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平日にこねるハンバーグ

小4長女がこの春から新体操の選手になった。
選手コースという、試合に出るために本格的に柔軟やバレエや踊りを磨くためのコース。
9歳といえど、体重コントロールしつつ、体をつくっていくための食事をさせなくちゃいけない。
おっと、ひとつハードルが上がったぞ…と思っている。

何を食べたらいいの?

何を食べさせたらいいか、ってやっぱりタンパク質だろう、とわが家の食卓には、きょうも鶏胸肉が並ぶ。それから長女が好きな卵料理。あとは豆腐に納豆に。
新体操の体づくりの肝は何といっても体重は増やさない、ということ。レオタードのお尻から少しもぜい肉がはみ出ちゃいけないんだって!

こういうメニューをつくっていて気づくのが、アラフォーで体を使う仕事に転職した私にとっても、こういうメニュー大事だよね、ということ。
これまで食べたものが体をつくる、という意識はあまりなくて、そして仕事の忙しさにかまけて、食事で手を抜くことって多かったよな、という反省も湧いてきている。うん、アスリート料理を勉強しなきゃだね、と少しやる気になっている。

平日夜のハンバーグ戦争

ある日のこと。
ハンバーグなんて子どもたちのお誕生日メニューでしょ、という私が、平日夜にハンバーグをこね出した。
そして「野菜も同時に摂りたいな」と、角切りにしたナスやピーマンも混ぜて「夏野菜のハンバーグ!」って一人悦に入っていた。

通りがかりの長女が「きょうのご飯なに?」と。
「ハンバーグだよ、平日なのにハンバーグこねてるんだよ」と答える。
長女はぼそっと「おばあちゃんなら、いつでもハンバーグつくってくれる」と。

確かに、おばあちゃん(義母)は、孫が遊びに行ったときにハンバーグをつくってくれる。

カチンときた母

でもカチンときたよね。

それは義母にとって非日常やん! 「いつでも」作ってくれてるわけじゃないやん。なによ、私が平日に仕事終わりのヘトヘトにハンバーグをつくってやってんのに。という完全にキレモードになる私。

「あんたのために作ってやってるのに」

最終的に長女に「ごめんなさい。ありがとう」と言わせたよね。

怒りが覚めて思い出してみると、何だか虚しかった…
無理やり言わせた「ありがとう」は全然心地よくなかったわ。

押しつけはやめよう

子育てをしていると、私がやりたくてやってるのか、子どものためにやっているのか、その境界がよくわからなくなる。
「よかれ」と思ってやっていることが、子どもにとって「押しつけ」に感じられることもあると思う。
まもなく10歳、それを敏感に感じ取れるようになったんだね。

おばあちゃんの真心からつくってくれるハンバーグと、私の「やってやってる感」がにじみ出たハンバーグ。そりゃ、ばあちゃんのハンバーグが嬉しいよねえ。

ごめん。
あんたの必死の表現で、母さん気づけたわ。
今度はお休みの余裕がある日にハンバーグつくるね。

「栄養のあるものを食べさせたい」「新体操をがんばってほしい」という気持ちにうそはない。ただ、それを子どもにストレートに表現できないほどの疲弊している日は、ごめん、母さんも手抜きする。
頑張りすぎて、「やってやっている感」を全面に漂わせたり、母さんの気持ちを押しつけたくないんだ。



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