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コンペという名の自意識

編集者としていいのかわるいのかわからないけれど、私は自分の出した答えに「本当にそれでいいのか?」と疑るタイプだ。

コンペの提案もそうで、「こうじゃない?」「ああじゃない?」と通りすがりの人(比喩)の意見に左右される。実際、自分では考えつかなかった視点に気付くことができたり、同じような案件の経験者の学びは新しい目線を提供してくれる。ありがたいかぎり。

やっかいなのは、「(自社/自分のために)こうしたほうがいいんじゃない?」という意見の場合。意見を言っている人もそれを無意識的にうしろめていと思っているのか、オブラートに包んで伝えてくることが多い。「お客様のため、その先のユーザーさんや読者のため」という純度が高く見えるが、かじってみるとどろりとした泥が出てくるような。

組織やチームなどたくさんの人が関わってくるものについては、誰に向けての矢印かをコントロールするのは難しい。だけど、ごまかしてつくった企画は結局心に届かないし、その時よくてもあとでよくないことが起こる。

コンペという自身をアピールする場だからこそ、お客様のことを考え尽くすことが光ってくる。ぐちゃぐちゃっとしてきたら、今誰に矢印が向いているのか?を問いながら進めていこう。純度は高く高く。


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