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11月3日

■誕生日を迎えました 22歳です 自分が22歳まで生きていられると思っていなかったから不思議な感覚だよ 年々SNS上では減っていくような、それでいて、生で「おめでとう」を伝えてくれる人が増えた 伝えてくれる、しずくのような、それぞれからこぼれ落ちる言葉が私は嬉しい 伝えてくれた断片を私は忘れない
■実は高校1年生の10月の終わり私は死にたかった なんでかというと来たる16歳の誕生日が怖かったから 人より少ないと思われるおめでとうやプレゼントの数、人からの目線が人より少ないんじゃないかと怖くて仕方なかった そんな途方も無い人生が数十年続いて自分が年老いたとき葬式に誰もこなかったら、誰にも愛されずに死んでしまったらどうしようと悩んで涙がとまらなくなって死にたくなった そんなこんなで急に学校にいけなくなった 寝ながら涙が止まらなかった まあ自分では気がついていたんだけど鬱か中二病か反抗期かそんなところで無理だった 人生が 今思えば、おとなの目線ではそんなちっぽけなこと、と思うけど、当時の自分では本当にヒュージでマッシヴなもので自分という存在がパラパラと枯れ葉のようになくなればいいとさえ思った それで学校やめた 
■それから留学に行ったり東京に住んだり、一言で言い表せないことが”いろいろ”あって八王子に住んだ 
■今日恋人にたくさんのプレゼントを贈ってもらって思い出したことがある 吉祥寺を中心に生きていた私の目に映る、若者たちの生活が当時の私には羨ましかったんだよね そうそう 
■千葉の田舎から出てきた17歳の私(留学にかなりお金がかかっていたため、親たちからあまりお小遣いをもらっていなかったうえに鬱の治療でお金があまりなかった)にとっては鮮やかで眩しかったわけ アトレの中にあるハーブスの立派なケーキを食べている人、本屋で何冊も厚い本を買える人や駅前のちょっと高めの青果店でフルーツを買う人、デパ地下でお惣菜を買う人、温かいマフラーを何重にもまいている人、とにかく羨ましかった いつか私もこの街を行く人になりたいと思ったことは一度ではなかったと思う
■だからきょう恋人と美味しいお寿司を食べて、ペアリングをつくってハーブスでケーキを食べて、欲しかったデパコスを買ってもらって、書ききれないほど、たくさんの施しをしてくれたことで私の夢は叶った 夢から現実に昇華した おまけに好きなシーシャ屋さんでサプライズまでしてもらって、こんな現実あるのか、と疑い続けた一日だった 彼は私のヒーローなのだと思う 
■秋には過去をふと思い出させる作用がある

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