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日本のDOOH市場について調べてみた

都心の街中を歩いていると、数年前に比べてデジタルサイネージの数が格段に増えたな〜と感じている今日この頃。デジタルサイネージを用いた屋外広告ってDOOHって言うんですね。普及の一方で気になっていたのは、ひとつのサイネージに同じ広告や動画コンテンツしか流れないものがほとんど。Web上のディスプレイ広告みたいな感じでデジタルサイネージにクリエイティブを入稿してすぐに配信できるようなプラットフォームがあると面白いなぁと思い調べてみました。

デジタルサイネージ広告の市場規模推移

CCIの調査によると2019年時点で749億円市場であり、2023年には1,248億円まで拡大するとのこと。やっぱり成長市場のようですね。絶対値としては交通広告が大きいですが、今後の伸び率でいうと商業施設・店舗でのDOOHが大きいようです。スーパーマーケットで商品の横で動画流しているのを目にすることもありますが、あれもDOOHに入るんですかね〜。

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DOOHは進化している!

電通報によると、単にデジタルサイネージに広告コンテンツを流すだけではないDOOHが実用化されているとのこと。

① ダイナミックDOOH(DDOOH)
外部データに合わせて広告のクリエイティブを変えることができるDOOHのことのようです。例えばその日の天気に合わせてクリエイティブの内容が変わったり。下記の例では飛行機の運行データとクリエイティブを連動させることで、一風変わったDOOHを実現しています。


② プログラマティックOOH(POOH)

これが当初想定していたものと近そうです。RTBのような形でDOOH枠の買い付けをSSP経由で行うことができるもののようですね。こちらについては海外では普及が進んでおり、以下のようなランドスケープがかけるほどになっているようです(日本ではまだこれから)。

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DOOHの日本での伸びしろ

DOOHが日本でも徐々に普及してきたとはいえ、諸外国(特に日本以外のアジア諸国)に比べるとまだまだ普及率は低い模様です。他の国での普及率が40~50%ほどであるのに対して、日本ではまだ20%程度の普及率。

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ではなぜ日本ではまだまだ普及していないのか。こちらの記事によると、「ビルの所有者とOOH広告の販売者がうまく分かれていないこと」が原因のようですね。

海外ではメディアオーナーと呼ばれる媒体社が寡占している状況があります。ロケーションオーナーから広告を売る権利を買って、ネットワークが広がっているので、投資余力のある大きなグループになっています。しかし日本では、土地を持っている人とメディアオーナーがほぼ同じです。ビルの数だけ看板があるような感じですね。本業は不動産業あるいは鉄道オペレーションなどで、そのなかの広告事業が全体に占める比率が低くなってしまうのです。そうすると投資余力も弱くなっていると思います。


5Gの普及でさらなる拡大へ

プログラマティックOOHの普及に欠かせないのが「リアルタイムな広告配信」と「大容量広告クリエイティブの高画質配信」。5Gの普及を契機としてプログラマティックOOHの大幅な普及や、スマートフォンと連動した広告商品の開発など、より活発になっていくものと思われます。

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