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予想の100倍は複雑だった|西洋占星術体験談|スピリチュアルに廃課金した20年No.4

スピリチュアル体験の連載第4弾。
なにしろ体験したものが多すぎて、期間も長すぎて、思い出したり整理するのに酷く時間がかかる。
アホな過去の自分を思い出すのに、精神力も要る。
(今はアホじゃない、という意味ではない。むしろやっぱりアホである)

というわけで、時間をかけてぼちぼち書き綴っている感じ。

今回は「西洋占星術」にハマっていた自分を振り返っていこうと思う。
いわゆる星占いである。「占い」といえばこれを思い出すくらいメジャー。歴史も古いのだろうが、学校での必修でもなければ公的資格もない。つまり、マトモなものではない、というのは分かりそうなものだが・・・なぜハマったのか?自分。
思い出していきたい。

西洋占星術とは(情報的な)

歴史を見れば、ある程度の時代までは学問として扱われていた分野である。初期の天文学であり、科学と分派するまでは確かに正しかったのだろう。
Wikipediaを見ると、こうある。

(前略)
古代・中世・初期近代のたいていの占星術(伝統的占星術)は、真面目で洗練された研究・実践であり、当時においては超自然的でも非合理的でもなかった。潮汐など、天体の地球への影響は明らかに存在し、惑星の光に何らかの影響が伴っていることは疑う余地もなく思われたため、占星術の真偽が論点になることはなく、天の影響の範囲とその影響をいかに正確に予言するかということがもっぱら論争された。

占星術一般がそうであるように、西洋占星術もまた、近代的な科学の発展に伴って「科学」としての地位から転落した。神智学協会の神智学の影響を受けてオカルト的な色合いを帯びて復興し、超物理(メタフィジカル)サブカルチャー運動であるニューエイジを経て心理学化・セラピー化の流れも生じた。
(後略)

西洋占星術|Wikipedia|https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E5%8D%A0%E6%98%9F%E8%A1%93

西洋占星術に限らず、例えば日本の陰陽道なども、科学が発展する以前は必要なものだった。月の満ち欠けや、季節の移り変わりは生活に多大な影響を与えるのだから。
天文学が発展するにつれ、暦や気象などの出来事は科学として扱われるようになった一方、「個人の運勢」は非科学となっていった。

西洋占星術では、生年月日と時間と場所でいろいろなものを読み取ろうとする。いわゆる「個人の運勢」だが、例えば性格や、向いている仕事、ある人との相性、良いことや悪いことが起きる時期、などが分かると説く。
生年月日(と時間と場所)のその時に、天体が地球から見てどの位置にあるか、で占うわけだが・・・根本が天動説なのである。中心に自分(地球)がある。科学的とはとうてい言えない。

一時期あんなにハマっていたのに思い出せない…(体験概要)

正直、ライトユーザーであった期間も長く、正確な金額が割り出せない。
多くの女性がそうであるように、ゆるく信じていたので書籍などを何度も購入していた。下記は思い出せる限りの内容を記載するが、まだ他にもあったかもしれない。

  • 時期
    2010年代なかば~後半

  • 期間
    7~8年間くらい

  • 金額(記憶による)
    「月星座」がらみの書籍(著者:Keiko氏) 13,000円くらい
    占星術講座+オンラインサロン(講師:サキ氏) 70,000円くらい
    書籍いろいろ 15,000円くらい
    合計100,000円くらい

  • 支払方法
    書籍は現金またはクレジットカード(Amazon)、講座はクレジットカード(Paypal)等

正直、過去の支払いを調べるために3時間くらいかけた。しかし一番高額であったと思われる講座代をどうやって支払ったのかは分からなかった。金額も記憶のみ。マメに記録を取っておく人なら違うのだろうか。

え? 星占いってそんなに色んな星が出てくるの?(体験内容)

雑誌を開けば載っている星占い。運勢だの、ラッキーアイテムだのをゆるくチェックしていたのは小学生くらいから。ただし、今回主に書いてみたいのは、大人になってだいぶ時間が経過した頃の話だ。

