結論、瓢箪から駒を出す準備
少し時間を巻き戻します。
何度もこんなのでごめんなさい。
手元の資料を見ていたら、2018年になる少し前、つまり2017年の最後の理事会の報告書が出てきたんです。
それを紐解くと、こんなこと(以下全文抜粋)が報告されていました。
“今後の大規模修繕工事の進め方について協議しました。コストについて、前回の大規模修繕工事(※筆者註:2001年ごろ)の支出コストや修繕箇所など、前回資料を精査し、管理組合が工事個所を決定し、コストを詰めることの提案がありました。また、コンサルタントなどとの契約についても、白紙に戻す方向で検討することにしました。”
わたし自身の行動を振り返ると、この“白紙に戻す方向で”に強く反発したと思います。
白紙に戻せば、NPO法人マンション管理ネットワークのサトウさんの協力や、コンサル候補・ヤマダ氏に依頼していたことなど、これまでわずかながらすすめてきたことが、水泡に帰することになります。
とはいえ実際は、この報告書が回って来た時に、万が一のことも考えてわたしはコンサル候補のヤマダさんに、ここまでの業務を清算した場合の費用を教えてほしいと伝えていました(NPOの経費はすでに価格がわかっていましたのでこのタイミングでは聞かず)。
*
因みにこの記録の理事会参加者一覧には、部外者であるはずのK氏の名前も記載されています。
ルール的には違反であるはずの、理事会への彼の介入が、わたしを苛立たせていました。そしてヤツの思いどおりにさせるもんかという気持ちひとつが、わたしをK氏との直接交渉に駆り立てたと思います。
そうして腹を括ったことが、ようやく2018年1月はじめのK氏を交えた理事会での話し合いに結びついたのです。
K氏と電話でやり取りをした翌日。何かの符号がそろうようにカワベ理事長や大規模修繕委員会のキヨタさん、同じく大規模修繕委員会のSさんやOさん、さらにはマンション管理会社のフロント担当らの予定がぴったり合い、話し合いの場が設けられました。
どんなこと話したかは記録も記憶も抜けています。
ただ、もう一度このマンションに居住されている方全員を対象に話し合いの場を設けてはどうか? 的な提案をわたしがしたように思います。
それについてはK氏の同意も得られ、管理会社のフロントも賛成してくれたので、1月19日付で次のような案内を理事長・カワベ氏名義で全戸配布しています。以下、全文。
因みに理事長名義で配布したけど、作文はわたしね。
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〇〇マンション 区分所有者、居住者の皆様へ
〇〇マンションの大規模改修への検討が始まって1年半がたちます。
お気づきの方もおいでかと思いますが2017年4月の総会以降、これまで殆ど何も進んでいません。今後、どのように進めていくのが皆さんが納得できる方法なのでしょうか。
今一度、○○マンションに関係する方みんなで考えたいと思います。
1月28日(日)に、コンサルテーション候補の一級建築士・ヤマダ氏と、コンサル選定をご協力いただいている特定非営利活動法人京都マンション管理ネットワークのサトウ氏をお招きして、業務についてお話を伺います。
その後は、参加者の皆さんで大規模改修の進め方について、忌憚ない話し合いを行いたいと思います。
区分所有者または居住者の方、どなたでもご参加いただけます。
コンサル導入に賛成・反対に関係なく、ぜひご参加ください。
コンサル候補の方を話を聞かせて、賛成させようといった意図は一切ありません。なぜなら、大規模改修は、みなさまの同意がなければ進められないからです。
もう一度、みんなで話し合い、考えていきたいと思います。
※この会は臨時総会ではありません。
※この日、何かの採決を行うことはありません。
※参加自由。途中参加も大歓迎です。途中からでも遠慮なくおこしください。
※およその参加人数を把握したいので、出欠票をご提出ください(管理組合ポストにお願いします)。欠席にしていても、出席できそうになったらご参加ください。
※飲み物の準備はありません。各自ご持参ください。
期
日時:2018年1月28日(日) 14時~16時30分頃
場所:○○マンション 真行宅
参加資格:〇〇マンションの区分所有者、居住者
この会のミソは、わたしの区分(自宅)で開催するということです。
実はこれ、すったもんだの挙句の苦肉の策でした。
友人でもなく、ただ同じマンションに居を構えている人々というだけで、大嫌いな人もうちに上がるのです。しかも大半は男性。そんなひとたちが自宅に上がり込んで喧々諤々の議論(?)を行うなんて、考えただけでぞっとしません?
ましてやわたし、曲がりなりにも独身女性なんですけど!?
後に友人たちには、そこまで譲る必要あった? と何度も聞かれたものです。
当初は、少し大勢が集まるのでマンション1階の集会室ではとても収まりそうもないね、ということでマンション外の場所(とある喫茶店)を借りようとしていました。するとK氏がブチ切れまくりました。
理事長はじめ、修繕委員会のキヨタさんにもこんな風に咬みついたのです。詳しい理由は不明ですが、たぶん余計なカネを使うな、俺がつくってやった集会室があるだろう? といった感覚だったろうと推察します。
ただ1月28日にの集まりは、大勢がやってくる想定です。
5名も入ればいっぱいの集会室では、どう逆立ちしても居住者全員を対象にしたミーティングの開催は不可能でした。
「外に場所を借りてやるなんか、絶対あかん!!!!」
場所に対して譲らないK氏とは、最終的にやはりわたしが何度か電話でやり取りするハメになりました。
ちょっと話が逸れますが、K氏とのやりとりの中でとても腹が立ったことがあります。
それはK氏が、誰かれかまわず「アンタ」呼ばわりすることです。
夜、開催場所のことで電話をしたときのことでした。
わたしに対しても「アンタ」が出ました。その時もK氏は外に(ミーティングの)開催場所を借りるということでかなりご立腹の様子でしたが、わたしは彼の「アンタ」が出た瞬間を逃さず、ただし冷静に言いました。
「Kさん、わたしのことを“アンタ”呼ばわりするのは、やめていただけません? あなたに“アンタ”と呼ばれる筋合いは全くないと思うんですけど。真行という名前があるんですし」
すると予想どおりK氏は激高しました。
「※▲☆✖■!□☆△※!!!!!」
ガッチャン!
K氏は日本語にならないような醜い悪態をつくと、一方的に電話を切りました。
ばっかじゃねえの?
通話の途切れたスマホの画面をしげしげと眺めながら、さすがにわたしも呟いたものです。
それから数分後、今度はK氏から電話がかかってきました。
が、どんなにコールサインが続こうとわたしは応答しませんでした。
そして迎え撃つ1月28日。
わたしはホームの強さを理解することになります。
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