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【オーディブル読書】『人はどう死ぬのか』久坂部羊 著

在宅診療医としてのリアルな死の現場を、綴ったすごい手記だ。知らない事が多く、自分の最期、また親の最期についても考えを深めるきっかけとなった。

老衰はいいと思っていたが、なかなか辛いケースも多いらしい。なら、やはりかねてからの希望の癌がいいのかもしれない。それもある程度年をとってからの癌は進行も遅いと言うし。しかし、著者は、それについては、言及しないと言う。考えても仕方ないし、ある程度覚悟が必要らしい。死ぬ覚悟、楽に死にたいと思わないこと。死ぬのは大変なことらしい。

健康診断も私はでデメリットもあると思って、ここ10年くらいはしていない。妹は、それに驚き、「行くべき」と主張する。その気になったら、健康診断を受けようと思う。

先日同じ年の知人も軽い脳梗塞だったが、早めに検査したことで、なんの後遺症もなくすんだというのを聞くと、検査も時に命拾いをするのだと思う。友達が大事に至らなくて、ありがたいと思った。

この本には、胃ろうの話や、尊厳死、安楽死の話についても、著者の意見を添えて紹介されている。

胃ろうでいとこの親のケースを思い出した。いとこは、父親が胃ろうをして、何年もチューブにつながれた事を後悔していたので、母親の時は、食べれなければそれを受け入れて、胃ろうはしないと決めていて、前もって、親戚に宣言した。その覚悟をみなも感じ、誰も異論はなかった。いとこの母親(私もお世話になった叔母だが)そう長く患わず、亡くなった。

どういう医療を受けたいか、逃げていけていけないようである。そして、マスコミは、都合の悪い事は言わないというのも、これは、変えようがないので、自分で考えて、決めておく必要がある。

そういう意味でも、この本は実際の終末医療、死を間近にした現状を伝えてくれている。まだ若いうちから、知っておくべき内容だ。

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