きっかけは、本屋で見つけた一冊の本。「月星座」と冠されたその内容は、一般的に言われている生まれ月による「〇〇座」よりも、「月星座の〇〇座」の方が女性には大事だよ、というものだった。
その本で初めて、西洋占星術に触れた。
月星座という言い方は著者の言い方でしかないのだろうが、要は、
西洋占星術では、生まれた時にどの方向にどの天体があったかで占う
ということを知ったのだ。(科学的根拠はないわけだが)

手に取った本は月がどの方向にあったかによって、性格や恋愛やお金などや開運アクションを占っているものだった。

(ちなみに、一般的に言われている「〇〇座」は、太陽がどの方向にあったかを示している。太陽なので、昼間の方向ということ。人間が星座を空に見るのは夜なので、夜空に見える星座とは反対側に太陽はある。私は秋生まれでおとめ座なのだが、夜空におとめ座が見えるのは春。星占いの星座が、夜空と逆になるのはそういうわけだ)

おとめ座生まれ

星占いが、太陽だけではないと知った私は、そのことに興味を持った。月も影響するなら、他にもいろいろ影響するのでは?

本やネットの情報をいろいろ調べ、少しずつ西洋占星術について詳しくなった。金星は金運や恋愛運だとか、火星は男性的な自分の内面やパートナーだとか、水星は通信や情報を表すだとか…
同じ誕生日でも生まれ時間が変われば地球から見た天体の方向は変わる(とくに月が)。自分の生まれ時間を知るために、実家に連絡を取り、母子手帳も取り寄せた。

そのうち「占星術講座」というものを発見する。実のところ、西洋占星術は複雑すぎて独学に限界を感じていた。勉強してみてもできるようになった感がない。いつまで経っても分かるようにならない。
講座で学べば分かるようになるのかと思って、受講を申し込んだ。金額は4万円ほどだったと思う。

講師が西洋占星術を解説しているビデオ講座が数時間分あり、テーマ別の特別講座も用意されていた。実際に占いを行って添削するメニューもあり、料金としてはそれなりに良心的だった。占いが本当に当たるものなのであれば。(そんなことはないのだが)

講座の受講後にも単発の特別講座は随時開催されていたり、受講生が入るオンラインサロンもあった。月額1,000円ちょっとのオンラインサロンに1年ほど登録していた。
講師はかなり真面目な方で、占星術を妄信させるようなことは言わなかったし、そこまで法外な金額設定でもなかった。どっぷりハマりかけた入り口がその講師だったことは、悪くなかったように思う。

人に頼むのは苦手だから自分でやっちゃおう(当時思っていたこと)

西洋占星術の講座で勉強を始めたころは、「分かるようになりたい」という思いが強かった。分かるようになれば、星占いができる。「占いは好きだけれど占い師に個別に占ってもらうのは苦手」な私は、自分でできるようになりたかったのだ。

矛盾しているのだが、雑誌やテレビの「〇〇座の人は■■■」という占いが、自分に完璧に当てはまるわけがないと思っていた。実際に当てはまっていないこともあったし、全員に当てはまるのなら世界がこんなに複雑にはならないと思ったからだ。

しかしその時点では「雑誌の星占いが私に当てはまらないのは、他の天体を全部読み取っていないからだ」という思い込みをしてしまったのである。
星占いが当たらないのではなくて、正確に占っていないから当てはまらないのだ、と。

だから個別に占わないといけないと思ったし、それを人に頼むのは苦手なので自分で勉強してしまえ! という気持ちだったのである。

星占いは当たるという前提(思い込み)のもと
 ▼
「じゃあ当てはまらない時があるのはなぜ?」を考えた結果
 ▼
「もっと詳しく占えば当たるはず」と思った、
というわけだ。

社会生活に息苦しさを感じ続け、うまくいかないことがたくさんあった。
どうにか「自分らしく」「しあわせに」「楽に」暮らしたいと思っていた。
西洋占星術を分かるようになって、自分の才能や時代の流れに乗れば、その生活が手に入ると期待していたのだ。

直接向き合う方が良い!(やめた理由)

ところが、西洋占星術を講座で学び始めてしばらくすると、様子が違うことに気が付いた。
西洋占星術では、とにかくたくさんの星の位置を考える。自分が生まれた時にその星がどの方向にあったのかを調べる。(調べるサイトがあるので昔と違い今は簡単に分かる)
その星(天体とも言う)の数がとにかく多い!

