晴らしい読み物です!
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流されるがままに神様にお祈りをするようになった私。
そして、毎週会っていたメンバーはみな、同様に聖書を読んでいることがわかりました。
ちょっと怪しいかもな…と思い始めたとき、ある一大イベントが行われます。
これは私の離脱を決定づける出来事でもありました。
大型イベント
ある日、私に聖書を教えてくれていたCさんから、あるイベントを計画していることを教えてもらった。
それは、スポーツ大会&キャンプファイヤー&ハイキング、内容盛りだくさんの合宿だった。
同様の活動をしている団体が隣県にもあり、そこのメンバーと合同で行うらしい。
知らない人とも会えるし、めっちゃ楽しそう!と思い、すぐ参加を決めた。
授業、課題、バイトのみの地味な日常に、なにか差し色がほしかった。
充実したプログラムに目を奪われ、神様のことなんぞ頭になかったのである。
一日目はアイスブレイクと、いま流行りの謎解き&ウォーキングだった。
緻密に計画されたそれは、プロが監修したのかと思うほど完璧につくられており、とても楽しかった。
チーム戦で、初めて会ったメンバーとも仲良くなれた。
サイコーだった。
しかし、楽しいと思えたのはこれだけだった。
ここを居場所にしちゃだめだ。
そう思ったのは全員での夕食のときだった。
配膳を終えて、さあ食べようというとき、みんな目をつぶってブツブツとなにか言っている。
ぽけーとしていると、
「食事の前は神様にお祈りするの。」
隣にいたお姉さんが教えてくれた。
あー。そうか。ここはみんな神様を信じているんだった。
自分だけ食べ始めるわけにもいかず、ただ目をつぶって時間が過ぎるのを待った。
みんなが食べ始めるのを見て、自分も食べ始めた。
食べながら、気づいた。そして考えた。
クッキング企画のときも、ファミレスでご飯を食べたときも、
今まで誰もこんなことしてなかったじゃないか。
まてよ。
クッキング企画でお祈りをしなかったのは、”普通の”サークルだと、新入りである私に思わせるため。
ファミレスでお祈りしなかったのは、周りの目があるから。
信者が大勢集まり、他人がいない今なら思う存分お祈りできるというわけか。
つまり、周りにばれてはいけないと思っている…?
なにもお祈りが悪いことだとは思っていない。
キリスト教徒は、日本人のいただきますと同じように食前に神に祈ることは知っていた。(ワイスピで見た)
でも、ここにいる人たちは周りに感づかれないようコソコソとお祈りしている。
やましいと思っていなければ堂々とできるはずなのに。
そのことに気づいたとき、私はこれ以上ここに居てはいけないとはっきり思った。
車で連れてきてもらっていたので、帰る手段はなく、合宿は最後まで参加した。
いよいよ解散のとき、次回の講義のスケジュールを決めると言われた。
私はしばらく授業とバイトが忙しいのでお休みさせてください、とやんわり断った。
数日後、ひっそりとここで知り合ったすべての人の連絡先を消した。
スポーツができなくなるのはさみしかったが、それどころではなかった。
抜け出してからわかったこと
怪しい団体だと気づき離脱したが、一体何だったのかが気になってきた。
特徴をネットで検索すると、あるカルト団体がヒットした。
調べてみれば、サークルを装って大学生を勧誘する事例が全国で発生している悪質団体であった。
「サークルを装った宗教勧誘に気をつけてください」
この注意は何度も目にしたし耳にしたのに。
その入り口は突然、音もたてずに現れていた。
ときどき、あの人たちなにしてるかな、と思い出す。
幸せに暮らしていればいいな。
最後に
拙い文章で本当にすみません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
自分の経験を忘れないために書き残しましたが、
同じ経験をして悩んでいる方、友達や家族が心配な方の、なにかの役に立てれば幸いです。
もし、詳しく話を聞きたい、相談したいという方がいらっしゃいましたら
遠慮なくお声がけください。
ではまた。
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