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文法はあまり重視せず、音から英語を学ぶと上達は早い。

こんにちは、なみのリズムのアサコです。

前回の記事では、今もし子どもに戻って英語の勉強をし直すとしたら、「音から学びたい」と書きました。

英語でアニメを見たり、絵本を読んでもらったり、その真似をして音読したり、マザーグースを唱えてみたり。できるだけ日本語を介さないようにしながら、感覚で英語を学べたらいいな、と思います。その方が絶対に効率がいいから^^

1.  文法学習から始めない


もし今子どもに戻れたら、逆にやらないだろうなってことは、文法学習です。文法学習から入らないことが大事だな、と。今になってしみじみ思います。

でも、私自身は文法学習から始めちゃったんですよね。小学校6年生くらいのときに、なんでかわからないけど、自然と英語に興味を持ち、自主的に勉強を始めたんです。

うちの家庭はごくごくフツーで、子どもに英会話を習わせようとか、そんなの何もなくて。うちの親は、子どもの学びに無関心と言いますか、どちらかというと子ども任せ(放置?)だったので(苦笑)、自分で本屋さんに行って、中1の文法英語テキストを買って、自主的に取り組んでました。

たまたま文法が得意だったからどんどん進められたんですけど、今思うと、これが逆に良くなかったです。音の学習をすっ飛ばし、文字からの学習、更にはルールから入ってしまったことで、機械的な英語を最初に学んでしまったからです。

誤解のないように言っておけば、文法は大事です。とても大事なんですけど、学ぶべき段階があると思うのと、それ以上に、生の英語をたくさん吸収することの方が大事なんですよね。

2.文法が得意な人の割合は少ない


これまで14年間、数百人の生徒さんを個人指導してきましたが、謎に思っていることがいつもあります。

「みんな、文法苦手なんだな…。こんなに苦手な人が多いのに、なんで学校では文法をこれほど重視するのかなぁ…?」

統計を取ったわけではありませんが、私の感覚では「文法が得意な人は10人に1人程度」なんですよね。

もちろん、ある程度の訓練をしたら入試などのパターンが決まった文法問題は解けるようにはなるんですが、リスニングや英文読解に比べると、伸びが芳しくないんです。

リスニングや読解は、(語彙の暗記をした上で)数さえこなせば、ほぼ誰でもできるようになるんです。ですが、文法に関しては、どうも一筋縄に行かない。文法だけを切り取って勉強した場合、どんなに学習しても、苦手な人は苦手なまま。

苦手な人の方が圧倒的に多い文法を一生懸命やらせたところで、そりゃ苦手意識持つようになるのは当たり前なのかな…と。


3.ネタバレしちゃうと楽しめない

人間の脳は、基本的に無機質なものは受け入れられないようになっているんだと思います。でも、日常と関連した英文をたくさん覚えたり、使ったりして実際に経験したことから、覚えたり、法則性を見出すのは得意ではないかと思います。

最初にルールを教えるのって、最初から答えを教えちゃうようなもので、脳にとって面白くないんだと思います。実際、小学生の子どもに英語を教える際、英文だけ覚えさせて、英文の意味は特に言わないようにしているのですが、そうすると、途中で子ども自身が単語の意味が気になったりして、逆に「先生、これってどういう意味?」って聞いてくることがあるんです。

そこで初めて意味を教えてあげると、「へー。そういう意味だったんだ!」って感激するんですね。そうすると、絶対忘れないんですよ。

こんな風に、途中で自ら疑問を持ったり、経験から学ぶ方がわかりやすいのであって、最初に法則を学ぶのってやりにくいんです。例えば、最初に三人称単数を学習させて、英文を作るようにするのではなく、三人称単数を使った英文にたくさん触れたり、1人称、2人称の英文にたくさん触れる中で、ある時点で「あれ、そういえばshe やheだとdoesなんだなぁ」と気づく方が頭に残るはず。

そういう風に考えると、最初は何も考えずに英語を音からたくさん吸収していくのがいいと思うんですよね。

3.普通車には乗れた方がいいけど、みんながトラックを運転できる必要はない

話は変わりますが、私は車の運転が苦手です。でも、田舎に住んでいるので毎日運転は必要です。車がないと暮らせません。教習所ではマニュアル車で2回不合格になるほど、明らかに素質がありませんでしたが、それでも今、問題なく運転できています。ですが、どんなに練習したとしても、大型トラックの運転手には私は絶対になれないでしょう…。むしろ、危険で周りに迷惑かけること間違いなし(;^_^A。

統計としてはわかりませんが、感覚的に10人いたら、大型トラックの運転手になれる資質を持っている人って、10人に1人くらいじゃないでしょうか?仮に教習所で、大型トラックの運転まで強制されたら、私は免許取得をあきらめると思います^^;

ここで言いたいのは、10人に1人しか得意ではないような項目は強制しなくてもいいんじゃないかなってこと。社会で暮らしていくために、車の免許は必要。普通車だけ運転するのだから、大型車の運転まで練習しなくても問題なし。もちろんできるならそれにこしたことはないけれど、それは得意な人や好きな人がやればいい。

それと同じで、英語を使う能力も、ある程度外国人とコミュニケーションをするためであったり、仕事のツールとして必要だとするなら、普通車の運転ができれば十分なのと同じように、みんなが苦手な文法を強制しなくてもいいのではないかと。

日常会話とかメールとかでよく使う表現・パターンだけ覚えて、不自然でない程度に使いこなせるようになればいいだけ。高校文法を事細かく学ぶのは、普通免許で十分なのに、大型トラックまで運転させているようなものなんじゃないのかな、と。

私自身はみんなが苦手な文法を教えることを仕事にしているのですが、本音としてはそんなところです。英語はツール。免許みたいな感覚で、とりあえず、日常で使える程度にまで、運用能力を上げていく。そういう風に、教育も変わっていくといいですね。

戯言をお読みいただき、ありがとうございました。おしまい^^

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