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品行方正な人は考えなくても良い話

 マンションの8階に住んでいるのだけど、よく考えてみたら人生で一番標高の高いところに住んでいる。 今調べてみたら、一般的なマンションの床から床(上の階の)までの高さは大体3.5m程度だそうで、そうすると8階の高さは25m前後という事になる。

 25mというと、シロナガスクジラのメスの全長が大体そのくらいらしいのだけど、クジラってそんなでかいの?!縦にするとウチのベランダくらいってこと?!海すげえなあ!
 あとは怪獣でいうと、バラゴンが25mという設定だそう。…どなたですか? 分からなかったので検索してみると、

海底怪獣バラゴン

こういう奴でした。目が可愛い。 しかし、海底怪獣だそうで、やっぱり海すげえなあ!
 そして、アニメのロボットでいうとグレートマジンガーが25m。マジンガーZではなくて、グレートマジンガー。よく知らないのでこれも調べてみると、

グレートマジンガー

こういう人。マジンガーZは18mくらいしかないそう。案外小さかったんだなあ。なんだか想像よりかなり小さい気がする。

マジンガーZ

比べてみると、グレートマジンガーの方が尖った部分が多い。それにしても、握手するなら降りてからせえ。ちゃんと素手でせえ。

 色々と調べていたら話がブレにブレてしまったので本筋に戻したいのだけれど、今まで住んだ部屋というと3階くらいまでの高さが最大で、確かに8階ほどの高い部屋に住んだ経験が過去には無かった。
 8階に住んでみて良いところは、景色が良いところと、風が吹いて涼しいかなというくらいで、実はあまり良いところがなかったような気がする。地震の時は一際揺れるし、以前あった大風の日にはずっとマンションが揺れていた。そして何よりエレベーターの修理の日には外階段を登り降りしなければならず、ももパンパンになったり。色々とあったりするのだけれど、一つだけ引っ越した当初からずっとドキドキさせてくるものがある。それが、
避雷針。
 ウチのマンションの避雷針じゃなくて、隣のマンションの避雷針。隣のマンションの高さがウチより低くて、ちょうど避雷針の先端が我が家のベランダの高さと同じ。ベランダに出ると、目と鼻の先に。目測で大体5mほどの距離に。

 小さい頃から品行方正とは程遠い人生を送っている気がしている俺にとって、地震や雷といった”天災”と呼ばれる全てに対して人一倍恐怖感がある。無宗教ではあるものの、もし神様がいるとしたらまず俺に天罰を下すんじゃあないかという過剰な自意識と卓越した想像力の結果、”天災耐性”の低い体になってしまった。
 そんな俺の部屋の、目と鼻の先に避雷針。雷来ちゃうじゃん。こっちに。

 行き過ぎた想像は妄想になり、過剰な自意識は事実誤認を招き不安や恐怖の素になり得るわけで、やはりそんな時はちゃんと調べて事実を見た上で現実に向き合う方が結局楽になったりするもの。なので、避雷針についてWikipediaで調べてみました。

 …さて、調べてみたわけですが、概要の上の欄、冒頭の部分にこう記されていました。

「『雷を避ける針』という表記ではあるが、実際には必ずしも雷をはねのけるものではなく、字義とは逆に避雷針へ雷を呼び寄せる、いわば『導雷針』ともなる。」

やっぱそうなんじゃねえか!!呼び寄せることもあるんじゃねえか!!自分の想像力を否定して、テクノロジーを信じようとWikipediaを開いたというのに「導雷針」て書いとるやないかおい!!おいおいおーーーい!!怖い怖い怖ーーーいっ!!隣に高いマンション立ってますよー!!近いですよー!!


 大抵の場合、作業を始める前にエンジンを温めるようなつもりでnoteを開くのだけど、楽しくなると結局色々書いてしまって、こうして時間を取られる。せめてバラゴンで止めておけば良かったんじゃないのかと愚かな自分を振り返り、こうしてまた一つ天災に怯える理由を増やしているわけです。

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