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日向坂46 上村ひなのちゃんは思考のヨリ・ヒキがすごいなの

上記のインタビュー記事の以下の内容がすごく気になってたんですよ。

もともと一人だけで三期生としてグループの活動に参加して、その後に3人も同期メンバーが増えるということに最初は緊張していて。実は最初、三人とうまく接することができなかったんです。もしかすると自分の中で先に入ったからといって、自分の中で変なプライドのようなものを少しだけ持っていたかもしれなくて。
(中略)
でも、それを一切捨てて「変なプライドを持つのをやめよう!」と思ったところから、三人と友達のように仲良くなることができて。

上記インタビュー記事より抜粋

いわゆる「新3期生」が加入したのが2020年2月、なのちゃんが16歳のときでした。ひらがなけやきになのちゃんが配属されたのが2018年11月なので、加入して1年3ヶ月ほど経ってからの同期の加入です。

まだ10代中盤という若さかつ稀有な状況(オーディション同期が1年3ヶ月もあとに同期として同じグループに配属になる。全員学年としては1つ上)で、こういう心の切り替えが出来るのは神業すぎるなと思ってました。

ちょうどその頃、このラジのゲストになのちゃんが来るということで、せっかくなのでこの件についてメールを送ってみたところ、ありがたいことに採用されました。このちゃんのナイスアシストもあり結構いい話が聴けて「なのちゃんって思考のヨリだけでなくヒキも高レベルでやってるんだな」と感動しました。そのあたりについて書いてます。

思考の「ヨリ・ヒキ」=主観・客観

アイドルグッズの生写真になぞらえて「ヨリ・ヒキ」という言葉を使いましたが、要は「主観・客観」みたいな意味で使っています。このラジを聴いて、なのちゃんは強烈な主観だけでなく、ちゃんと客観もできるんだなと感心しました。

なのちゃんの「ヨリ」=強烈な主観

初期の頃から「ひなのワールド」として認識されていたように、非常に独特な感性を持っているのは周知の事実かと思います。

  • リズムも音程も変則的な「水玉ピンク」

  • あの小籔さんも舌を巻いたギャグ「ぐるぐるピーマンくんだよ」

  • 大喜利回答の「元気田支店長」に「○カバヤシ」

  • 好きな食べ物は味ではなく色で挙げる

などなど、細かい所作も含めると枚挙にいとまがないです。一般的なモノの見方とはぜんぜん違うフレームやセンサーでこの世界をみてるんだろうなぁと思います。「普通こういう風に見る・捉える」という既存の枠にとらわれない、まさになのちゃんが持つ強烈な主観思考の賜物だなと感じます。

このイメージが強いので、独自の感性でのみ突き進んでいく人なんだろうなと思いきや、冒頭のインタビュー記事があったので、「そいつは興味深いですね」と思ったのでした。

なのちゃんの「ヒキ」の思考

このラジでなのちゃんが話していたのは、3期生とのコミュニケーションについては、

  • 同期とはいえ自分と2期生くらいの加入間隔が空いているため、もっとしっかり先輩らしくしたほうがいいのか?しかし同世代だしそれでいいのか?などの葛藤ゆえ、最初は素を出さない半オープンの半ドアなのちゃん

  • 全オープンのきっかけは3期生曲(ジャム、RIght?)をツアーでやらせてもらい、一緒にいる時間が長くなったこと。多くの時間を共にし少人数で助け合いながら仲良くなっていった

というものでした。さらになのちゃん自身については、

  • 自分は「小さい時からめっちゃ変な子」と自覚

  • しかし「アイドル」はみんなの憧れ、王道や定番ができてこそだという認識。模範的に過ごさねばならぬという意識で「ガラパゴスケータイ」「カチコチ」状態に

  • 様々な経験をする中で得た、「自分にしか出せない言葉、表情を出さないとアイドルとしてもったいない」という気づきで「らしさ」を出していこうと思うようになり、そこから明るく楽しくなっていった

  • もっと自由でいいんだと先輩方を見ての気づきだった

と話しています。実際、お見立て会で初めて公の場に立ったなのちゃんを見た方は「すごい王道の子が来た」と思ったんじゃないでしょうか。バチバチに決め込んだキャッチフレーズとそのポーズにその佇まい。完全に正統派アイドルを決め込んで堂々としてたんですよ。「めちゃくちゃ正統派な子がひらがなに入るんだなー。完成されてるしこれまでにはいなかったタイプだ」とあの時自分は思いました。蓋を開けたら変な子でした。

さらにここからこのちゃんがなのちゃんの過去の大喜利への取り組み方を回顧し、

  • 大喜利のフリップを出したタイミングに自分で納得がいかず泣いていた。ひなのの中での「大喜利はこうでなきゃ」があり、がんじがらめになっていた(のが現在は解放されてよかったね)

と話していました。
これらの話から自分が注目したのは以下の点です。

  • 「2期と同じくらい離れてる」という立場から「先輩らしさが求められるのでは?」という思考

  • 「自分は変である」けども「アイドルの一般像を踏襲すべきでは?」という思考

  • 「大喜利のあるべき姿に沿おう」とする思考

このように、意外と自分の"立場"や"状況"から「よくある姿」を理想像として置くような、いわば「ふつうの部分」も持ち合わせていることが感じられるんですよ。独特の感性だけじゃない。

なのちゃんがすごいのは、その上で3期と多くの時間を過ごしたり、先輩の姿を見たり、大喜利経験をいろいろ重ねる(?)中で、「ヒキの視点で客観視して自分を調整してること」なんですよね。立場や状況から一般的に求められそうな姿を一旦設定するも、活動する中でよりよい姿があることに気づき、良い方向へ調整していく。

もしかすると厳しいこと言う人は「でも一般的に社会で求められる能力だし、普通なんじゃ?」って思うかもですが、意外とこれ出来る人多くないと思いますし(自分を変えるのってめちゃくちゃムズい)、なにより「ヨリの視点がめちゃくちゃ個性的」である上に10代半ば過ぎという若さでこれをしてるのがスゴイと思うんですよ

ふつう、ヨリがあんだけ尖ってたらヒキの能力ってへこむと思うんです。でもどっちもちゃんと出来る。さらに10代でそんなにヨリ・ヒキをうまくできる人はなおさら多くないでしょう。
強烈なヨリを持っていながらもヒキをやってのける、それも10代で、っていうのがやっぱりすごいなぁと思います。

もうちょい詳しく聞きたかったところ

放送中では語られませんでしたが、以下の点はより詳細が聞きたかったなと思いました。

  • もしなのちゃん側のスタンスが変わらなければ3期とのコミュニケーション量が増えたとしても関係は大きくは変わらなかったはず。そのスタンスが変容していったのは何が効いていたのか?(インタビュー記事を見る限り、3人側のスタンスも大いに好影響だったように思うのでその辺の詳細がみえたらよかったなぁ)

  • 先輩を見ての「自由でいいんだ」という気づきは、「具体的に先輩のどういう姿を見て」「いつ頃から」得始めたのか?(表での姿なのか、裏での先輩とのコミュニケーションが効いていったのか、その両方なのかなど。4期生にもめちゃくちゃ参考になりそうなので)

日向坂のみんなありがとうね、という小学生並みの感想

日向坂(ひらがな)は「青空な先輩」が多いと思います。変な子が多く、その変さがおもしろい。そしてその変さがなのちゃんの行動変容をもたらしたと思うと、本当に先輩方には感謝だし、なのちゃんはあの時ひらがなに入ってくれてありがとうだよって思いました。


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