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20歳になる君へ〜成人式おめでとう

なる 誕生日おめでとう。

20年前の10月13日。私は2歳のお兄ちゃんが愛用してる新幹線のキャップがついたペットボトルを握りしめて病院に入った。

お昼にきみが産まれた。

2540gの男の子。
初めて見るきみは痩せっぽち。
けれど髪の毛が立派に生えていて驚いたんだ。

「この子はね〜。好きでガリガリに生まれてきたわけじゃないんだよ。たまたま、栄養のいかないところにへその緒がくっついちまっただけなんだよ。」


そう教えてくれた助産師さんはお兄ちゃんを産んだ時に面倒をみてくれた人。

おばあちゃんが母乳が出なくてお母さんをミルクで育ててしまったことを気にしていたみたい。

だからおばあちゃんが呼んでくれた人。

その助産師さんは

「母乳の出ないお母さんなんていないんだよ」

地元では有名な助産師さん。
歳は60代後半ぐらいだったかな?
相当な人数のお母さんを見てきたのだろう。
すごい自信だった。

おかげで、お母さんはふたりとも母乳で育てることができた。


1歳前から鼻水がよく出たけどその割には熱も出なくてね。

小学校4年のとき
慢性副鼻腔炎と診断されてからは小学校を卒業するまで治療は続いたね。

治療を開始した小4年の夏。治療の耳鼻科に行く途中に歩けなくなってしまった。

背負って診察台にやっと乗せたきみに先生は

今日の治療は鼻ではなくて足だね

と言って整形外科を紹介してくれた。

車で整形外科へ移動しておんぶして医院に入ると激痛で大泣き。

診察の結果は単純性股関節炎だった。

夜中、痛い痛いと泣くから、ずっとさすってた。

そしていつの間にかふたりとも寝てしまった。

目が覚めると、朝日の差し込む窓辺に眩しく映ったきみの後ろ姿。

腰に手を当ててスーパーマンみたいに堂々と立っていた。

笑っちゃうね、すごく心配したのに。



小学校5年のとき

夏休みの宿題を一冊だけやっていないのを最後の日に見つけて、たしなめたら、

これはやらなくてもいいんだ!って嘘ついたけど

一睡もせずに全部解いたのはすごかったね。

きみのベッドで監視しているつもりが、うとうとしちゃって、

「まけたくない、まけたくない」

って言いながら、えんぴつの音を響かせていた。

翌朝、全部解いたきみに「えらいね」と褒めてしまったよ。


中学3年のとき

体育祭の騎馬戦で、幼いころから仲が良かった友達と一騎打ち。

成績優秀でスポーツ万能で生徒会長という絵に描いたような幼馴染。

互角に戦っているきみを見てシャッターを切った。
きみはその勝負で彼の鉢巻を取った。

体は細いままだけど、たくましくなった。


高校に入学して
小学校からあんなに嫌いだった野球を高校に入っても続けた。

パワーをつけるために太ろうと思って、ネットで探して「ダイエット」の反
「でぶえっと」をやったね。でも結局たくさん食べられなかった。

野球は就職に有利になるから続けたと後になって教えてくれた。

現役時代は活躍出来る機会に恵まれず、悔しい思いで練習に励んでいたのに
最後はケガに泣いたね。

でも自主練という習慣を根付かせたのはきみだから。
その成果はお父さんもお母さんも誇りに思っているよ。

これまでは過去のはなし

ここからは未来のはなし

地元の企業に就職してくれたおかげで一緒に暮らしている。
地域の消防団にも入ってくれた。

もう一人前だから何も言うことはない。

今は人生の中で一番楽しいとき。
やりたいことは何でも挑戦して。

好きな人ができて結婚するときは、この家のことは考えなくていいから。


最後に
野球一家でお兄ちゃんとは野球を通じて色々あったけど2人だけの兄弟だから仲良くしてほしいなー。

それだけは強く願います。


2022年11月19日
成人式おめでとう🎊




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