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【AOMORI GOKAN 制覇の旅③】弘前れんが倉庫美術館と国際芸術センター青森に行ってみた

三日目。

7時過ぎに起床。朝ご飯はバイキング。
津軽地方の郷土料理が中心の和なご飯。

価格以上に豪華。すじこ納豆が美味しかった。
そしてここでも、フルーツはりんご。

チェックアウトし、川沿いを歩いて約20分。
弘前れんが倉庫美術館に到着。

裏から撮った。電柱が邪魔や…
軒先?の部分。うつくしす。
お手洗いもレンガ。統一されたデザインが素敵。
この取手なら子どもも掴みやすい。ユニバーサルデザイン

弘前城を見に行こうか一瞬迷ったけど、
思ったより歩きそうだったから断念。

そういえばさくらまつりだったけど、
八重桜以外はほぼ葉っぱ。

温暖化が進んでいる。
その時代に私たちは生きている。

弘前は他にも素敵な建築の建物があったけど、ここは特に存在感がすごい。
新緑・青空も相まってとっても綺麗。

他の建物。写真撮ってる人いたなぁ
気分が上がります

館内に入ると、早速奈良さんの
ワンちゃんの作品がお出迎え。

他の常設の作品も、探求したくなるものが
多かったな。

あおもり犬…ではない 
この子は柔らかい表情だなぁ
生まれたばかりの化石、みたいなタイトル
だった気がする。タイトルがアート
りんごからインスピレーションを受けたらしい。

荷物を預けて、大巻さんの個展「地平線のゆくえ」。控えめに言って最高。

ステートメントが、ある意味一番ワクワクする
レンガと世界観がベストマッチ

十和田や県立でも感じたけど、イタコの影響か
「生と死」がテーマの作品に幾つも出会う。

キービジュアルの柏の葉がお出迎え
壁が作品なのか、くり抜いたものが作品なのか…
天国への扉の紋章みたい
よ〜く見ると。
色の違いって本当に繊細で曖昧

大巻さんの世界観も近くて、
今見ているのが現実なのか夢なのか、
どんどん意識が曖昧になる。

潜在意識の方に入っていくのか、
感情も出やすくなるし、思考はストップ。
感じたものがどんどん身体に吸引されていく。

壁。ヤバくない?
十和田の作品に近いけど、空間の体感が全く違う。
ここは、生と死の境だった
なんのために鳴らす鈴なんだろう。
もはや、目的も手放した物質なんだろうか
動画が貼れない…この感じ伝わるかな?
神秘的だけど、現実。
私、影が好きなんだな。私みたいだからかな。
踏み潰される現実への道。いや、向かうは黄泉の国か?

こういう世界観、大好き。
空間をダイナミックに使う作品ばかりで、
これは美術館でなければできないこと。

家に作品を飾る「アート」もいいけど、
私が好きな「アート」は、こういうもの。

身体全体を包み込むような、
その対流が身体に入るような、
時にはそれがブッ刺してくるような。

そう、これが「全体性」の感覚。これこれ!

生と死の混沌とした、
綺麗なものと生臭いものとが入り混じった
味わっても味わいきれない空気。

まぁ、まだ死んでないからね。
いや、もしかして今私は死んでいるのかも?

本当に面白い。
なんのために生きてるのかと問われたら、
こんな時間を味わうため、
というのが今の答えかもしれない。

ということで、大巻さんの個展。超オススメ。
10月までやってるから、まだチャンスあり!

常設の作品はあるけど纏まった展示はないので
早めにランチタイム。併設カフェBRICKにて。

お客さん。何頼みます?
コップも奈良さんデザイン

豚肉のポルケッタ、美味しかった。
あとケーキも!
久しぶりに洋風なご飯。色々味わえて満足。

お土産にポストカードとりんごの箸置きを
買い、弘前駅に戻る。

ここから、奥羽本線で新青森を一旦過ぎ、
青森駅へ。最後の美術館へ向かう。

最後に見つけた、かわいいお供物
街中の美容院。と思ったら、2階がギャラリーでした

さっきの山あいから、一気にオーシャンブルー
青森、実は海あり山あり。見どころ多かった。

青森駅で家族や職場へのお土産に目星をつけつつ
今回お世話になっているJRバスで青森公立大学へ。
約40分ほど。

大学に隣接する、「国際芸術センター青森」が
最後のアートプレイス。

森に囲まれた建物で、
森の中にも常設の作品がある。

安藤忠雄さんがデザイン。森より背が低く、
隠れるような建物がコンセプト、とのこと。
ほんと、落ち着く空間だったわ、ここ
うつくしい…

雰囲気は、箱根のポーラ美術館に近い。
晴れてたからか、ポーラより明るく感じた。

企画展「発現する布」を鑑賞。
テキスタイルアーティスト福本さんご夫妻の作品

脅威の無料。最後、少し寄付させていただいた
回遊できる展示スペースは私好み。圧巻の布たち。

妻の潮子さん。ネイビー好きにはたまらない。
藍っていろんな色があるし、
色によって表情もかなり変わる。

色んな藍色。曖昧だから、ずっと観ていたくなる
この色の服、欲しい
空って本来、こんなに綺麗なんだろうなぁ
歴史に手を加えることで、さらに深化する

夫の繁樹さん。染めた布と、
染めた布を再構築したものの融合。

作品の大きさを考えたら、
途方もない作業だけど、
遊び心をもって、偶然を楽しむ姿が印象的。

二列が染めた布。三列が再構築した布。
これは生で見て欲しい。他もだけど、特に。
横の一本一本を貼って作っていく。
偶然によってできた色合い
心までグラグラする。いい写真撮れたなこれ

制作過程もとても興味深い。
生き生きしてたなぁ、お二人とも。

センターの周りは森になっていて、
その中にも作品が点在。
自然の一部になっている作品たち。

その作品たちと触れ合うと、
自分も作品たちも兄弟というか、
自然の一部であるというのは同じという感覚に。

どこまで続いてるんだろう。過去かな、未来かな
森って、切り取られると感じにくい。
写真の上の方を見ると、森だと感じられる
ここでも出会った青木さんの鉄シリーズ。
自然と一体化して、なんか喜んでるように感じた
安藤さんの四季のアーケード。
ドキドキするお散歩でした

最後は、自然とアートのリトリートでした。

帰りのバス、窓に止まっていた大きい羽アリ
(たぶん。ハチではないと思う)と
静かに格闘。

まだまだお友達にはなりきれないけど、
前よりはじっと、動きだったりを
見られるようになった気はする
(モノによるけど)

青森駅で最後のお土産と、
帰りの新幹線用の晩餐を購入。
電車で新青森駅へ。

新幹線は運良く通路側に座席変更できて、
盛岡くらいまでは比較的余裕があり、
快適だった。

これで、3日間の旅が終了。
ハプニングもあり、疲れもあったけど、
なによりアートを満喫できた最高の旅でした。

美術館を巡る旅、次はどの県かな。
なんとなく、目星はついている。

《another photos》

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