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おばあちゃん最後の手料理は煮豆  


優しくそっとじっくり煮込む


お正月は、親戚でお節を食べるというご家庭が多いと思いますが、うちは両親と祖母とこぢんまり過ごすことが常です。
祖母が作ってきてくれる美味しい煮豆と煮物は、一年のはじまりを表す味でもありました。

母のお雑煮からスタートした2024元旦



そろそろ祖母の煮豆を習っておこうと思い立ったのが、2022年の年末。離れて住む祖母へ、「豆浸けると忘れんどってね」と何度も確認の電話をかけ、当日30日は狭い台所で肩を並べ、動画を撮りながら煮豆を作りました。
何が一番大切か聞いたところ、「優しくじっくり煮込こまんば。ぜったい混ぜたらいかんよ。」と祖母。
あーだこーだ楽しく質問責めしていた私でしたが、この時は、これが祖母の手料理さいごの味になるなんて、思ってもいませんでした。
その5日後に祖母は入院してしまい、その自宅へ戻ることはありませんでした。現在は退院し、温かい人たちに囲まれ、施設で元気に暮らしています。

母の合格

祖母の突然の入院、介護、入所。色々と心がついていかず、どうしようかとギリギリまで悩でいた昨年末でしたが、今しかない!と煮豆づくりに挑戦。
失敗するかもしれないので「煮豆持ってくから作らなくていいよ」と言えるほど自信はなく、しれっと煮豆持参で帰省しました。

大きく形崩れすることもなく、甘さもちょうどよく、なんと言っても祖母の味が再現できていると両親とも絶賛してくれ安堵。

煮豆レシピ🧑🏻‍🍳

〔今回作ったレシピ〕
金時豆200g、きび砂糖160g、ざらめ40g 、塩ひとつまみ
豆を選ぶときは新鮮なものを
前夜からたっぷりの水に潜らせ仕込んでおきます
沸騰直前までは強火、それからは弱火でコトコト。途中蓋を開け様子を確認しながら、トータル2hほど煮込みました。
差し水するときは、水が豆に当たらないようゆっくり優しく。
お砂糖は3回に分けて。
白砂糖がなかったので、きび砂糖で作りました。
ざらめは最後に。
もう一回食べたいな。

会いたい人には会いに行こう

コロナ禍を経て、世の中がぐるぐると大きく回転し、今日が明日も続くとは限らないということを実感しています。
だからこそ会いたい人には会いに行く、伝えたいことはすぐに伝える…を実行中です。次は親友に会いに行く予定。
あの時、祖母の味を習っていて良かった。ノートに記録していて良かった。作ってみて本当に良かった。祖母ありがとう。

祖母が入院中、母と祖母宅の片づけをしました。
その様子をYouTubeやインスタで公開していますが、いつかnoteにもしっかりとまとめておきたいなと思っています ✍︎


母のお譲り無水鍋。軽くて使いやすい一軍のキッチン道具です。

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