私は下僕
へんな夢を見ていた。そこは何かの会場でパーティーをやっているのだが、こちらのパーティーにはご飯も飲み物も何もなく、ただ人がいて、その人というのも親戚のおばちゃんとかおじちゃんとかそういう類の人たちがいるだけ。
一方、隣の会場では、すごい正装の、シルバーのタキシードやドレス、中にはティアラや勲章などをつけた外国の、多分国王とかそういう類の方々が盛大に舞踏会的なものをやっている、そんな混沌とした夢だった。バトラーとかもいた。
夢なのでおかしな大差に違和感は持たず、これまた運転できないはずの車で帰ろうかとしていたその時、その音が聞こえてきた。いつものかりかりかりかり、んにゃっ、んにゃっという私を起こしに来るあの音だ。その音は最初こそ可愛らしいのだが、眠くてそっとしておくとどんどんエスカレートし、しまいには5㎏超の体重をフル活用してドアにズドーン、ズドーンと体当たりしてくる音になるので、仕方なく半分寝ぼけた状態で時間を確認した。2:30AM。
なんなんだ...。
それでもズドーンになり始め、仕方なくドアを開け、しばらく放心状態で座っていると、投げ出されたその足に絡みつき甘噛みし、起きろ、起きろとアピールしてくる。
どうにか力を振り絞り、彼がいつも寝ている場所に近づくと、水が少し少なくなっている。あぁ、、コレのせいか...と水飲み用のお皿を持ち、お水を変えて、布団に戻る。お水を入れ替えた直後はごくごくと飲んでいたのだが、彼の要求はこれではなかったらしい。かりかりかりかり、んにゃっんにゃっとお布団の周りをぐるぐる回り始めた。
仕方ない、納得しないときの第2弾発動。毛布を持ってリビングへ向かい、しばらく撫でまわす。すると安心してカリカリへ向かっていくので、私はそのままソファーに横に。彼はカリカリをモリモリ食べ始めた。あぁ、、お腹がすいていたのか、と思いまどろんでいたところ、今度は落ちる夢で目が覚めた。3:30AM。リビングに彼の姿はなかった。
それならソファーで眠る必要もないので毛布を持って布団へ戻ろうとすると、猫はいつもの場所ですやすや寝てる。なんなんだ...。
再びお布団でまどろみ始めたその時、かりかりかりかり、んにゃっ、アゲインである。さっき寝てたじゃーん!!!と思いながら、再び毛布を持ってソファーへ向かう4:30AM。しばらく撫でると再び納得したようでまたカリカリをもりもり食べ始めた。体限界、カリカリを食べる音を子守唄に再びソファーで眠りに落ちていった。
次に目が覚めたのは外が明るくなった6:15AM。猫は、ソファーで眠る私を監視しながらややまどろんで冷蔵庫の上にいた。
そして彼は、朝の6時半から不条理を消化するためにこんなのを書いている下僕を冷ややかな目で監視している。
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