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春を告げる雪割草

新潟 豪雪地区の冬は長く厳しい。

右を見ても左を見ても雪の壁。
上を見上げれば一面灰色の空。

色がない。


昨年の夏に実家から雪割草をもらってきた。

1月に母が逝ってしまい、後を追うように父が6月に逝った。
母は花がとても好きだった。

病気と闘っている父を元気づけるため、
長い年月をかけて育ててきた庭の植物を写真におさめてアルバムにすることにした。


庭の奥に雪割草の鉢が2つあった。

2人とも居なくなった庭に、真夏で干からびそうになった雪割草を放っておけなくてもらってきた。

9月 雪割草は左側の2鉢 


12月に入り、雪が降り始めると葉が全部枯れてしまった。年末に気づいたわたしは慌てて、家の中に入れて年を越した。



葉は枯れるものなのか、ネットを検索した。

雪割草は冬でも青々としている。

色々なサイトにそう書かれてあった。

万が一、葉が枯れてしまったら復活するまでは相当な年数がかかる。

そ、そんなー💦💦


2月になり、「もうダメだ。もう捨てよう」

主人に弱音を吐いた。

「諦めたら、そこで終わりだよ。」

春はまだ遠い。土に還すなら春に。


もう少し辛抱してお水をあげてみよう。





3月5日
週末にコーヒーを飲みながら

鉢を覗くと、

緑の小さな芽を発見!

よく覗いてみて。

三つ葉の形をした葉が雪割草の葉

雪割草はキンポウゲ科ミスミソウ属に分類される多年草で、原産地は北陸や東北地方、日本海側に見られます。雪割草という植物が存在する訳ではなく、ミスミソウやスハマソウといった植物を総称して雪割草と呼びます。
花は2〜3cm。色は白、ピンク、青、紫。咲き方も八重咲きなど様々。
新潟県の県花でもあり、新潟では多くの愛好家がいます。

生きててよかった〜。

山を愛した父と花を愛した母が、山野草である雪割草を大事にしていたことは、想像するに容易い。

諦めなくてよかった〜。

今年は咲かないと思うけど、花を咲かせるまで大事に育てよう。

きっと、両親もそれを願っていると感じる。


もうすぐ春だね。



最後までお付き合いありがとうございました。

namisato

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