囀る鳥は羽ばたかないについて

BLを粗方読み尽くした私が今楽しみにしているのは囀る鳥は羽ばたかない(以下囀る)とStay Goldそれから、だ。

BLにハマってからまず初めに読んだのが、窮鼠はチーズの夢をみるシリーズ。そして、それでも、やさしい恋をする、にハマり、どちらもBLCDにまで手を出してしまった。

完結してないと辛いと思ったので読むのは躊躇していたのに、色々な人の考察を見て、3年ほど前にとうとう囀るに手を出してしまった。そうしたらどハマりしてしまい今に至る。イァーハーツの連載も追いかけているが、子どもの目に触れるのはどうなんだろうと思い、今は電子書籍で、先行販売される雑誌派のネタバレを見ながらキュウキュウした発売日を過ごしている。ずっと頭の片隅に囀るがあって辛いので吐き出してみる。

私がなぜ囀るにはまったのか。私がBLにハマる理由はミソジニー日本社会に対する怒りを消化する方法を見つけるためだ(BLに対する最近のモヤモヤを言語化に書いた)。囀るは幼少期から継父にレイプされ、マゾで男性とのセックスが好きで、男性に恋したが伝えることすら叶わなかった矢代と、自分に好意を寄せていることを気づいていたが知らないふりをしてやり過ごした血のつながらない養子の妹が自分の父にレイプされている場面に遭遇して父をボコボコにしたことで服役した元警官の百目鬼の恋愛を描く、ヤクザ界を背景にしたBL。BLは生きにくさを感じている主人公同士がラブラブになる話が多いが、囀るはそれがものすごいひどい生きづらさだし、矢代も百目鬼も複雑すぎて、単純な私にはストーリーがどう決着するか予想できない。矢代と百目鬼が自分たちの傷と業を乗り越えてたどり着くであろう形が、私が自分の中に溜まってどうしようもない怒りと折り合いをつけるためのヒントになると思うから、こんなにも毎日考えてしまうのかな。ヨネダコウさんは私よりも大分年下のようだ。人の心についてこんなに考えついて、心を揺さぶる物語を作れるなんて本当にすごい。

BL映像化への最近の動きや、推し活などをみて感じることだが、人は辛いと偶像崇拝になってしまうこと。本人が幸せなのが1番だから楽しんでいる人はそれでいいと思うけど、私は偶像崇拝になりたくない。私も生み出す人でいたい。皆はそこをどう折り合いつけているのだろう。

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