私は初歩の勉強しかしていないが、それでも、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星、の10天体は確認する。これらが地球を中心に(繰り返すが天動説!!笑)どの方角にあったのか、角度も含めて確認する。
そして、天体同士の関係(角度)をそれぞれ見ていく。

重要な天体だけでも10個ある。それらが360°の方向に散らばっているとして、その天体同士の角度を見るのだから、もう、もう、大混乱。

太陽と月が60°なら人生で自分の特性同士がうまくかみ合い、90°や180°だと生きづらさを感じやすい、とか。
ここに金星が絡むとどうなるか、とか、天王星が近くにいるとどうこう、とか、考えることが多すぎるのである。
しかもその先の勉強の話を聞くと、相性占いのような相手がいる占いなら相手の天体も見るし、時期が関係ある場合はその時期の天体も見る。さらに10天体に加えて小惑星(セレスやら、キロンやら…)も見ていくのだそうで。

もはや、私の頭に理解できる範囲をはるかに超えている。

いや~~~~
もう無理です~~~~

と思ったときに、気が付いた。

星占いができれば生活(人生)が楽になるかと思ったけれど、これなら生活(人生)そのものを直接考えるのと変わらなくね?
星占いがこんなに複雑なのなら、そんなの考えるのやめて、複雑な生活や人生に直接対峙しようぜ。

かくて、私は「星占いをできるようになりたい」と願うことをやめた。同時に全ての星占いを見ることをやめ、直接目の前の出来事のことを考えることにしたのだ。

今、思うこと(おわりに)

こうして、私の西洋占星術(星占い)への課金は終わった。
今では雑誌の星占いも見ないし、他人の生まれ星座も気にしない。
雑談として根付いている文化ではあるので、人から話しかけられれば話は合わせるが、それだけだ。

星占いを見なくなっても、生活はほとんど変わらなかった。
勉強している間は気にしていたボイドタイム(数日に1回訪れる間違いが起きやすい時間)や、何かを始めるときの天体の位置(これを図示したものをホロスコープという)も、まったく気にしなくなった。
気にしなくなった分、生活がスッキリしたというのが本音である。

考えてもみて欲しい。
あんなに複雑なものを読み取って(ものすごく時間がかかる)、分かることはほんの少しなのだ。
生れた時の太陽と月の方向が180°だったから生きづらさを感じやすい、と仮に分かったとして…

その生きづらさはどうしたら軽減されるかは分からない!

 ↑
生きていくうえで、これこそが知りたいことではないか?
手間暇かけて分かることが、こんな程度のことなら、考えるだけ無駄だと私は思う。
(だいたい、生きづらさを感じ「やすい」もなにも、そんなこと既に自分で知っているだろう)

どうやったら生きづらさを軽減できるのかは、結局いろいろ自分で試してみて方法を見つけるしかない

個人的には、問題に直接対峙する今のスッキリした生活の方が、好みだなぁと思っている。


この連載「スピリチュアルに廃課金した20年」は、私が課金したことのあるスピリチュアルについて、体験談を語るものです。
あくまでも私の個人的な体験です。同じスピリチュアルでも、もっと酷い体験をした人もいるだろうし、もっと良い体験をした人もいるでしょう。ひとつの参考にしてもらえたらと思って書いています。良かったら他の記事も読んでみて下さいね。
同じものに引っかかる人が、ひとりでも減りますように。

#脱スピリチュアル #スピリチュアル #星占い #西洋占星術 #発達障害

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